不思議に思ったことが２つ…昭和わしんちレコード９『俺たちの旅』中村雅俊

　日曜の夜８時から放映していた日本テレビ人気テレビドラマの主題歌である。
　同じ時間帯では日曜日のチャンネル決定権をなんとなく持っていたような気がするワシの父ちゃんがＮＨＫの大河ドラマを見ていたはずだが、この頃は うちに２台目の小型テレビが台所にあったので、ワシはそれを見ていたのである。この頃はそういう家庭が多かったのではなかろうか？
　第１回の金沢 碧がロッカールームで着替えるとき、胸が やや斜め横からはっきり見えるシーン（その後何度もオメダこと田中 健の回送シーンとして出てきた）は小型テレビのブラウン管の映像として今もはっきり残像として残っているから間違いない？

　作詞・作曲はＢ面の「ただお前がいい」とおなじく、小椋 佳。「ただお前が～」も毎回、エンディングに短い文章とともに流れていたから、Ｂ面とはいえ、知名度は相当高いとおもわれる。
　昭和５０（１９７５）年の発売で５００円。ジャケットの裏に歌詞が、なぜか手書きで書かれている。

　このドラマとレコードについて、当時「あれ？」と不思議におもったことが２つある。
　まずはドラマで、主演の中村雅俊が大学生として出てきたことである。
　大学を卒業したから『われら青春！』でゲッタップこと沖田先生だったのに、また大学行ってんの？ そのあとには優作と『俺たちの勲章』で刑事もやってたが、いろんな役をやるのが俳優とはいえ、はじめはなんとなく違和感をおぼえたものである。

　とはいえそんなことにはすぐに慣れて、さっそく主題歌レコード購入。
「？」のもうひとつはレコードを買ってきてかけてみるやいなやのことだった。
「あれ？ テレビと歌詞が違ってるぞ」
　テレビでは ♪夢の「旅路」は～ と唄っているのに、レコードでは 夢の「坂道」なんである。
　５秒ぐらい考えてから『俺たちの旅』だからテレビでは「旅路」に変えたのであろう、といちおう納得したのだが、コンサート等ではどう唄っているのかな…？

　ここ数年、同番組はおもになぜかＢＳジャパンで何度も再放送していて、ワシもひととおり再見している。
　ゲストでガラス工場の職人を演じた花沢徳衛とかを見て「いい役者だったな～『イキのいい奴』の寿司屋の“親方の親方”もよかったが…」などと中学生だったリアルタイムには決しておもわなかったことをしみじみ感じて、その回はいちおう録画を保存したりしているのである…。

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