犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

老犬じまん。

2015年04月07日 | おせわがかり日誌


昨日のことである。

通路でエレベーターを待っていた。

おじいわんを抱っこして待っていた。

しばらくして、先に3人の方が乗っているエレベーターが下りてきた。

ひとり二人ならあれだけれども、3人も乗っていたら、

密接しちゃってちょっとあれだなあ、なんて、遠慮して、

「どうぞ」

と乗りませんよ宣言をしたら、奥のご夫妻が身を乗り出して「乗れ乗れ」手招き。

ちなみに手前は工事関係者(まだ大規模改修工事は続いている)のお方。

いいのかなあ、と思いつつ、

「じゃあ、お言葉に甘えて」

と、乗り込ませてもらうと、



「この子、この子よ!こないだ話したでしょう?」

「ああ、この子」

「ねえ、かっわいいね~」

「ほんとだなあ~」

「吠えないわね~」

「大事にされてるからなんだろうなあ~」

「なんてやさしそうな顔してるのかしら~」

「ほんとだなあ」

なていう会話が始まって、びっくりしているうちに、

無視してるわけにもいかなくなり、とはいえ、いきなりこのことで、

絡み方も難しく、はあ、とか、まあ、とか、はっきりしない返事をし、

せめて降りるときには礼を尽くそうと、ありがとうございました、と、

感謝をこめて挨拶をしたけれど、なんなんだろう、おじいわんよ。



あなた知らずのうちに人気者ね~。


いや自分ではかわいいかわいいと思っていますよ。

でもね、ひいき目抜きに冷静に考えると、ですよ。

おじいわん、おそらく、若いころには十人並の器量だったかと思う。

まるちゃんみたいに愛そうがいいわけではないし、顔についても、

誰もが振り向くような、特別にかわいらしい部類ではない気がする。



ごく普通のどこにでもいるタイプの柴犬だ。

それがねえ、老犬になるとねえ、こんなにみんなから、

かわいいかわいい言われて、道行く人にも、かわいいかわいい言われて。

おじいさんやら、おばあさんやら、おじさんやら、おばさんやら、

わらわらわらわら集まってきて、かわいいねえ、かわいいねえ、って、言ってくださる。



こないだも、人の好さそうなおじいさんがもう本当に可愛くて仕方ない、っていうふうに、

おじいわんをみつめて、はなしかけてくれていて、わたしより、おじいわんと話していた。

これなんでしょうねえ。老犬マジックなんでしょうかねえ。



人様に自分から自慢したりはしないけど、ひそかに、

「うちの老犬かわいいんだから~」

というでれでれした気持ちを持っています。




おれこももちろん、かわいいですけど。

ああ、そういえば、おれこには、わかい人たちが来るなあ。

こどもさんとか、幼児と一緒のお母さんとか。

駐車場からマンションに入る扉を開けた瞬間、

女の子たちが「かわい~~~!!!」って、叫んだものだから、

オレコがじたばたして(抱っこしてた)大変な目にあったんだった。



残念ながら、オレコもおじいわんも、

かわいいといわれても、それほどうれしくないみたい。

あんたたち、もったいないねえ。

せっかく人が褒めてくださってるのに。

せめてうれしいな、くらい、思えたらいいのにね。

オレコにはその余裕がないし、おじいわんときたら、

ほめられていても、「?」なんだからねえ。

耳が遠かったり、目が悪かったりっていうのは、

「感じ方」も、ややうっすらしちゃうものらしい。

そういうところもかわいいんですけどさ。