ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

下駄談義

2010-02-12 20:35:37 | ときのまにまに
先日、日田まで出かけた第1の目的は孫息子のために下駄を買うことでした。彼は今年4月に大学に入学して依頼下宿生活をしていますが、大の下駄好きで学校の授業にいく以外は下駄で過ごしているとのこと。ところが下駄はへるもの、以前から履き替えの下駄が欲しいと言っていました。先日、テレビで日田の下駄が取り上げられ、若者たちが新しい感覚で下駄作りに励んでいるのを見て、ぜひ買いに行きたいと思っていました。
早速、インターネットで店の名前や場所を調べ、カーナビの案内に従って日田まで出かけた次第です。
突然の訪問でしたが、店の人、店というより町工場という感じで店構えなんかありませんでしたが、ここは「産直です」とか言って、とても親切に応対していただきました。伺うところによりますと、下駄を履く日本人が非常に少なくなったこと、しかも中国製の安い下駄がどんどん入ってくるので、日本の下駄やさんは大打撃を受け、跡継ぎ問題もあり、先行きの展望は非常に厳しいとのこと。ところが、わたしたちが訪れた本野はきもの工業( http://www.hita-geta.com/ )では息子が親の反対を押し切って下駄の製造を受け継ぐということで帰ってきたという。なかなかの好青年でアイデアも豊富で、中国製の安い製品に対して付加価値を高めた高級品で勝負をするという。今までの下駄というイメージを全く破る新製品を考案し、棚にはファッショナブルな下駄が並んでいました。彼の言うことは、「こういう目新しい下駄はあくまでも若者たちの目を惹き、下駄になじませるための入り口で、本当の勝負どころは履きゴゴチのいい普段の下駄である」という。孫息子は実際に履いてみて、その履きゴゴチに驚いていました。木の質、板面の自然はカーブ、木目の美しさ、はなおのデザインと柔らかさ、流石に伝統の技術が生かされています。しかも、安い。少なくとも5~6千円は覚悟していましたが、たったの2千円。しかし、日田の街に出て店頭に並んでいる下駄はほとんど中国製で、それらは千円から売っているのです。それから比べれば確かに高いが、それだけの値打ちは十分にあります。

        
        さすがに下駄の町。道路にも下駄の絵が見られます。

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1 コメント

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ありがとうございました。 (下駄王子)
2010-02-13 12:48:27
先日はわざわざ遠方から下駄を買いに来ていただいてありがとうございました。

お孫さんにもとても気に入っていただいて
とても嬉しく思いました。

これからも履き心地の良い下駄を作って行こうと思いますので、これからも本野はきものを宜しくお願い致します。
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