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明治42年の北京から安東県へのお手紙 カテゴリー: 郵趣(支那加刷菊切手) No. 1177

2018-06-01 11:04:26 | 郵趣

 明治42年頃には日清、日露戦争で勝利した日本帝国は中国国内に日本の郵便制度を確立!しておりました。この御手紙は北京の日本の郵便局からから中国の安東県の日本の郵便局に送られました御品でございます。切手にもご注目ください。支那加刷があります。これは中国において日本が運営する日本の郵便局は中国の通貨で取引がされていました。そこで中国国内で安い中国の通貨で日本の切手を買って、その切手を日本に持ち込み高い日本円に交換して差益を得ること(公式的には日本の1圓は中国の銀圓1両でありましたが、実態は70銭まで低下していました)を抑制するための仕組みでございます。

 このエンタイアは郵趣の世界ではそんなに貴重な御品ではありませんが(もちろん)、当時の日本の中国に進出した状況を物語る歴史の証人でございます。



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