日本の空の玄関は最初からやはり羽田でした。そこにタキシングをして、今から飛び上がろうとしているフォッカー・スーパーユニバーサルを捉えた絵葉書でございます。旗が強風にはためいていますが、これこそこの飛行機の所有者であります。日本航空輸送(株)の旗でございます。という事は、右端の飛行機の格納庫も同社の所属でありましょう。同機の右横の車両もお忘れなく、これは飛行機のエンジンをカケル時に使用するスターターと思われます。
満州事変など既に日中戦争は始まっていましたが、日本の民間航空は着実な歩みを見せておりました。戦争は良くありませんが、残念な事実としては、技術の進歩は戦争が”母”になっていると言われる通りでございます。