三笠宮さまと百合子さま 2015年11月(宮内庁)
三笠宮殿下が薨去された折、
〈三笠宮さまは70年前の皇室典範制定時に、皇族の立場から天皇の生前退位を容認する意見を発表されていた〉
(JIJI.COM:生前退位容認の意見=皇室典範制定時に-三笠宮さま
→http://www.jiji.com/jc/article?k=2016102700180&g=soc)
という報道がありました。
当時(あくまでも当時、です)、
殿下がそういうご意見をお持ちだったのは事実なんでしょうから、
ま、イイんです。
が、それこそ、
「何故、今なのか?」
ですね。
終戦後の一時期、
昭和天皇ご自身が「敗戦」の道義的(!)責任を感じられ、
退位をほのめかされたという話もありますから、
そのこととの関係だったり、
(結果として、天皇は退位なされず、それによって「昭和時代」が途切れることなく、
戦前、戦中、戦後、日本の歴史が断絶するすることを免れました。これ重要!)
何より、
憲法についてのご意見もおありだったわけで、
そちらも同時に報道しないのは、
ちょっとフェアでない気もします。
なので、この報道については置いといて・・・
では、例の特集の続きです。
(産経新聞10/12大阪6版)
譲位 政争や内乱の遠因に
という見出し部分です。
系図がありますね。
これを見ると、
譲位が当たり前に行われてきたようにも感じられるのですが、
〈義解では、譲位の定着により、中世(鎌倉、室町時代)には、力を持った臣下により皇統が2つ(持明院統、大覚寺統)に割れる南北朝時代を招いたり、天皇が短期間で交代する例が次々に起き、日本が大混乱に陥ったと指摘する〉
〈天皇自身、またはその周辺による恣意(しい)的な譲位は、しばしば政争や内乱の遠因となった〉
というのは、確かに否定できませんね。
*Web版:天皇の譲位はしばしば南北朝など政争と混乱を生んできた…
→http://www.sankei.com/premium/news/161010/prm1610100027-n1.html)
譲位について、
はっきり言ってしまえば、意図は問題ではないんです。
というか、
どのような意図であったにしても、
それは必ず解釈を生み、必ず憶測を呼びます。
今回の陛下のお気持ちの表明に関しても、
既に、色々と勝手なことを言う人がいます。
(自分にとって)都合の良いときだけ、
「天皇のご意向」を持ち出すのは、
厳に慎まなければなりません。
やや逆説めくのですが、
陛下を思えばこそ、陛下のお気持ちを汲んではならない、
と私は考えてます。
ともあれ、
今は、有識者会議の議論を見守りましょう。
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