ブートレグ愛好会

最北のトレーダーです。貴重音源・映像を共有しましょう。

BLACK SABBATH / Definitive Boston 1992

2014年02月16日 | Ronnie James Dio
ブラックサバスの1992年8月9日、米ボストン公演のラジオ放送音源を2種類収録したブート。ディスク1,2はラジオのエアチェック音源でDJをカットせず放送まるごと収録している。マスターというだけあって、既発盤を凌駕するクリアかつエッジのある迫力ある音像となっている。
また、ディスク3,4はラジオ放送に先立つプレFMマスターで、内容的に既発盤と同様だが、音質もクリアにグレードアップしている。個人的にはDJが被ってはあるものの、ライブらしい迫力あるエアチェックヴァージョンディスク1,2のほうが断然好みである。

Disc 1 (60:59)
1. Radio Intro. 2. E5150 3. The Mob Rules 4. Computer God 5. Children Of The Sea 6. Time Machine 7. War Pigs 8. I 9. Die Young 10. Guitar Solo 11. Black Sabbath
Disc 2 (46:50)
1. Master Of Insanity 2. After All (The Dead) 3. Drums Solo 4. Iron Man 5. Heaven And Hell 6. Announcer Encore Break 7. Neon Knights 8. Paranoid / Heaven And Hell (Reprise) 9. Radio Outro. 10. Laguna Sunrise (Outro)

Disc 3 (60:05)
1. E5150 2. The Mob Rules 3. Computer God 4. Children Of The Sea 5. Time Machine 6. War Pigs 7. I 8. Die Young 9. Guitar Solo 10. Black Sabbath
Disc 4 (44:13)
1. Master Of Insanity 2. After All (The Dead) 3. Drums Solo 4. Iron Man 5. Heaven And Hell 6. Neon Knights 7. Paranoid / Heaven And Hell (Reprise) 8. Laguna Sunrise (Outro)





《以下メーカーインフォ》
今回は、この"不動の定番"に待ったをかける音源が2本も同時に発掘されました(提供者はプレスCD「BERLIN 1970」や「CHICAGO 1983: The Legendary Mater」でファンを驚かせた、あの海外の熱狂的サバス・コレクター)! ひとつは完全初登場となるエアチェック・マスター。もうひとつは何とラジオ放送に先立つ関係者用プレFMマスター! この'92年ボストン公演は、前述したように地元マサチューセッツのラジオ局ほか"Westwood One"系列の音楽番組でも放送されました。ここで聴ける2つの音源はそれら番組や放送局により内容が異なり、それぞれ興味深いポイントになっています。
 ディスク1と2では、これが初めての音盤化となる完全新発掘のエアチェック・マスターを収録しています。本音源と「CLASS OF 1992」の大きな違いは3点挙げられます。過去の同日音源で最長となる約108分の収録時間と、ライヴの冒頭や曲間などにインサートされるDJのトーク、そしてギーザーのベースもはっきりと印象付けるミックスと厚みのある中低音です。
 ディスクを再生すると開演前のオープニングBGMから始まり、メンバー紹介とライヴの内容を伝えるDJが確認できます。そして「E5150」から続く「The Mob Rules」では、強烈な楽音がいかなる聴き手もノックアウト! ヘヴィなのに心地よいアイオミのギター、ビンビン響くギーザーのベースに、パワフルなヴィニー・アピスのドラム・・・・・・左右のチャンネルから波状攻撃するようなサウンドは堪りません! 何よりも突き抜けるようなロニーのヴォーカルが本当に素晴らしい。「Computer God」や「Master Of Insanity」・「After All」等の「DEHUMANIZER」ナンバーは、この音色と演奏で目の当たりにすると、'90年代当時の低評価がウソのように感じられるほど格好良い! とりわけ「Time Machine」におけるギーザーのベースは、サバス・ファンなら悶絶間違いありません! 2007年以降の"HEAVEN & HELL"では演奏されなかったオジー時代の曲も、ロニー・サバスならではの説得力とヘヴィネスで聴き手をねじ伏せる。ロニーが観客を縦横に扇動する「War Pigs」や、ヴィニーのドラムソロから重厚に畳み掛ける「Iron Man」、メンバー全員のプレイがレリーフのように浮かび上がる「Paranoid」での爆発力は「'92年のサバスがいかに凄かったのか」を今更ながらに痛感させます。ラストはDJのアウトロとともに、エンディングBGMの「Laguna Sunrise」まで完全収録。文字通りボストン公演の全てを、圧倒的な迫力と聴き応えで満喫させます。
 本作ではこの種のラジオ音源でありがちな受信不良も無く、ギラつくようなクリアネスはそのまま公式採用されても不思議は無いレベル。'80年東京公演を収録したFM音源「EVILMANIA」にも匹敵する、過去最良の'92年エアチェック・ソースです!
そしてディスク3・4は、ラジオ放送に先立つプレFMマスターをデジタル化! 本音源は内容的に「CLASS OF 1992」とほぼ同様ですが、音像は既発以上に研ぎ澄まされ、演奏の輪郭も非常にシャープです(既発で見られたノイズや劣化も大きく解消されています)。さらにディスク1・2の放送音源と比較すると、楽音や歓声のミックスに違いは顕著。「War Pigs」冒頭や終盤を聴けば判るように、ロニーの歌だけでなくオーディエンスの大合唱も適切に配分され、ステージと客席の双方が盛り上げる、エンターテイメント性抜群のライヴ・サウンドを楽しめます。またディスク1・2で随所に見られたDJのトークは一切無く、本当に公式ライヴ作品を聴くような感覚で、演奏に集中したままライヴを聴き通せるのも特徴です。
 ロニーやアイオミ,ギーザーのプレイが最高にリアルなサウンドは同じでも、このプレFMマスターでは大きめにインプットされたジェフ・ニコルズのキーボードも印象深い。彼のプレイは「Children Of The Sea」や「Heaven And Hell」,「Neon Knights」といった'80年代の名曲だけでなく、新作からの「I」でもビッグなスケール感を演出。バンド・アンサンブルに更なる壮大さを与えています(ジェフのコーラスがはっきりと聴こえる「Die Young」も、普段のサバス・ライヴとやや違った感触を与えます)。歴代シンガーがそれぞれの魅力を打ち出した「Black Sabbath」は大きな聴き所。奥行きのあるサウンドとロニーの歌唱、そしてアイオミのヘヴィギターが、聴き手の眼前に深遠な闇を描き出す。'90年代のロニー・サバスだからこそ成し得たシアトリカルな邪悪さは、本音源のサウンドでより一層不気味にツヤ光りしています!
 本作に収録された2つのマスターは、どちらも公式級という表現がピッタリのクオリティ。メタル史上でも特筆すべき「ロニーが初めて過去のバンドに復帰した」'92年のサバス・ライヴを体験する上で、これほど理想的な音源も他にちょっと思い当たりません。むしろ「これを超えるのは公式でも難しい!」そんな風に思えてしまう、問答無用の一本なのです。

