ちょうど1年ほど前に言われたっけ
『細胞は さみしがり屋だから
一緒にたくさん入れてあげないと
きちんと育たないんだよ。』
60兆ブンノイチから決まっていることだもの
どうやったって 仕方がない
もっと傍に居て
もっと声聴かせて
もっと もっと...
60兆倍のもっともっと が
いっぱいに溢れるから
まあるい細胞たちが
零れ落ちた涙みたいに
ちいちゃく ころころと溺れた
薄いシャーレ 揺らしている
ねぇ もっとちゃんと
ずうっと私を掴まえていて
会いたいという
60兆個分の願い
芽吹くためには
待たなければいけなかった
時計の針は 重なり すれ違う
明日を呑みこむには
喉がつかえて 邪魔なんだ
この世界は嘘だらけなら
不貞腐れた未来が迷っている
同じ道を百万年辿っていた
擦り切れた心のどこかに
ぼくらが疲れている
分からない とつぶやけば
失い続けたものを 取り返せる気がしていた
上げた視線に 光るものが避けられなくても
無気力に流す涙は勿体ない
守られる過去が袖をひき 注意を喚起する
雲が 飛び散る
それでも空が 笑うなら
この手に賭けるべきは悔しさよ
引きずり出す
破壊せよ
再呼吸までの3秒間
沈殿する
足元からの
再構築.
命の破片が砕け散り
愛する人のもとへと降り注ぐ
何も知らぬ幼子は
最後の煌きへと
小さき手を振った
そう 未来見つめし子よ
その瞳 逸らしてはならない
静寂の彼方から届いた 光の涙は
いつか
貴方達への勇気ある贈り物だと
気付くだろう
月日が経ち
天は近付くが
その大きな手 伸ばしても掴めぬ
失望を知る
その時は想い出して
あの日見た 無数の綺羅星を
舞い落ちる 星の嵐に
月の悲しみを知る───
2003年 コロンビア号に捧ぐ
朝からずっと
静かな予感を抱えていた
まばたきごとに近づく 終わりへのカウントダウン
横を向くと 緊張してる君の顔に
自分の事 棚に上げて笑った
大丈夫だと 抱きしめてあげたかった
僕らが積み上げてきた時間は そんな脆いものじゃない
眩しすぎるステージと顔が見えない客席に 必死すぎて
閉じていた心
手探りで求め続けた扉が 突如触れる
時が満ち 音を立てて鍵が開くように
全ては広がり始め 足の裏に 今を感じた
『ひとりじゃ ない よ』
すぐ隣に
君が息を吸う瞬間が
みえたんだ。
過去と未来の宇宙を まぼろしの一瞬に閉じ込めて
やっと手に入れた 6年目の真実
その向こうには やわらかな笑顔だけが 残っていた
ただ がむしゃらに駆け抜けたんだ
だから僕は 初めて気付いたんだ
僕に寄り添う たくさんの仲間達
拭ってあげられない程たくさんの 見たことのない涙
そしてこの手が得たのは 確かな幸せ
紡ぎ続ける
最後のシアワセ
9/24 引退ライブによせて
一歩ずつ 一歩ずつ 踏みしめて
目指すは 雲の中に
ガラスは足を冷やして
眼下に透けて見えるの 泣いてる私
体温で溶けて散りゆく
昨日 今日 明日
ヒトは昔から 止まることのない時間を恐れ
それでも 割り切れない永遠を夢見て来た
高くそびえたはずの 天空の塔
渦巻く負の意識は螺旋と共に
ひとつひとつ
昇華して
辿り着く終着は 天上か 地底か
この目で
確かめに行く
微かな雷鳴が 壊れた時計を巻き戻し始める
暗い部屋で思い出すのは 失った あの胸の痛み
窓の外高く上がるモノクロの月に
こんなにも願った想い
砕かれた 電話のベル
大丈夫だと 何を根拠に信じてた
儚い日常
泣きながら書き殴った 宛先のない手紙
私はこれから 何処に行けばいいの?
どんなに遠く離れても届いてたココロなのに
これから もう 見つからない
失ったのは あなたの身体ではなく 時の歩み
残ったのは セピア色の過去だけ
今はもう 涙の行き着く先なんて
ないの
だから私 空見上げて
癒えることなんて できない
気付いたの
解決してくれるのは 時間なんかじゃなく
かけがえのない あなただけ
あなたの心は きっと いつも
私を抱き締めてくれているのだろうけど
感じ合うこと叶わぬ二人
冷たい手は 私?
私はもう 孤独ひとりだよ
もう
一人だよ・・・
夜風にお願い
片頬伝う涙で
私を夢に彷徨わせて・・・
好きだよ 大好きだよ
分かっているから
もう行かなきゃ
決して変わる事のないハズのものが
終わった
頑張り抜いた人の言葉だからこそ───重く
強い男ヒトの涙だからこそ───・・・イタイ
だけどもう 君は行くよ
私は行くよ
つないだ手 ほどけてく
見慣れた背中
お疲れさま?ありがとう?
たくさんの気持ちがケンカするから
泣き声にしかならなくて
仕方ないヤツだと 君は笑う
いつの日か二人 離れた分だけ
強くなったと言えたなら
一枚の写真
大切な人
赤い目と
優しい 笑顔───
フィルターをはさんで 途切れ途切れに見える 言葉達
おぼろげに 浮かんでは消える 切れ端
暗い 底へ 引き摺り込まれる 感情
何も感じず
何も考えず
たくさんの 多すぎる刺激が
瞳をマヒさせる
だけどこのまま あがいて
格好悪くても。
ぼやけた輪郭だけを手で探り
その眠った目のピント 引きずり合わせて
合っていない眼鏡なんかじゃ ダマされないよ。
焦って もがいて 絶望して
零れ落ちた 数々の 選択肢
ちぎっては捨てて 拾ってくっつけて 放り投げて
最後に握り締めた心に残ったのは
もぎとった 荒削りの
WORD
気付かないうちに巻き込まれた かげろうの中で
偶然に君を連想する時
僕はまるで初めて教えてもらう事のように
我に返る自分を知る
どれほど夜が濃くても
目印があるから
そこからリセット
今日は満月じゃないけど月がキレイ。
これも私の目印のひとつ。
どんなに深い夜でもブレないもの。
ひとつずつ増やしていこう。