PART1 フェリー
1日目 1月1日・1月2日
ルート：自宅(奈良・橿原)→(大和高田バイパス他)→柏原IC→(西名阪道・阪神高速松原線・湾岸線他)→南港中IC→大阪南港フェリーターミナル
走行距離：54km
今回のツーリングは“九州”。12年ぶりとなる九州へは、今回行きはカーフェリー、帰りは高速道路を使うことにした。フェリーの運航は年々減るばかりだけど、関西地区から九州地区へは、今回利用した門司航路の他、大分、別府、宮崎、志布志(鹿児島)航路があって、出航地も大阪南港の他、六甲アイランド(神戸)、泉大津がある。結構充実した航路の中で、今回は「名門大洋フェリー」の大阪南港→新門司航路を選んだ。ルートは“九州ツーリング”として有名な「阿蘇」や「霧島」を巡ってみたかったが、さすがに1月のツーリングなので、雪の影響が心配・・・なので、雪の影響を受けても海沿いのルートを走れる、「天草」と「雲仙」を巡るルートにしてみた。なので、航路は「名門大洋フェリー」を使うことにした。
1月1日は、昨年と違い穏やかに晴れ、夕暮れ時の17時前に自宅を出発。西名阪道から阪神高速に入る。阪神高速はこの日から一律料金制から距離料金制へ変更され、今回の場合だと700円から900円へ値上げとなった。南港中ICで降りて、大阪南港フェリーターミナルに着き、乗船手続きを取る。今回は、初めてインターネットで予約してみた。料金が２割引きになり、乗船名簿がパソコンから取り出せて、なかなか便利。ちなみに今回、２等洋室、バイク、大人1人料金合わせて10,900円だった。よく利用する四国航路オレンジフェリーの大阪南港→東予間は同じ等級で12,300円だから、四国へ行くよりも九州へ行く方が安い！なかなかお得だと思う。
この航路は1日2便設定されていて、バイクを駐車場に移動させたら、ちょうど1便船(写真右)が出航するところだった。通常1便船は16:50発だけど、正月は18：30発となっており、この並びを見ることができた。今の時代、フェリーを並んで見ることができるのはここくらいではないだろうか。ボクの乗船する2便船の出航時刻は19：50。確か18：40から入船となる。バイクの姿も4台あった。その内の1人に声をかけてみたら、山口へ帰るとのこと。山口へは関門橋を渡ればすぐだから、こんな使い方もあるわけだ。あとは「神戸」ナンバーや「下関」ナンバーだった。へぇ「下関」っていうナンバーもあるんだと初めて知った。おそらくほとんどの乗客は帰省だろう。
早めに船内に入ったので、今日の寝室の紹介。今回利用した「２等洋室」は下からいうと２番目のグレードで他社では「２等寝台」と言われる等級。ただ他社と違うのは、上段ベットへはしごではなく、階段を使って登り降りする点。ベッドの幅は２等のままだけど、下段の乗客に気を使うことなく、登り降りできるのが、なかなか良い。ちなみにボクが当たった場所は、一番端で本来なら向かい側にもベッドがあるのだが、その部分が壁になっていて、個室気分が味わえる。
甲板に出てみる。日中は穏やかな天気だったけど、日が暮れて、風が出てきて冷え込んできた。船尾に掲げられた「日章旗」も潔くたなびいていた。
出航15分前に大きく気笛が鳴り、19：50、定刻通りに大阪南港を「フェリーふくおか2」号が出航した。港内で180度向きを変え、九州、新門司港まで12時間40分の船旅が始まる。船内に戻り、レストランで夕食を食べる。このレストランは開放的なカフェテリア方式。ゆったりと食事しながら旅行できるのは、船旅の醍醐味ともいえる。さすがに冬海の航海になるためか、結構揺れるのは仕方がない。まぁ外洋に出ない瀬戸内航路なので、酔うことはなさそう。食後は展望ロビーで時間を過ごす。
21：05頃、明石海峡大橋をくくる。バックは神戸、明石の夜景が見れ、キレイだった。この後、瀬戸大橋、来島海峡大橋もくくるが深夜となるので、見るのを諦める。船室に戻り、早くも横になる。場所はいいのだけど、ちょっとコツコツという振動が響いたのが残念。まぁ年末までの疲れのためか、気付いたら寝ていた。
朝起きてみて、甲板に出てみたら、右前方にフェリーが見えた。同じ時刻に新門司港に到着する神戸からの阪九フェリーだろうか。天気は薄曇りで今日走る予定の方角には雪雲(？)が被っていた。雨なら耐えるけど、雪はちょっと困るなぁ・・・
レストランで朝食バイキングを食べ、身支度をしていたら、入港時間が近づいてきた。この2便船の大阪南港出航時間は19：50、新門司港着は8：50で観光に使うには、ちょうどいい時間設定だと思う。ここから無料の送迎バスが小倉駅まで出ているので、車なしの乗客が多かった。
バイクでは２度目となる九州に上陸する。濡れたアスファルトに、先ほどまで雨が降っていたことが分かる。朝日が差し込んできて、これからの旅に期待が膨らむ。
