散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

映画 関ケ原 小早川秀秋は愚人のままでいい。新説はやめてくれ。

2017年08月20日 | ドラマ
映画 関ケ原

小早川秀秋が東出昌大さんです。杏さんの旦那だったでしょうか。

とにかく彼を配役したということは「新説で描く」のでしょう。やめてほしいもんです。

TBSのドラマでは原作通りに愚人で描きました。国広富之さんが演じましたが、好演でした。特に最後にさらし者となった三成を見に行くシーンなんかは白眉です。

「人の世が続くかぎり、裏切り中納言金吾の名は語り継がれるぞ、わしは鬼となってもおぬしを生かしてはおかん」という三成のセリフも素晴らしいものでした。

まあ制作意図は分かります。天下の関ケ原が「愚人一人の裏切りによって決した」では都合が悪いのでしょう。

どうしても小早川秀秋、金吾中納言を「人かどの人物」にしたい、のでしょう。でも「原作の肝心な部分を変更するのは」やめてほしい。(もう撮影終わっているからどうしようもないですが)

「愚人には愚人の歴史的役割」があるのです。歴史は賢人によってのみ成り立つものではありません。

そして秀秋の裏切りを想定していなかった三成の「まっとうさ」もまた歴史の面白さです。想定していたであろう大谷刑部の見識もまた歴史の面白さです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