ブートレグ愛好会

最北のトレーダーです。貴重音源・映像を共有しましょう。

COZY POWELL/Over The Top Session

2011年01月10日 | ブートレグ (A-C)
コージーテープ音源からブートで、レーベルお得意の小出し商法作品。既発ブートの焼き直しに未発表音源(D1-①②⑩⑪⑫)を加えたもの。個人的にはマニアック過ぎる。(Langley 2CDR)

Disc1:
▼Making Of "Over The Top" Album(1979)
1.Over The Top 2.El Sid 3.Heidi Goes To Town #1 4.Heidi Goes To Town #2
5.Sweet Poison #1 6.Sweet Poison #2 7.Sweet Poison #3 8.The Loner #1 9.The Loner #2
【Bonus Track】: Don Airey's K2 (1988)
10.K2 Overture 11.Whiteout 12.Close To The Sky

Disc2:
▼Studio live rehearsals
1.Killer 2.Sweet Poison 3.Theme One #1 4.Theme One #2 5.Tickets For Waterfall #1
6.Tickets For Waterfall #2 7.The Loner
▼BBC In Concert(1980.1.9)
8.Opening 9.Theme One 10.Sweet Poison 11.Member Introduction 12.The Loner 13.Tickets to Waterfall 14.Killer
【Bonus Track】
15.Dance With The Devil


※以下、メーカーインフォ抜粋

Disc1は「OVER THE TOP」の作曲及びレコーディングセッションから、秘蔵の音源が目白押しです。まず始めに登場するのは今回新たに発見されたテイクで、どちらもアルバム完成を目前に控えたスタジオの空気を肌で感じるような音源です。
1曲目の「Over The Top」は完成版で印象的だった鐘の音やストリングスのミックスがほとんどされていない事実上のリズムトラックですが、音質はオフィシャルと遜色なく、 コージーのドラムが終始恐るべき迫力と重厚感で聴き手をノックアウトする超ド級のテイクです。全編、これ聴き所といった壮絶な内容ですが、オフィシャルを 上回る生々しい未加工の感触で録音されたドラムソロはファンにとっては今年一番のトラックになること間違いありません!!また2曲目の「El Sid」は完成版と同じ内容ながら、最終的なミックス前と思われるむき出しで生々しい質感が、スタジオライヴを連想させる極上の1曲です。
続く「Heidi Goes To Town #1」からは、コージー・テープの「ALIVE IN STUDIO 」で用いられたマテリアルが、新たに完全リマスターを施されたアップグレードバージョンでの登場になります。ヒスノイズの減少とよりナチュラルな音の粒 立ちなど、聴き比べればすぐに理解できるほどリマスター効果は顕著であり、2テイク聴ける「Heidi Goes To Town」におけるコージーの生き生きとしたドラムと、ジャック・ブルースの存在感に満ちたベースラインが、それぞれ鮮やかな輝度と彩度をもって浮かび上 がってきています。続けて「Sweet Poison」が3テイク、それぞれ異なる作業段階でのテイクを楽しめます。これらは全て同じ曲なのですが、ギターの重ねや有無によってそれぞれ違った味 わいがあるから不思議です。ここで聴ける全テイクのギターはWHITESNAKEでの活動で知られるバーニー・マースデンが務めていますが、ギターを弾け る方は最後のリズムトラックを聴きながら、カラオケ感覚でご自分のギターをプレイしても楽しいでしょう。「The Loner」もオフィシャルと異なりギターはバーニーのプレイとなっており、オフィシャルのクレム・クレムソンのプレイとは聴いた感触が全く異なります。 またドン・エイリーがキーボードを多重録音しているのも特徴で、独特のカラフルな色彩は、オフィシャルでは楽しめない独特の面白さです。ノン・ギター・ バージョンの「The Loner」はオフィシャルに近いイメージですが、もしここにゲイリー・ムーアがソロを載せていたら・・・などと考えながら楽しむのも一興です。

Disc 1のラストには、ボーナス・トラックの扱いとしてはあまりにも豪華な3曲を収録。1988年にドン・エイリーが製作した1stソロ「K2」より、音質最高 の3テイクがまたもや驚きの発掘で締めくくられています。ナレーションと効果音の無い「K2 Overture」は、コージーのプレイとドンのキーボードが緊張感を前面に押し出し、3分22秒のスペクタクルを演出しています。ここからインストバー ジョンの「Whiteout」へ展開する流れは圧巻の一言で、そのド迫力たるや聴き手の五感を痺れさせる事間違いありません!歌入りの完成版も至高の威厳 と格好よさがありましたが、この曲はインストの時点ですでに完成されていたのではないかと、そう確信させる説得力がコージーのプレイからは伝わるのです。 この流れを聴くためだけでも本作を入手しても、コージーファンならば絶対に後悔はしないでしょう!いやむしろ、これを聴けなければ損をすると言っても差し 支えありません!その位凄まじいテイクです。最後の「Close To The Sky」はドンのプレイが中心になりますが、神々しいまでの荘厳さで本作の前半をどっしりとクロージングしています。

