唐津市近代図書館のイベント情報

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若人の膚…「海を想う」 (12月5日まで!)

2010年12月01日 | 展覧会
※ 画像の無断転載はご遠慮ください。



秋 玲二「ヨットハーバーB(曳艇)」 平成6年
 油彩・キャンバス/89.4×145.5㎝ 唐津市近代図書館所蔵


学習漫画の草分けとして有名な秋玲二さん。
油彩画を描いていたことはあまり知られていないでしょう。

明治43年 唐津の刀町生まれで、本名は古川善男さん。
今年は生誕100周年にあたります。(唐津の図書館と同い歳!)
秋さんの絵には、その絵について詠んだ短歌が題名とともに添えられていました。
本作には、「青春の証の如く舟を曳く 若人の膚(はだえ) 黒光りたり」という短歌が添えられています。
唐津で育った秋さんは海を愛し、船や港など水辺の情景を特に好んで描きました。若者のいきいきとした動きが好きで、江の島などのヨットハーバーによく絵を描きに行ったそうです。

旧制唐津中学校卒業後、東京市教員講習所に学び、昭和21年まで教職に就きました。この間、昭和8年から漫画を描き始めます。
昭和14年、東日小学生新聞(現在の毎日小学生新聞)に『勉強まんが』の執筆を始め、連載は平成12年まで60年以上続きました。『サイエンスくんの世界旅行』で小学館漫画賞を、『日本のんびり旅行』で日本漫画家協会選考委員特別賞を受賞。
学習漫画家として活躍する一方、昭和10年からは油彩画も描き、のちに新協美術会の委員となります。のびやかなタッチの明るい風景画が多く、特に海や船、港など水辺の情景を好んで描きました。
平成18年逝去。享年95歳でした。

この作品、美術ホールの中ではなく、森通さんの「虹の交響」とともに、1階エレベーターそばの壁面に展示しています。
唐津を紹介するパネルも一緒に展示していますので、ご来館の際にはちょっと立ち止まって見てみてくださいね。


「海を想う-海に魅せられた画家たち」は12月5日(日)まで。
いよいよ会期も残り少なくなりました。
この機会にぜひご鑑賞ください。


【とき】
  12月5日(日)まで
  午前10時-午後6時(入場は午後5時30分まで)

【ところ】
  唐津市近代図書館 美術ホール(1階)

【入場料】
  一般 500円(20人以上の団体400円)
  大学生など・60歳以上の人 250円(20人以上の団体200円)
  ※ 学生証や健康保険証などをお見せください。
  
  ・高校生以下の人は無料
  ・75歳以上の人は無料
   ※ 受付で年齢のわかるもの(健康保険証など)をお見せください。
  ・障害者手帳をお持ちの人と同行者一人は無料
   ※ 受付で障害者手帳をお見せください。

【出展作品】
  日本画・洋画・版画 68点

【出展作家】(五十音順)
  ○日本画
  児玉 希望、立石 春美、玉村 方久斗、徳岡 神泉、
  稗田 一穂、東山 魁夷、平福 百穂、村上 華岳、
  山口 八九子
  ○洋画
  相原 求一朗、秋 玲二、池谷 寅一、石井 柏亭
  井上 和、牛島 憲之、岡田 三郎助、川口 軌外
  川口 栄、木田 金次郎、北島 浅一、工藤 和男
  熊川 昭典、黒田 清輝、小寺 憲吉、小林 和作
  彭城 貞徳、高島 野十郎、高畠 達四郎、田崎 廣助
  田辺 三重松、中野 和高、永見 徳太郎、中村 善策
  鍋井 克之、野口 弥太郎、野間 仁根、林 竹治郎
  原 勝四郎、福田 新生、松本 弘二、満谷 国四郎
  向井 潤吉、武藤 辰平、米良 道博、山田 茂人
  吉田 博、和田 三造
  ○版画
  畦地 梅太郎、石崎 重利、歌川 国輝(二代)
  北岡 文雄、翠軒 竹葉、前川 千帆

【作品解説】
  12月5日(日)

【主催】
  海を想う展実行委員会・唐津市近代図書館

【助成】
  (財)地域創造



■唐津市近代図書館■
TEL (0955)72-3467
〒847-0816 佐賀県唐津市新興町(JR唐津駅南口すぐ)
ホームページ http://tosyokan.karatsu-city.jp/

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