9月に入ったというのに、秋の気配は微塵も感じず、連日の猛暑日です。そんな中、今日は久しぶりに西国三十三ヶ所巡りに出かけてきました。前回の「興福寺南円堂」御参りから1年半が経ち、今回から京都府に入ってきました。
PART9 第十番 明星山 三室戸寺(京都府宇治市)
今日は久しぶりに電車を使ってみた。行きは、大阪淀屋橋駅から京阪特急で中書島駅まで行き、そこで乗り換え、京阪宇治線で宇治駅まで乗った。実は、京阪特急に乗るのは今回が初めて。まぁ奈良県に住んでいると、大阪と京都を結ぶ京阪は縁のない鉄道で、しかもJRだと大阪~京都間は30分かからないのに、京阪に乗ると1時間ほどかかってしまう。でも、その時間を逆手にとってか、2階建て車輌が繋がれていて、ちょっとした旅気分が味わえる。しかも特別料金不要の特急というのがミソ。以前から乗ってみたかったので、今回遠回りをして乗ってみた。
2階建て車輌は一編成に一両だけ繋がれている。他の車輌は空席が目立つ中で、この車輌はやはり人気で、淀屋橋発車時点でほとんどの席が埋まっていた。観光客が多く、乗客の1/3くらいは中国人の観光客だった。京橋の手前で地上に上がり、大阪城が見えてくる。以外と2階建て車輌なのに窮屈な感じはなく、座ってみると普通の電車の屋根くらいが目線となる。車内から駅を見ると↑のような感じとなり、展望がいい。特急とはいうものの、カーブが多いので、スピードは控えめ。初めて乗るのでゆったりとした車窓を楽しめた。揺れも少なく、これが無料で乗れるから多少時間がかかっても、選ぶ価値はあると思う。そういえば、京阪は結構商売上手。淀屋橋駅では、折り返す際に降車客を降ろしてから一旦扉が閉まり、自動で座席転換が行われた後、数m動いて乗降客を乗せたり、遊園地が見えてきたなぁと思うと、最寄り駅には停まらないのに、ひらかたパークの宣伝車内アナウンスが流れたり・・・細かい気遣いに好感を持った。
乗換駅の中書島駅で、少し撮影してみる。ヘッドマークにあるように今年で京阪特急は60周年を迎えたそうだ。昔はテレビカーと呼ばれていた京阪特急も地デジの時代になったからか、順次、車内にあるテレビを撤去していくそう。そういえば、塗装も変わって、より上品な感じとなった。
懐かしい特急も撮影することができた。このタイプは1世代前の特急で、ほとんどが引退し、富山県や静岡県の地方私鉄で第二の人生を送っているが、1本だけ残っている。もちろん二階建て車輌も連結されているし、塗装もピカピカに磨き上げられていて、新車両と比べても遜色がない。
中書島で支線に乗り換えて宇治を目指す。京阪といえばこの色、車内までグリーン基調で、トコトコと揺られながら走る。久しぶりの電車旅となった。
あれっ、今日は「三室戸寺」のことを書くのに、話がだいぶと脱線してしまった。そろそろ本題に移りましょう。
京阪宇治駅は一風変わった建築で、訪れた者を驚かせる。駅前には宇治川が流れていて、橋を渡って左に曲がれば平等院に行ける。ここで、宇治在住のT君とたまたま遊びに来ていたT君の会社の同僚の方と合流。歩いて三室戸寺へ向かうことにした。それにしても暑い。京阪宇治駅から「三室戸寺」まで緩い上り坂が続く1.5㎞、20分歩いただろうか、汗びっしょりになっていた。
山門から更に上がり、最後は石段を登って本堂となる。このお寺で10箇所目。ここよりももっと険しいところのお寺もあったが、この暑さに敵うところがない。ヘトヘトになりながら、本堂に到着した。
境内には「蓮」の花が植えられていて、一部咲いていた。「蓮」の花の見頃は7~8月だそうで、もう季節外れ。ちなみにこのお寺は「紫陽花」や「ツツジ」、「石楠花」も有名だそう。まぁすべての花が季節外れだったのは残念。また、宇治観光で季節を合わせて参拝に来たい。
本堂の脇に勝運の牛とかいうのが鎮座していた。写真では分からないが、この牛の口の中に球があって、それを触ると勝運がつくらしい。その横には、なぜか貴乃花と若乃花の手形もあって、手を合わせてみると、ほとんど同じ大きさだった。
記念すべき、10箇所目の朱印。これからは奈良からは離れたお寺になっていくので、朱印を集めるのは手間取りそう。しかも第十一番は山道を登ったところにあるお寺とか・・・この後、天橋立や岐阜にあるお寺も行かないといけないし、琵琶湖に浮かぶ島にもお寺がある、朱印を集めるのも結構大変だと思う。
「三室戸寺」を後にしたところで、デジカメの電池の残量が無くなってしまう。時々、残量1/2の表示が出ていたけど、単三電池で代用できないので、ここからは写真は撮れない。
この後は、「伊藤久右衛門」という宇治茶のお店に入り、茶そばの昼食を取る。結構人気の店らしく、席待ち客がたくさんいた。茶そばの他にも抹茶パフェや、もちろん宇治茶も飲むことができる。土産物コーナーでは抹茶ロールや抹茶アイスなど、ほとんど緑色のお菓子が並んでいた。
食後は、「源氏物語ミュージアム」という源氏物語を紹介した博物館に立ち寄る。「源氏物語」は読んだことがないので、前知識がなく、立派な展示だったけど、背景が理解できなかったのは残念。結構若い人が多く訪れていたから、ファンの人にとっては聖地みたいなところなのかもしれない。
帰りはT君に車で近鉄向島駅まで送ってもらい、帰ってきた。電車だと渋滞は関係ないし、今日は座れたので、一眠りすることもできた。いつもバイクや車ばかりのっているけど、たまにはこんな電車旅もいいと思う。