鏡海亭 Kagami-Tei  ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

主題歌「銀の荊」 歌詞の字幕付き

連載小説『アルフェリオン』の主題歌(仮)「銀の荊」に、歌詞の字幕を付けたムービーを作りました。メロディの所々も、歌詞に合わせて修正してあります。

 ムービーはこちらです(wmv形式: 1.25MB)

歌詞は今のところ一番のみです。以下の通り:


  虚ろに芽吹いた銀の荊は、
  凍った記憶の檻 そっと開いた。

  描いた翼を放さぬように。
  誓いが悲劇を呼び、闇に堕ちても。

  実を結ばぬ花。報われぬ思い。
  空しさ 胸に、それでも咲いたね。

  君は往く、風に向かい、
  震える翼 羽ばたかせ。

  星も無い 暗き荒れ野を、
  旅路の果てに 夢見たあの未来(とき)へ。


分かる方には分かるかと思いますが、詩の内容が、テラルキアン(爆)という感じです。まぁルキアンは主人公ですし、彼をテーマにした歌でも当然でしょう。

意味を書いてしまうとネタバレになる言葉も多いので、以下、歌詞のうち説明しても(あまり)問題のない部分だけに言及します。抽象的なネタバレは含まれるかもしれません。

「凍った記憶の檻」というのは、表面的な意味においては、クレドールに乗るまでのルキアンの過去のことです。そう、幼年期から現在まで、凍った記憶の檻にずっと彼は囚われ続けていたということになります。そしてルキアンが「凍った記憶の檻」の呪縛から本当に自らを解き放つきっかけになるのは、「銀の荊」云々という、とあるキャラの言葉です(第35話)。「おうちにかえりたいよぅ…」と泣いていた子供ルキアン(同じく第35話)は、ここにきて、やっと救われたのですね(涙)。

ちなみに「凍った記憶の檻」には、別の意味もあります。それは記憶の中身の問題です。考えてみると、この物語の登場人物のうち、ルキアンほど過去が謎に包まれているキャラは意外にいないかもしれません(汗)。第38話と39話において、一歩踏み込んだ伏線が出てきますが…。「凍った記憶」というのは、単にルキアンが自分の生い立ちに今も縛られている、というだけの意味ではないのでした。が、これ以上、具体的には書かないことにします(^^;)。

「誓いが悲劇を呼び、闇に堕ちても」、「描いた翼を放さ」ない…という部分は、何だか今後のストーリーを暗示しているような一節です。

「星も無い 暗き荒れ野」というのは、クレドールが中央平原を越えてラシュトロス基地に向かう際、ルキアンが夕暮れに浮かぶ「白い鳥の星」の伝説を思い浮かべていたシーンに由来します(第15話)。「白い鳥の星は、ああやって、独りでも輝かなきゃいけない。まだ他の星の出ていないこの空で、暗い野を急ぐ旅人たちに道を示すために」と彼が心の中でつぶやいていた箇所です。あの場面は、ルキアンの転機のひとつですよね。

最後の「夢見たあの未来へ」という部分は…。詳しくはコメントしません。一見すると普通にありがちな歌詞なんですが。「未来」とはそういう意味だったのか!と、いつか本編の中で明らかになるときが来るでしょう…。

以上
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