沖縄でお茶といえば「さんぴん茶」のこと。
さんぴん茶とは中国茶の一種で、いわゆるジャスミン茶のこと。
中国では「香片茶」シャンピエンと呼ぶそうだ。
中国との関係が深かった沖縄では、昔からさんぴん茶が輸入され続け、
現在まですべての世代で愛飲されている。
さんぴん茶の元祖争いがよく話題となるが、日本で初めて
缶入りさんぴん茶を誕生させたのはポッカである。
1993年に缶入りさんぴん茶の誕生を遡ること8年前、ポッカ本社から
一人の営業マンが沖縄駐在員として赴任。
それが後の沖縄ポッカコーポレーション初代社長、そして元祖さんぴん茶の
生みの親である水田正明という人。
沖縄赴任後夫婦で業務をスタートさせたそうだ。
売り上げを順調に伸ばして4年後には事務所を営業所へと昇格させた。
しかし沖縄のネックとなっていたのが流通コストだったそうだ。
流通コスト削減のため、閉鎖されたパイン工場を買い取って、
さんぴん茶の製造を手がけたのが始まりといわれている。
さんぴん茶の登録商標もポッカである。
最初にさんぴん茶を飲んだときは違和感があった。
麦茶やウーロン茶に慣れていたので馴染めなかった。
しかしこの沖縄の気候にあっているのか、いつの間にかお茶といえば
さんぴん茶。オリオンビールと同じで本土では別になんとも思わないが、
沖縄にいるとやはりお茶はさんぴん茶でビールはオリオンなのだ。