ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

さすがに善光寺

2008-04-18 19:49:13 | ときのまにまに
現在行われている「聖火リレー」と呼ばれている、あの無意味なイベントについては、すでに4月1日と11日に述べてきた。とうとう、あの「変な火」が日本にもやって来る。4月1日のブログで述べたように、オリンピックの聖火は「俗な意味で『神聖』」なものである。それは決して、悪い意味ではなく、全人類が行う「平和の祭典」としてのオリンピックの精神を象徴する宗教ではないが「宗教的な」ものである。従って、個人的にいかなる宗教に属していようと、それなりの「尊重と敬意」を示さなければならないものであるが、今回の「聖火」と呼ばれる「変は火」は「俗な意味での『聖火』」でもない。ただ単なる北京オリンピックのキャンペーンにすぎない。
この「変な火」に対して、まともな宗教家はどう考えるのか、ということが善光寺に問われた。この問題に対して、いろいろな議論が内部でなされたことは同じ宗教家として想像できる。しかし、その結論は美事である。表に出されている理由はいろいろあってもいい。そんなことは問題ではない。むしろ、重要な点はこの「変な火」は「俗な意味での『聖火』」にも当たらない、ただ単なる政治的デモンストレーションにすぎない。そんなものによって、「神聖な」境内が汚されるのに我慢ができなかったのであろう。さすがに、善光寺は日本を代表するお寺である。退職牧師として、大拍手を送る。
わたし自身も、若い頃、善光寺に行き、さすがに職業柄礼拝はしなかったが、本堂の下にある真っ暗闇の廊下を歩いたことがある。あの時、仏教の教えを民衆へ伝えようとする「知恵」を強く感じたが、今回もまた、それを感じる。

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