ルキアンさんがアップを始めたようです

連載小説『アルフェリオン』、第44話の５を掲載しました。
物語の中で時刻が進んだり戻ったり、場面が入れ替わり立ち替わり、状況が少しわかりにくい展開になって恐縮です。

43話でクレドールとナッソス家が戦っていた場面は、物語の中での「今日の昼間」の出来事です。これに対し、第44話でアレスやパラス騎士団が出てきている夜の場面は、同じく本編中での「昨晩」の話です。そう、今回の更新分のお話は、主人公のルキアン視点で言うと、時間が昨晩に戻って「回想」に入っているわけです。

久々に登場したルキアン君ですが、どうみてもアレスの方が主役っぽい行動を取っています（まぁ、イリスを心配して飛び出していったわりに、すぐ迷子になっているのも、アレスらしいといえばらしい）。そんなアレス君と好対照に見えるよう、わざとアレスに続いてルキアンを登場させるという流れで書いてみたのでした。

本当の主人公ことルキアン君は、ミトーニアの戦いでナッソス三人衆のパリスを倒して以来、ずっと空気状態になっていました。パリスとの戦いのときも、ルキアンは長らくの空気主人公ぶりを経て超覚醒したわけですが。

今回出てきたルキアンは、例によって次回から妄想の場面に、もとい、内面の心理描写の場面に入りそうな感じです。考えるより先に勇ましく行動に移るアレスに対し、とりあえず陰気な妄想と回想を始めるルキアンって、一体…。

そういえば、物語中の「今日の昼間」のシーンにて、ルキアンはレーイの苦戦を見守っていました（第43話）。ただ見てるだけ、という情けない状況でしたが。そこで第44話の「昨晩」の回想を経て一気に場面が「今日の昼間」に戻り、意を決したルキアン君が出撃！…という可能性もあるかもしれません。

その真偽はともかく、次に出撃するとき、続いてルキアン君に大きな転機が訪れるとは言っておきましょう（謎）。

まぁ、ようやく、ルキアンさんがアップを始めたようですね。

以上