<福島民報ニュースより>
井戸水の安全性確認 放射性物質全て下限値未満 県が浜、中通り185カ所調査
県が東京電力福島第一原発事故の避難区域を含む浜通りと中通りの41市町村で実施した井戸水調査で、井戸185カ所の放射性物質は全て検出下限値未満だった。県は放射性物質が地中に浸透していないとみており、井戸水の安全性が確認できたとしている。日中の出入りが可能な避難指示解除準備、居住制限の両区域では水道の復旧が遅れており、上水に替わる水源として活用できる見通しが立った。
県は、避難区域を抱える9町村の25カ所を含む200カ所の井戸を抽出し、昨年10月から今年3月末まで調査した。このうち、15カ所は取水不能などで測定できなかった。残りの185カ所のうち、公共用水道水や簡易水道水の水源となっている58カ所は既に実施済みの検査結果を採用、127カ所が今回初調査となった。
県は調査結果をホームページで公表する。各市町村の地形などを考慮し調査地点を選定しており、県土地・水調整課は「地下水の安全性が確認できた。野菜工場など復興を後押しする産業の水源として活用できる」とした。井戸水から放射性物質が確認されなかった情報を広く発信し、県民の不安の解消や、風評払拭(ふっしょく)、企業誘致につなげる。
避難区域が設定された市町村は上水道施設の復旧が遅れている。また、震災後の平成24年11月に改定した県地域防災計画で災害時に使用する井戸を選定するよう市町村に求めており、県は地下水を生活用水として活用できるとした調査結果を通知する。
現在、富岡、浪江両町の上水道施設の復旧率は、いずれも2割以下だ。帰還困難区域が町の大部分を占める大熊、双葉両町では、大熊町の一部で工事に着手した以外、復旧の見通しは立っていない。南相馬市と飯舘村は復旧工事を終えている。
( 2014/06/06 08:49カテゴリー:主要 )
浪江で114号国道の除染開始
環境省は5日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域となっている浪江町の114号国道の除染を開始した。11月末までに完了させる。
区間は津島地区から室原地区までの約30キロ。同国道を利用して一時立ち入りする町民、復旧・復興関連の作業員らの被ばく量低減を目指す。
車道、歩道、側溝、縁石などの高圧洗浄を行うほか、除草、ガードレールの拭き取りなどを実施する。低減目標については定めておらず、同省は「可能な限り線量を下げたい」としている。
( 2014/06/06 09:37カテゴリー:主要 )
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