世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

ひとつの星

2024-09-18 02:07:17 | 詩集・ひとつの星

こよい すべての星が
ひとつの星を見ている

花をもつ鳥を生み
地上に祝福をなげかける

透明な鐘を鳴らし
ひそやかに生まれてくる赤子に
ささやきかける

こよい すべての星が
ひとつの星の
めざめるのを見る





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光の実

2024-09-08 03:16:19 | 詩集・ひとつの星

わたしは
世界の入り口に立ち
ミノムシのように
硬い毛布にくるまって
一粒一粒 光の実を食べていました

まだ少し 眠いな

おかあさん
わたしが目を覚ますのは いつ?





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つゆくさ

2024-09-07 03:09:40 | 詩集・ひとつの星

今朝 私がここで咲くために
神さまは
夏の青空の 小さなかけらを
ひとつ私に下さったの

あなたのその ほほえみは
きっと今朝一番の
おひさまの
にこ毛のような ひとひかりを
いただいたのね

今日 私がここで眠るために
神さまは
透明な風の 小さなふとんを
ひとつ私に下さったの

あなたのその まなざしは
きっと空のてっぺんの
おつきさまの
ミルクのような ひとひかりを
いただいたのね





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貝の中に

2024-09-06 02:24:45 | 詩集・ひとつの星

路地裏のちいさなものかげに
だれかがなくした
じぶんじしんが落ちていました

それは半分土に埋もれ
ひろいあげてみると
少し欠けていました

うちに持ち帰り
きれいに洗ってみましたら
それは深い色をした悲しい珠玉でした

秘密の水槽の中に
そっと落とし込み
小さな貝の中にかくしました
いつか だれかが
とりもどしにくるでしょう
そのときまで

だれにもいわずに
そこにかくしておきましょう





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みみをすます

2024-09-05 02:57:04 | 詩集・ひとつの星

真夜中に ばらは
笛の音で目を覚ます
ふくらんだ実の奥で
水晶のように歌い続ける記憶の
静かに語り始めるのを
聴くために
星も風も海も山も
息をひそめて
ばらがこぼすため息に
耳を澄ます





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ガラスのゆり

2024-09-04 03:11:55 | 詩集・ひとつの星

わたしの窓辺に
小さなガラスのゆりを
おいてくださったのは
どなたですか

星の光を編み
大地のささやきをこめ
夜明けの光に染めた
ちいさなそのゆりを

つかれはててまどろむ
わたしの床の窓辺に
そっとおいてくださったのは
どなたですか





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ひとつの星

2024-09-03 03:15:40 | 詩集・ひとつの星

総合タイトルのページです。

詩はまだ始まりません。

受胎告知の図を描いた切り絵ですが、あまり深い意味はありません。

ただ天使を描きたかっただけらしい。

写真が少々歪んでますが、ご容赦ください。





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絵と詩・南野珠子

2024-09-02 03:45:15 | 詩集・ひとつの星

最初に、こういうページがあります。

カードサイズの小さな切り絵に、月や日や星、樹木に天使などの要素が盛り込んであります。

南野珠子は、当時使っていたかのじょの筆名です。

南の国に秘された珠玉という意味で、北国に住んでいる友人を意識して、自分は南の田舎に住んでいる真実の人だと言いたかったらしい。

詩はまだ始まりません。

一日に一ページずつめくっていくので、まどろっこしいでしょうが、ご容赦ください。




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詩集・ひとつの星

2024-09-01 03:23:07 | 詩集・ひとつの星

これは、かのじょが生前に作った、小さな詩集です。

装丁も製本も自分でやった、世界でこれ一冊しかない、手作りの小さな本です。

これからしばらくの間、この本に書かれた絵や詩を発表していくことにします。

今までにも本館や別館で発表したことがあるのですが、ここで一つのカテゴリにまとめてみたいと思ったので。

しばらくの間、おつきあいください。






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