2014年1月

2014年02月10日 | monthly report
【Ronnie James Dio】

●Final Night 1990 / DIO(1CD)
ディオの1990年10月7日米ダラス公演を収録したブート

●Definitive Boston 1992 / BLACK SABBATH(4CD)
ディオ再加入のブラックサバスの1992年8月9日米ボストン公演を収録したブート

 


【music】

●Ⅲ / GIUNTINI PROJECT(伊盤)
2006年作のトニー・マーティンとアルド・ジュンティーニのプロジェクト、第3弾。楽曲も良く、トニーの声も良く出ている。

●Age Of The Joker / EDGUY(アルゼンチン盤 限定盤2CD)
2011年作の9th(今のところ最新作)。ちょっとメロー過ぎる感があり、明らかにヴォーカリストが作った曲という感じ。実際全曲トビアスが作っている。

●Sad Wings Of Destiny / JUDAS PRIEST(EU盤)
1977年作の2nd、リマスター盤。ジャケ、楽曲、音いずれをとっても初期の最高傑作でしょう。




【book】

●ホテルローヤル / 桜木紫乃(2013集英社)
道内作家による、昨年の直木賞受賞作。釧路のラブホテルを舞台にした連作短編集。

●ガソリン生活 / 伊坂幸太郎(2013朝日新聞社)
語り手は自動車という、伊坂らしいほのぼのとした家族の絆を描いたハートフル・ストリー。

●DINER / 平山夢明(2012ポプラ文庫)
プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでの生殺与奪、ゲス・グロ長編ノワール小説。大藪春彦賞受賞、日本冒険小説協会大賞受賞作。2009年作の文庫化。

●感染遊戯 / 誉田哲也(2013光文社文庫)
姫川玲子シリーズのスピンオフ的、連作短編集。テレビドラマでも脚色されて使用されていたが、本来は姫川班解散後の話しで、うまい連作になっている。2011年作の文庫化。




【movie】

●ゴーストライダー2(Ghost Rider: Spirit of Vengeance)
●アイアンマン3(Iron Man 3)
●死霊のはらわた(Evil Dead 2013)
●オブリビオン(Oblivion)
●華麗なるギャツビー(The Great Gatsby 2013)
●ストロベリーナイト 劇場版



太鼓初めて見ましたが、凛々しく、格好良かったです。

DIO / The Year Of The Wolf

2014年02月05日 | Ronnie James Dio
下の『FINAL NIGHT 1990』のボーナスDVDR。何れも、オフィシャル&放送映像からのもので、珍しい素材ではないが、ドルトムントのプロショット・ライブはこのツアー、唯一。ロージェネで、これまで私が所有していたものに比べて格段にグレードアップしているのがうれしい。

