katydid's blog

ハネナガキリギリスが住んでいるところに生息しています。

「めっすん」第3章

2009-12-14 00:39:33 | 奇跡的に出会えたキリギリス
人間の寿命が80年として、キリギリスのそれを半年としたら
私が手にのせている1時間は「めっすん」にとって6日くらいです。
次に手の温もりを感じるのは160日後に相当します。
デタラメな計算と承知の上で書きますが
こう考えると離れている時間は長く、会えている時間はとても貴重に思えます。
でも「めっすん」は待っていてくれたように思います。

晴れの日には何度か散歩に連れて行きました。
逃げたらどうするの?と家族に心配されましたが
私はそんなことにはならないと分かっていました。
手にのせて近所のたんぽぽが咲いているところで降ろすと
花びらを2~3枚食べて暫くすると歩き出すのですが
手を近づけると直ぐに登ってきて安堵したかのように静かにしています。

手の上で食事を楽しみにして待つ、気持ち良さそうにいつまでも動かずに寝る、
散歩ではしたいことを終えると手に戻りたがる、
ちょっと他のキリギリスと違うね、どうなっているんだろう
と家族も思い始めました。
刷り込み教育(そうかも)、えこひいき(確かに)、家族に色々言われましたが
環境に対応して生きていく賢さだけで捉えても
私には「めっすん」が群を抜いていて、奇跡的な存在に思えます。



このように彼女を可愛がったり心配してみたり、毎日共に暮らしていくうちに
いつしか私は家族が増えたような感覚になっていました。
それはもう感動や驚きが盛り沢山の幸せな毎日でした。

「めっすん」は今も大切な家族です。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「めっすん」第2章 | トップ | 「めっすん」第4章 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

奇跡的に出会えたキリギリス」カテゴリの最新記事