「極楽浄土って本当にあるの」「死んだらどこにいくの」家内がいきなり問うてきた。
突然の話しかけに戸惑った。
私たちは昔から仏教思想を叩き込まれてきた。
それを本気で信じている人は、この世の中にどれだけいるんだろうか。
表向きは仏教信者だが、中身が本当にあるのだろうか。
今日はその話に一寸触れてみようと思う。
私は今胆管癌という病気に罹っている。生存率は非常に低く、1年間に患者の半数の人が死んでいくという恐ろしい病気だ。
私の命はあと何日持つのだろうか?
そんな中で私は毎日を贈っている。
気が遠くなるような話だ。でも、そのことを考えると、これはどうしようもない話だ。
もう、かかってしまったものはしようがない。もうどうすることもできない。
なんて考えると、もう開き直って生きるしかない。
なんて思っていると、意外と冷静になっていられるような気がする。
お寺の行事に参加すると、ちょっとした小冊子を渡される、その中に死について書かれたものがあったので、一寸取り上げてみた。
誰もが死の恐怖におびえていると思うが、ここには、自分で死を選んで、その死に場所を探し求めている人がいることを紹介している。
記事によると、彼女に死んでくれるかと聞いたそうだ。
恐れをなした恋人は逃げ出したそうだが、死に行く人はやはり孤独なようだ。
一人で死ぬより一緒に死んでくれる人がほしい。
ところがいざその場になって怖くなって、相手を殺しただけで逃げ出す人もいる。
人間の心ってあてにならないもんだと思った。
毎年、日本で3万人前後の自殺者が出ているとのこと。
我が県はその約100分の1の人が自殺していることになる。つまり毎年県内だけで3百人前後の自殺者がいるってこと。
これって大変なことだ。
その内新聞などで報道される人はほんの一部でしかいない。
身内で自殺者が出た場合、葬儀屋さんに「新聞に載せないで下さい」とお願いすると、簡単に止められるのだ。
それで、今日は何を書きたかったのかな。
今日は抗癌剤治療を受けることになっている。治る見込みがない、治療に何の意味があるのだろうか。終わったらもい一度考えて見よう。