オンライン同窓会

先日、高校時代の同級生とオンライン学年同窓会をした。

筆不精な私でも懲りずに連絡を取り続けてくれる友人のおかげで、事前に情報を得て参加することができた。画面上には30年ぶりに見る顔がたくさん。名前を見た後に昔の面影が浮かび上がってくる人あり、顔を見てすぐに「あっ！」と分かる不変の人もあり、なんだかとても不思議な再会の時間だった。

私が通った高校は女子校で、一学年に10クラス以上もあったものだから卒業するまでにほとんど関わったことのない人も少なくない。
けれども、面白いもので、それぞれが懐かしい思い出と長い年月の間に培ったものを持ち寄って話をすれば、共感と刺激のキャッチボールで瞬く間に壁が取り払われた。

当時は志望校だとか所属の部活だとかによって、なんとなく毛色の似た者同士がくっついてグループをつくっていたのが、それもとうの昔の話。大人になる過程で様々な経験をし、紆余曲折を経てここまで辿り着いたことで、十代の頃には持ち得なかった、寛容さと互いを敬う気持ちとが画面越しに伝わってくるようだった。

高校時代は思春期ならではの苦悩に加え、個人的には家庭環境の芳しくない時期でもあったので、健全さを欠いた私は学校を学ぶ場所というより発散の場にしているような人間だった。自分の暗い側面を悟られないようかなり去勢を張っていたので、当時を知る同級生との対面には照れ臭さもあったが、イスラエル在住ということでインタビュー対象者の一人に選んでもらい、少しは落ち着いた姿を見てもらえたのではないかとも思う。

コロナ禍だからこそ開催された、世界を跨ぐオンライン同窓会は、白髪は増えるし、皺も気になるけれど、歳を重ねるっていいものだなと感じるひと時だった。

Nozomi