katydid's blog

ハネナガキリギリスが住んでいるところに生息しています。

「めっすん」第1章

2009-12-09 02:08:27 | 奇跡的に出会えたキリギリス
8月の初旬、私と娘はキリギリスが鳴く草原にいました。
「めっすん」と出会ったのは、その草原の中キリギリスの鳴き声を頼りに茂みを歩いていた時でした。
鳴いていた♂は見つからず、ふと見ると卵管のあるキリギリスが草につかまってじっとしていました。
貴重な♀です。静かに、動いても目で追えるように時間をかけて近づいてみました。
いつのまにか30㎝くらいまで顔を接近させていました。
彼女は動きません。
今考えると随分強引なことをしましたが、虫捕り網をバサッとかけて網の中にいるかを確認しました。
流石に驚いたようで歩きづらそうにしています。
ん、歩きづらそう?あまりジタバタする様子がありません。「え~、なーにー…」って感じです。
♀はこうなのかなと思いました。
(実際は違います。それは「めっすん」の性格で、後日家に来た「ソニヤ♀」は用心深く、逃げまくりました)
雌雄で育てたかった私も娘も大喜びして、ヤッター、良かったねーを連呼して帰宅しました。

その後そーっと大事に飼育ケースへ。
見ていると、これが可愛い。ニンジン食べてる、良かった。木に登ってる、スゴい。(スゴかぁない)
んんー、やはりここで生き物好きの血が騒ぎ出しました。
手にのせたい。でも噛まれるとひっっっどく痛い、ケラの次に痛い、子供の頃にインプットされてるがどうする。
でも手にのせてみました。彼女は「なんだここ?」みたいにゆっくり歩いたり立ち止まったりしていましたが
♂のように試し噛みをすることはありませんでした。
それから間もなくでした。何と手のひらで両足を伸ばしてベタッと休み始めたのです。
♂でもたまに休むことはありますがこれほど緊張感を解いたりしません。
彼女は居心地が良いと素直にその環境を受け入れるタイプのようです。
30分~40分ずっとそのままで休んでいました。



私は単純です。見ていて10倍も可愛くなってしまいました。
その日を境に毎日彼女に会うのが楽しくて嬉しくて仕方なくなりました。
彼女もこの日から手の温もりを覚えていきます。
いつまでも、ずっと、最後まで。









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