マイ スケッチブック
絵を描くのが好きで、老後に画家になると思っていた私は、スケッチブックを持ち、気分次第に絵を描いた。
近年、もう何度も殺されて死にかけた私は、老後を待つのはできないと覚り、また描き出した。小説の挿し絵や表紙に描いた絵をネットに載せると、昔のスケッチブックの絵を思い出した。
気になって絵画投稿サイトを検索すると、案の定、スケッチブックに描いた白豚ぬいぐるみのクレパス画がなぜか有った。ハッキリと見たわけではないが、そっくりで、使い回されているらしき私の絵を哀れんだ。私のスケッチブックは台湾の実家に置いていたが、それが盗まれて流出したのだろう。コピーだけしてまた返却でもされたかはわからないが、奴等はよく盗んだモノを何かに利用してから返却するようだ。
他人の描いた絵を勝手に利用する奴等は、芸術家を気どりながら、警察に守られているのだろう。
逮捕されずにぬくぬくしているのだろう。「動きたがる男」なのに絵描きで有名に為りたがる人はごまんといる。
ピカソやゴーギャンの絵くらいなら、自分でも絵描きになれると思ったのか。
ただラッキーだったゴーギャンのマネしても、もうそのラッキー枠は無い。
ピカソの抽象画も、モノマネではイマイチファンはつかない。
自分で絵を研究しないモノマネ絵描きでは、新しいスタイルは出て来ないし、誰かの絵のスタイルをマネしても、やはり人気は出ない。
コピー改竄で良いと言う人の言葉を鵜呑みにするな。
それでは民芸品の大量生産だ。
君らの欲しがる「名前」は出ない。
音楽の方がバレなくて済むだろう。
やはりミュージシャンが儲かるはずだ。絵描きや小説家は、コピーペースト改竄では誰も見向きもしない。強盗の一味でスパイ工作をしてもだ。どんなに宣伝しても、一時的にしか売れないだろう。
みんなすぐに気づく。まがい物のニオイに。
〈語霜虹月望玄MiharuTogoKana日月緋彌冬月月衣久泉意流花千波らんらんてぃふぃん路世汰月彌千明彌月東霜かの東郷嘉奈日・中・台湾語が母語で独身子無し女文人芸術家 筆。〉