Disc2はまず「ALIVE IN STUDIO」から、手に汗握るスリリングなプレイを楽しめる7曲が、それぞれ最新リマスターで蘇ります。これらはDisc1のリマスターテイクと同じく ヒスノイズを大きく軽減し、クリアで見通しが利いた素材へ、さらに不要な低音域をカットする事で高音域をシャープに強調し、よりスマートで精悍なサウンド に仕上がっています。これらのリマスター効果は「Killer」や「Sweet Poison」を聴けばお判りになる事でしょう。また既発では粗かった曲間もそれぞれ丁寧にフェイド処理をする事でより聴き易くなっています。これら細か く配慮された有形無形の作業の結果、総合的な音質は一段ではなく数ランクは上昇しています。これらリマスターを経た「Killer」以下の7テイクに改め て向かい合うと、気合がこもったライヴ感覚溢れる演奏にはデモのような気楽さは感じられず、これはBBC出演を目前に控えたスタジオリハーサルではないの かと考えられます。特に情感溢れる「The Loner」は素晴らしく、コージーの硬軟使い分ける表情豊かなタッチには、今さらながら聴き惚れてしまいます。
そして続く「Opening」から7曲は、"BBC In Concert"として放送された1980年1月9日・ロンドンのパリス・シアターにおけるスペシャルライヴの模様を、約32分間にわたって収録していま す。このBBC In Concertは過去から様々な音源が出回っており、それらの中には音量が小さすぎてプレイの様子がつかみにくかったり、音が篭って演奏の輪郭もわからな いような物もありました。数年前にコージーテープのひとつ「KILLER」として収録された"BBC In Concert"音源はこういった雑多な既発を一掃し、コージーほかメンバーのプレイが満足いく形で楽しめるようになりました。本作でも引き続きこの最良 のソースをダイレクト使用し、前掲のスタジオリハーサル音源と同様のトリートメントを施す事で、現代のオーディオ環境にも耐えうる、過去最高の音質を引き 出しています。豪快なコージー節を堪能させる「Theme 1」に、「Sweet Poison」で阿吽の呼吸を見せるメンバー一体となったプレイは、ライヴならではの緊張感でより研ぎ澄まされており、各曲におけるコージーとジャック・ ブルースの掛け合いや、そのジャックが男らしい歌声を聴かせる「Tickets to Waterfall」など、ブリティッシュロックの王道を歩む男達の誇り高い競演の前には、時間が経つのも忘れてしまいます。最後は火の出るような 「Killer」のバトルでライヴの幕は閉じますが、このDisc2を通して聴く事で、ライヴのリハーサルから凄い演奏を聴かせていたメンバーが、本番で はさらに変わり身を見せている事に気が付かれるでしょう。コージーほか「OVER THE TOP」製作に集ったミュージシャンは、本当に凄いメンバーが揃っていたのだと痛感させられます。
Disc2もラストにサプライズがあります!これまでのコージーテープより貴重なテイクをベストセレクションし、4年前にリリースされた「BEST OF THE TAPES」には、1曲目に「Dance With The Devil」のニュー・レコーディングバージョンが収録されていましたが、今回はさらに上位の、スタジオ・レコーディング用DATマスター収録の同曲を発 掘収録しています!(DATテープには「1992年7月3日」の日付入り)この曲は前回のテープマスターの時点でほとんど完成されていたマテリアルでした が、高品位DATマスターに収められていたこちらのテイクは、それこそ公式リリースを目前に控えていたであろう、極上の音質と絶品の完成度です!音質は" 次元が違う"と表現する他なく、比較するのも愚かしく思えるほど輝いています。これまで幾多の発掘がありながら、まだこれほどまでの音源が埋もれていたの ですから、コージー・テープは底知れないとしか言いようがありません。
約30年の時を越えて扉が開かれた「OVER THE TOP」セッションと、破格のアップグレードで再び世に問う「BBC In Concert」のリハーサルとライヴ音源は、どちらもコージーという偉大なミュージシャンの凄みを見せつけています!初登場となる新発掘音源もまた凄す ぎるこだわりのコンピレーションを、どうか一人でも多くのファンの方に聴いて頂きたいと思います。これぞまさしくハードロックの世界遺産。後世にまで語り 伝えたい真のマスターピースです!