暫定版:関西大学体育会ワンダーフォーゲル部活動報告

登山、自転車、積雪期登山などを中心とした活動を実施してます。

2024年 夏山登山リーダー研修会 報告書より

2024-09-23 18:18:23 | 事故対策への取り組み

2024年 夏山登山リーダー研修会 報告書

 

文責:2回生T

<総括>

この度、2024年度夏山登山リーダー研修会に参加したので、その活動報告をここに記す。今回の研修では、リーダーとしてどのような判断、行動をすればよいのかということを、山行を通して考える機会が多くあった。また、技術面ではメンバーのけが、体力不足、技術不足によってバリエーションルートへの挑戦はかなわなかったものの、基礎的なロープワークや、クライミングシステム、支点構築などを学ぶことができた。さらに、他大学の文化などを知り、我々の部でも取り入れたいものが多くあった。これらの情報を部にフィードバックすることで、今後の活動をより安全で、かつハイレベルなものにしていきたい。

<行動日程(その日の感想も)>

1日目、2日目は登山研修所の施設内で、3日目以降は剣岳周辺でそれぞれ活動を行った。

1日目 

7:30

受け付け

9:00

開会式

9:45

講義「PDCAサイクル」

10:10

班別討論

12:00

昼食

13:00

装備確認

14:30

共同装備準備

15:30

食糧計画

16:15

行動計画

18:00

夕食

18:30

風呂

19:00

班別討論

21:30

就寝

この日はまず、講義にて、PDCAサイクルについて学んだ。登山のPDCAサイクルは行動や食料、教育・指導などどんな場面でも必要になってくるものである。特に、PとDではその前提として経験が必要になってくるため、上回生はより多くの山行の経験が必要であると感じた。

2日目

6:00

起床

6:10

美化活動

6:45

朝食

8:30

講義「確保理論」

9:45

実技研修「ダイレクトビレイ」

11:00

実技研修「ロープワーク」

12:00

昼食

13:00

実技研修「懸垂下降」

14:25

実技研修「支点構築」

18:00

入浴

18:30

問診

19:00

夕食

19:50

パッキング

21:00

就寝

2日目は実技研修がメインであった。バリエーションルートに挑む上で、スムーズかつ安全なロープワークや支点構築は必要不可欠である。入念にシステムを確認し、その技量をもとに、3日目以降の山行の計画を固めた。山行計画を進めるうえで自分たちと大きく違うなと感じたことは食糧計画の際に細かくカロリー計算をしたことである。普段はなんとなくで食事を決めていたが、これからはしっかりとカロリーを計算し、全員が平等にカロリーを摂取するようにしたい。

3日目

5:00

起床

5:30

朝食

6:30

荷物準備・積み込み

7:00

研修所出発

8:30

室堂到着

9:10

立山センター出発

10:00

雷鳥沢

11:30

剱御前小舎にて概念把握

12:30

前進基地テント場

13:30

テント設営完了

16:00

気象通法・食事準備

17:00

夕食

17:30

翌日の計画話し合い

19:00

就寝

3日目から、ついに山に入り山行がスタートした。講師の人に、上りは2時間休憩がなくても歩けるようなペースが理想であると言われたことが非常に興味深かった。普段我々は一番遅い人に合わせ、30分に一回休憩をとることもしばしばあるが、そうではなくギリギリ疲れないようなペースを維持することを今後の山行で意識しようと思った。新品のピッケルをテント場の整地に使ってしまったことは少し悲しかった。

4日目

2:00

起床

3:00

朝食

4:00

BC出発

4:50

平蔵谷出会手前で道迷い

5:15

ルート訂正

6:00

メンバーが転倒により膝負傷

6:20

前進基地に引き返す

8:30

前進基地到着

11:50

別山岩場取付

14:00

ロープワーク確認終了

15:00

前進基地到着

16:00

気象通法・食事準備

16:30

夕食

19:00

就寝

4日目は念願の源次郎尾根への挑戦であった。今年は雪渓の状態が非常に悪く、なるべく一般登山道を使って取り付こうという計画であった。しかし取り付きの手前で、雪渓に降りるルートと一般登山道が紛らわしくなっており、そこで30分ほど時間をロスしてしまった。自分は前から二番目を歩いていたが、一般登山道の印に気づくことができず、先頭にミスを指摘できなかったことが悔やまれる。時間をロスしたことで、パーティー内では焦りが出始め歩くスピードが上がってしまい、それによりメンバーの一人が木に足を取られ転んでしまった。幸い重症ではなかったものの源次郎尾根の登攀は続行不可能となり、前進基地まで引き返した。山を歩くうえで転ぶということは非常に重大で死に直結するようなミスである。「絶対に転ばない」ということは今後の山行で改めて意識しなければいけないと強く感じた。この日の夜にはオープンビバークの訓練もした。雨が降っていないのにもかかわらず結構寒かったのでもう少し防寒着があったほうがいいと感じた。

5日目

2:00

起床

3:05

BC出発

3:30

剱山荘

4:15

一服剱

5:20

前剱

6:33

平蔵のコル

7:35

剱岳山頂

8:40

平蔵のコル

10:00

前剱

12:00

前進基地到着

13:00

搬送訓練

16:00

気象通法・食事準備

17:00

夕食

19:00

就寝

5日目は剱岳を南壁から登ることを目標としていた。しかし朝の準備に手間取ってしまい、出発が5分遅くなってしまった。集団登山をするうえで、全員で決めた時間を守れないということは隊の規律を乱すことであり、これも重大なミスである。平蔵のコルのタイムリミットを6時30分に定め、登山を開始した。3時という早い時間に行動を開始したため、登山道の印が見えづらく、ルートファインディングに苦戦した。また体力不足のメンバーもおり、上りのスピードは非常に遅かった。ガイドのついたおじさん、おばさんに抜かれる始末である。結果、タイムリミットに間に合わず、南壁をあきらめ一般ルートからの登頂となった。自分はこの日パーティーリーダーを務めていたが、一番体力のない人に合わせすぎて、スピードが遅くなってしまったことが反省点であると感じた。少し無理をしてでも頑張らせるべきポイントがいくつかあったと思う。

6日目

2:30

起床

4:00

朝食

5:00

BC出発

5:50

剱御前小舎

6:30

室堂乗越周辺にて搬送訓練

7:50

搬送訓練終了、出発

8:40

雷鳥沢

9:30

立山センター

10:30

室堂出発

11:30

研修所到着

12:20

入浴

12:30

昼食

13:40

班別研修

14:30

閉会式

最終日は搬送訓練と山行の反省を主に行った。搬送訓練では、ハーネスを使った搬送を主に行った。ザックの上に人を乗せ、そこにハーネスを用いて固定することで、安定した搬送をすることができた。

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