泥をまとったパーントゥが集落を練り歩く
「泥かけ祭り」が宮古島の2ヶ所で行われる。
一つが「島尻のパーントゥ・プナハで、
もう一つが上野村野原の「サティパロウ」
1993年に国の重要無形民俗文化財に指定され、
2019年、宮古島のパーントゥが国連教育科学文化機関の
無形文化遺産に登録された。
一般にパーントゥといえば島尻のパーントゥがよく知られている。
パーントゥの名前の由来は、パーンが「食べる」
ピトゥが「人」という単語が訛り宮古島の方言では、鬼や妖怪、
鬼神を意味する言葉であるといわれている。
「プナハ」は「祈願祭」の意味で、パーントゥ・プナハとは
「鬼神が現れる祈願祭」ということになる。
海の彼方にあるニライカナイから来訪した神様。
数百年前、干魃の日々が続いたある日、島尻のクバナという海岸に
木で出来た黒と赤の仮面が流れ着き、それをかぶり村人を驚かした
ところ、雨が降りはじめたことによって始まったと伝えられている。
「キャーン」と呼ばれるツル草で身体を覆い、
仮面をかぶって全身に臭い泥を塗った神。
親パーントゥ、中パーントゥ、子パーントゥの3体が島尻の
集落内を駆け回り老若男女と無差別に泥を塗りたぐる。
泥を塗ることで悪霊退散させ、厄祓いする。
集落内では新築の家や、赤ちゃんが生まれた家、
買ってばかりの車にも泥を塗りたぐっていく。
コロナの影響で3年ぶりにパーントゥが行われた。