夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

物語は古代都市から始まる

2007-01-24 | ま行

今 眼下に広がる遺物
五年越しに
忘れてきた1ピースを この手で今度こそ
新たに


天窓から注ぐ光は 時空をかき乱し
栄光の名の下に 諸神を称えた
空分けてそびえる塔に刻まれた
異教徒の絵文字が 雲を動かす
落としてきた記憶が再び時を揺るがす頃
嘘と真実を裁く者たちに
我等は為すすべなく 我が身を差し出す
此処は戦いの都  剣を取り 立ち上がれ
ここは眠れる都  頭を垂れ 祈り続けよ
崩れかけた神殿は 闘技場の残骸は  夢を抱えたまま
勇敢なる戦士の亡霊を 守るのか
振りまかれたであろう 色とりどりの花びらも 歓声も 陰謀も
今では冷えたブロンズに 反響を留めるだけ
質素な教会で十字架のふもとに
一輪 また一輪 と花が咲く

それは高く昇った太陽からの 祝福だった
それはとても なつかしい香りだった
私はただ 息を詰めて その時を待つのだった
進み出るその時を 待つのだった



                             
ローマにて


メッセージ

2007-01-19 | ま行

君がいなくなって しばらく経つ。
自分が思ってた以上に 僕は
時間を止めてたみたいだし
想像以上に
失くした破片は 大きくて
そんなことも分からない位
周りが見えなくなってたみたいだけど。
体は正直に見続けてたらしくて
今やっと 気付いたから
溜まった時間 流すことにする。
散らばったpiece 探し始めてみるよ。
もう一度 絵描くこと 
始めようか。


もしも

2007-01-06 | ま行

もしもタイムマシンができたとして

戻りたいと後悔するような日々を
送ってやしないだろうか。


。。。送ってますっ!(←いばるな)

・・・う~ん、意思が弱いなぁ。
とりあえず、朝起きる事から始めないと・・・(-_-)
大事な人生、一分一秒を大切に。って
言うは易し、行なうは・・・だよ。


真夜中の雨

2006-12-30 | ま行

傷ついた濡れ猫のように
二人 寄り添って
守って欲しい訳じゃなく
一緒に泣いて欲しい訳じゃなく
傷つけ合う二人でいい
ただ 共に
盲目の天使が指差す方へ
静かに波紋を広げて
神の祝福の届かぬ地まで
共に歩まんことを
いつか訪れる その刹那(とき)まで
偽りが真実に目覚める
その瞬間(とき)まで


眩暈

2006-12-15 | ま行

空に浮かぶ月
水に浮かぶ月
其処は 此処と 何も変わらなくて
同じ色で
同じ形で
同じ景色で
ただ少し揺らめいているだけで
ただ少しの儚さだけで
向こうに行っても何も変わらなさそうで
あまりに鮮明で
あまりにも酷く 綺麗な眩暈であって


私は
瞬間
足元が
溺れた
気がした


まぼろし

2006-12-10 | ま行

視線を上げてガラス越し
軒を叩く雨の音
揺れ踊る葉の緑 鮮やかに
在りし日のピアノの音
声を掛けようと振り向いて
動く空気の影
気付く静かな部屋
あなただけがいない
思い出す ただ一人
雨の昼下がり