ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

国会中継が面白い

2009-01-09 20:20:40 | ときのまにまに
今、国会中継が面白い。その面白さは、そこらのニュースショウや、「太田総理」が登場する疑似国会番組の比でない。実物の首相が出てきたり、厚生労働大臣が出てくるからリアルである。といっても、このリアリティは「ショウ」以上の何ものでもない。テレビ中継が終われば、それですべてが終わる。それで、国の政治が少しでも変わると思ったら、それは大間違いである。
国会中継でも「本会議」はセレモニー臭くてちっとも面白くない。何と言っても、国会中継の中では、予算委員会中継が最も「ワクワク」する。
特に、昨日の民主党の質問者仙谷由人さんの質問は抜群であった。質問内容の順番もその場で変更したそうであるが、定額給付金についての法的根拠を問うた質問は、抜群であった。まるで、議論そのものの足下がすくわれる感じがした。そうなのだ。国の事業は法律によってなされるべきものであるのに、それが一つも問題にされなかったこと自体が問題なのだ。政府側は「予算」が成立すれば、それでいいというが、そが有りなら、何でも有りになってしまう。
さらに、「官僚の天下り」の問題についての議論は、官僚がいかにして政治家を翻弄し、自分たちの利益を守り、増やすのかという技法が克明に解明された。内閣法制局長が色々と説明をしていたが、仙谷議員が言うとおり「官僚の天才的頭脳」の典型が目の前に引っ張り出された感じがする。いかに、黒を白というか。「ハイハイ、先生方の言うとおりでございます」と言いつつ、法律を骨抜きにする手法が明らかにされた。成る程、彼らはこの様にして法律を言いようにいじくり回すのかということが明らかにされた。とても、いい勉強になった。しかし、勉強になったのは「観客だけ」で、登場人物は少しも変わらず、決められたセリフ通りに「撤廃するつもりはありません」など答弁する。まさに、これは台本通りである。しかし、ここで気になった点は、仙谷議員が問題にしているのはいわゆる「渡り」だけで、「天下り」そのものには手をつけていない点である。
普通「官僚の天下り」というが、正確には「高級官僚の天下り」で、普通の官僚の就職問題とごちゃ混ぜにすると問題がぼやけ、そこに彼らは巧みにつけ込む。渡辺喜美元行政改革担当大臣が「騙された」のもその点である。問題は普通の官僚、とくに実際に仕事をしている「(下級?)官僚」の再就職とは全然違う。問題は「高級感労の天下り」である。
本物の鴨に申し訳ないが、彼らは「鴨が葱を背負って」来るように、関係諸団体に天下り、自分の給料は国の財布から引き出すのは当然で、その外郭団体のほとんどの経費を背負ってくる。
感心したのは、あれだけ「ひどく」「徹底的に」批判され、「馬鹿にされ」、「ののしられ」ても尚、そこに留まり、次の質問に平然と答える「高級官僚の根性」である。あそこまで、徹底しないと勤まらないのかと思うと、むしろ可哀想になる。わたしにはとうてい勤まらない。

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