角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#098 変わらない、変われない、岡田克也さん。

2015-10-07 06:51:38 | 政界人間模様
岡田克也さん、です。
野党第一党党首(民主党代表)です。

数日前〈戦後70年「岡田談話」発表〉として、
こんな、ベタ記事がありました。


(産経新聞10/4大阪6版)

まあ、産経ですから、ベタも仕方ないですか。

ちなみに、紙面がどうだったか分かりませんが、
朝日デジタルでは、

〈■民主党・岡田克也代表
(安倍首相が8月14日に発表した戦後70年談話について)衆院予算委員会や党首討論などで議論したいと思っていたが、機会がないまま国会が終わったので、改めて私の談話についての考え方を示す。(発表)直後に示したものと同じだが、二つのことに集約した〉


というリードで、それなりの分量になってます。
(朝日新聞デジタル:70年談話「引用多くて首相の考え不明」民主・岡田代表
 →http://www.asahi.com/articles/ASHB36J2XHB3UTFK007.html

いつものように、陰気な喋りなんですが、
せっかくなので(?)記者会見の様子を。
岡田代表定例会見 2015年10月2日


貼り付けておいて言うのも何ですが、
全部は見なくていいです。

ちょっと面白いなあと思ったのは、7分頃から。
質疑応答で「岡田代表ならどんな談話を?」と聞かれて、

「やっぱりその、過去のことについて、つまり70年以上前の戦争に関して、
 しっかりとした、自身の考え方というものが示されなければならないと。
 総理は評論家ではありませんから・・・」


え〜と、
私、岡田さんとは根本的に相容れないものを感じるのですが、

何らかの区切りの年毎、
たまたま総理の地位に在る人物に、
いちいち自身の考えを示されたら国民はたまったものじゃない、
と思います。

一体、
どの程度「しっかりとした自身の考え」なのか判りませんが、

民主党のホームページに、
岡田さんの会見で配られたペーパーの、
pdfリンク(何故か勝手にダウンロードしちゃう)があったので、
ここに全文引用します。
(まともに読まなくていいです)

2015年 10月 2日
戦後 70 年と安倍総理談話について 民主党代表 岡田克也

1 戦後70年という節目の年となった2015年を、歴史はどのように評 価することになるだろうか。安保法制で大きく揺れた通常国会だったが、戦後の平和主義を危機に陥れかねない法律が成立する一方、安倍 総理の戦後70年談話や歴史認識と和解の問題について、本質的な議論の機会を逸してしまったことは極めて残念である。国会閉会にあたり、この問題に対する私の考えを申し述べたい。

2 そもそも、70年談話は、安倍総理の過去の言動から、歴代内閣の談話を否定するものになることが心配されていた。しかし、結果的には、各方面の意見を受け入れ、バランスの取れたものを目指そうとする姿勢が伺えるなど、評価できる部分もある。「植民地支配」「侵略」「反省」「お詫び」といったキーワードも盛り込まれ、体裁を整えた。しかし、70年談話は、本質的に重要な点で不十分あるいは不明確であると言わざるを得ない。それは、以下のとおり、大きく2つに集約できる。

3 第一に、70年談話は引用や間接的表現が多く、安倍総理自身の考えや認識がはっきりしない。村山談話、小泉談話は、総理自らが植民地支配や侵略について「痛切な反省」と「心からのおわびの気持ち」を表明した。しかし、安倍談話では、「我が国は、先の大戦における行いについて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました」 と述べたうえで、「こうした歴代内閣の立場は今後も揺るぎないものであります」とするのみである。「先の大戦における行い」とは、植民地支 配や侵略を指しているのか、また、「歴代内閣の立場は今後も揺るぎな い」というが、安倍総理、安倍内閣自身の考えや認識がどうなのか、 いずれも明確にしていない。
植民地支配や侵略については、「事変、侵略、戦争。いかなる武力の 威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いては ならない。植民地支配から永遠に訣別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない」としているが、一般論を述べて いるのか、我が国自身の植民地支配や侵略を指しているのか、これも曖昧である。結局、70年談話は、美辞麗句に満ちているものの、村山談 話など歴代政権の立場を「全体として引き継ぐ」としてきたこれまでの安倍内閣の説明の域を超えていない。

4 なお、70年談話が発表された 8月14日に削除された外務省ホームページ「歴史問題 Q&A」の改訂版が 9月18日付で掲載されたが、談話発出から1カ月も経過し、安全保障関連法をめぐる混乱のさなかでの掲載は、どさくさ紛れと言われても仕方がない。しかも、「植民地支 配」「侵略」といった文言は削除され、村山談話や小泉談話はリンク先が紹介されるだけとなった。このような政府の対応を見ても、安倍総理、安倍政権の歴史認識に対する疑念が消えることはない。

5 第二に、和解の問題である。70年談話では、「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と訴え、これが一部国民の関心を呼んだ。しかし、この表現は、後に続く「それでもなお、私 たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」という一節と一体として読まなければ意味をなさない。「これ以上謝罪する必要がない」という勝手な切り取りは許され ない。

6 また、政治指導者は戦争で被害を受けた国々、人々に対し、和解のための努力を続けなければならず、その努力に終わりはない。国家のリーダーに求められているのは、我々の重大な過去の誤りを正面から認めたうえで、相手との和解を粘り強く成し遂げ、その結果として、 後世の人々が謝罪を求められなくなることである。安倍総理は、果たしてそういう認識のもとで努力をしてきただろうか。

7 こういった点について、私は国会で直接、安倍総理に質したいと考えていたが、党首討論は5月と6月に二度開かれたのみで、与党が約束していた予算委員会集中審議も結局反故にされた。極めて遺憾なことである。安倍総理が70年談話を含む歴史認識と和解の問題についてどう考えているのか国会で直接説明し、この節目の年に国民全体でし っかりと総括することが、日本の未来にとって必要不可欠である。

以上


(読まなくていいと言っておいて何なんですが)
真面目に読んでしまった方は思うでしょう。
どっちが「評論家」なんだか・・・

2日後〈岡田代表「野党結集で政権交代」〉として、
またベタ記事がありました。


(産経新聞10/6大阪6版)

いや、ホント、
2004年に初めて民主党代表、
その後色々あったはずですが、成長してない。

変わらないんだか、変われないんだか。

政権交代だけで「政治」をしてまったことを、
多くの国民は懲りているのに、
この人はちっとも懲りてないんですね。

自民党に替わり得る野党は、
確かに在ったほうが良いですよ。

けれどそれは、
少なくとも外交防衛と、
(残念ながらそれと密接に絡んでいる)歴史認識において、
共通の土台に立っているのが大前提です。

それとも岡田さん、
「暴走にSTOP」なんて標語で投票してくれると、
そう考えてしまうくらいに、
有権者を舐めきっているのかな。

「解党すれば国民の信頼を取り戻せるというような甘い問題ではない」
っていうのも、何言ってるのか解らないし。

要らん世話でしょうけど、
記者会見の動画閲覧数、
わずか630回(10/7現在)ですからね!


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