1. Wild One (Promo Video)
2. Hey Angel (Promo Video)
《Westfalenhalle, Dortmund, Germany 17th May 1990》
3. Born On The Sun
4. Why Are They Watching You
5. Interview
6. Hey Angel (Recording Footage)





電話ありがとう。おもしろい事いえなくてごめんなさい。


DIO / FINAL NIGHT 1990

2014年02月01日 | Ronnie James Dio
1990年10月7日「Lock Up The Wolves」ツアー最終日、米ダラス公演のサウンドボード録音盤。同音源ではかなりノイジーな「THE LAST IN DALLAS」というブートがあったが、本作はこれとは比較にならないくらい音質向上されている。これまでと同様に完全収録ではなくライブ後半のみの収録なのが残念だが、同ツアー最高のサウンドボード盤なのは間違いない。

1. Intro.
2. Lock Up The Wolves
3. Don't Talk To Strangers
4. Hey Angel
5. The Last In Line 6. Heaven And Hell / The Last In Line (Reprise)
7. Rainbow In The Dark
8. Egypt (The Chains Are On)
9. Holy Diver
10. We Rock




《以下、メーカー・インフォ》


本ライヴはかつて既発音源が存在していましたが、全編に渡ってヒスノイズ・スクラッチノイズが存在し、音質的には厳しいものがありました。数年前のギフト・タイトル「THE SILENCE OF THE WOLVES」では音質の向上が話題となったものの、それでもあくまで延長線上のレベル。しかし! 今回のマスターはサウンドのクオリティがまるで違います!! 音のクリアさはもちろん、分厚い楽音の迫力は既発とは比較になりません!!!
 オフィシャル級サウンドの威力は、オープニングから炸裂! このツアーのみのSEに続くのは「Lock Up The Wolves」。本来のライヴでは「Wild One」がポールポジションなのですが、放送の関係かショウ後半がメインとなっています。しかし、ミドルで重い「Lock Up The Wolves」も、1980年BLACK SABBATHの「War Pigs」や、2007年HEAVEN & HELLの「After All (The Dead)」での荘厳なスタートを彷彿とさせて雰囲気満点。黄金期のヴィヴィアン時代でさえ「軽い」と言われかねなかったDIOですが、さすが“最強”と呼ばれるだけはある重厚ムードを存分に味わわせてくれます。
 その重さの中にあってこそ輝くロニーのヴォーカルが放つ存在感たるや筆舌に尽くしがたい。ヘヴィに歪みながらも鋭さを失わないローワンのギターがスピーカーから轟き、パワフルなサイモンとテディのリズムが空気を震わせ、そして芳醇なイェンスのキーボードが染み渡る。このサウンドも演奏に負けないストロング・スタイルです! 続く「Don't Talk To Strangers」では、冒頭の繊細なパートから、鋭く刻み込むメインのパートへと一転する場面に痺れていただきたい。同じく「The Last In Line」や「Heaven And Hell」も、メロディアスな前半部分から壮大な世界がめくるめく中盤以降の対比が圧倒的。ロニーが楽曲で思い描いた世界観と、DIO結成から追求してきたヘヴィな演奏が、ここに実を結んでいたと言えるでしょう。
 キャッチーでありながらエモーショナル、そしてハードな「Rainbow In The Dark」こそ、本作最大の聴きどころ! メンバーのプレイとロニーの歌が一点に集約され昇華するクライマックスは何度聴いても最っ高! さらにイェンスのキーボードが前任のクロード・シュネルとは異なる世界観をパノラマのように広げる「Egypt (The Chains are On)」と「Holy Diver」のメドレーも絶品です。
 そして、なんと言っても最強最後のハイライトは、万感の想いを込めての「We Rock」! これが“前期DIO”としてのラスト・ナンバーであり、DIOが“最強”だった最後の5分間なのです。2008年まで続いた“後期DIO”にも最終夜はありましたが、そちらは病魔に倒れる直前であり、不測のラストステージ。「今日が最後だ!」の決意で臨んだショウは、四半世紀に及ぶDIOの歴史でも、この一夜しかないのです。めくるめく熱狂が嵐のように吹き荒れた後、自分のバンドで戦い終えたロニーの胸に去来したのは、どんな想いだったのか・・・。

 本作の収録内容は実際のステージの中盤以降,約52分収録の内容ではありますが、楽曲の配置や展開は起承転結をきっちり計算した上で構築されています。この貴重極まるライヴを公式級のサウンドボードで聴けるだけでなく、純粋なエンターテイメントとしても、ファンを大いに満足させるでしょう。もし、将来「Lock Up The Wolves」のデラックスエディションがリリースされるとしたら、ボーナスディスクは本作しかあり得ないのではないか……そう考えてしまうほど、公式然としたサウンドなのです。