鰹節の消費量は沖縄が全国一位。本土では出汁をとるのが一般的であるが、
沖縄では鰹節そのものを食べることが多い。
「あんなに硬いものを…」と思われる人もいるかもしれない。
沖縄でよく食べられている鰹節は、カビ付けをしない荒節から表面のタールを
削った「裸節」と呼ばれるもの。
裸節は削ると赤みが強く、生のカツオの香りが残る、柔らかい食感が
特徴である。カツオ漁と縁の深い宮古島の名物でもあり、
沖縄では「宮古節」と呼ばれている。
沖縄の鰹節の消費量は、全国平均の4倍以上。
スーパーに行けば色々な種類のカツオ節が売られているが、中でも
一番消費されているのが「宮古節」である。
宮古島で宮古節といわない。裸節(はだかぶし)「ナラ節」とオバァはよんでいた。
カツオをおろして釜でじっくり炊き上げて、一度だけ乾したカツオの加工品。
沖縄では昔から食べられてきた料理のひとつに「カチュー湯」
というのがある。お椀にカツオ節を入れて、少量の味噌や醤油、塩を好みで
入れてお湯を注いで出来上がり。
いわゆるインスタント味噌汁のようなものであるが、伝統的な料理であもある。
二日酔いや風邪のときも薬として用いられてきた。
最近ではスーパーや土産物屋でもカチュー湯の元よいうのが売られている。
それよりも本来のカツオ節を使ったものが美味しい。
家庭ではニンニクやショウガを入れたり、胡麻や海苔でアレンジして
いただくこともある。カツオ節消費量全国トップな理由のひとつ。