このような江戸から明治初期の時代の戸籍の変更に関する古文書が多数残っております。江戸時代にも戸籍の管理がありまして、管理者はお寺でございます。結婚、移住、奉公などなどで住所の変更が必要なときに、生まれ育った故郷のお寺から新しい住居のお寺へ転籍の手続きを依頼したものでございます。
その際には、転籍の理由や怪しいもの(キリシタンなど)ではないなどと書き記して証明をしてもらいました。この方の依頼の理由は結婚のようでございます。時代は明治二年でして、実質は江戸時代と同じでございました。また、明治初期には相変わらずのキリシタンの禁制も残っておりました。