唐津市近代図書館のイベント情報

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詩人・金子みすゞの世界…「風の画家 中島潔が描くまなざし」(10/22~11/20)

2011年10月11日 | 展覧会
中島潔「大漁」(屏風絵) 2001年
※ 画像の無断転載はご遠慮ください。

「風の画家 中島潔が描くまなざし」は、10月22日(土)から始まります。
お問い合わせも増えてきましたが、よくたずねられるのが、「清水寺の襖絵は来ますか?」
……残念ながら、当館での展示には、清水寺の襖絵はありません。
今回は、「金子みすゞ」シリーズ35点と、「ふるさとの四季」をテーマとする35点の計70点の展示を予定しています。


「詩人」金子みすゞの世界」シリーズは、2000年から2002年にかけて、42点描かれました。今回は、そのうちの35点を展示します。
このシリーズ、すべて唐津のアトリエで描かれたものなんです。
中島さんの作品集『みすゞ憧憬』の中に、今回の出品作「大漁」(屏風)を描いたときのことが書かれています。

 私はすぐアトリエに籠もった。アトリエは佐賀県・唐津市に置いていた。そこは私の故郷であり、海づたいにみすゞの故郷・仙崎へとつながっていた。
 頭の中に飛んだ鰯が消えないうちに筆を握った。画面は畳四畳ほどの屏風絵。私にとって初めての大作である。朝は近くの魚市場で鰯を買い求めスケッチをした。
 キャンバスに寝ころんで白い画面を鰯で埋め尽くしていった。身体の重みでキャンバスがバリバリと不気味な音をたてたが気にしなかった。
 家の中が鰯の臭いで女房が困り果てたが四ヶ月ほどで絵は完成した。
 遠くを見つめるみすゞの回りを鰯の大群が生命の息吹をあげていた。みすゞの何かが描けたと思った。その何かとは私にもあり、すべての人々の心にもあると確信した。
『中島潔作品集 みすゞ憧憬』より


  大漁

  朝焼小焼だ
  大漁だ
  大羽鰯の
  大漁だ。

  濱は祭りの
  やうだけど
  海のなかでは
  何萬の
  鰯のとむらひ
  するだらう。


【とき】

  10月22日(土)-11月20日(日)
  午前10時-午後6時
  (入場は午後5時30分まで)

【ところ】

  唐津市近代図書館 美術ホール

【休館日】

  月曜日、11月3日(木・祝)

【入場料】

  一般 500円(20人以上の団体400円)
  大学生など・60歳以上の人 250円(20人以上の団体200円)
  ※ 学生証や健康保険証などをお見せください。
  
  ・高校生以下の人は無料
  ・75歳以上の人は無料
   ※ 受付で年齢のわかるもの(健康保険証など)をお見せください。
  ・障害者手帳をお持ちの人と同行者一人は無料
   ※ 受付で障害者手帳をお見せください。

【出展作品】

  70点

【主催】
  
  唐津市近代図書館

【関連イベント】

  中島潔講演会「みすゞから襖絵奉納まで」  

  と き:11月5日(土) 午後2時-3時
      ※ 午後1時開場
  ところ:唐津市近代図書館 4階 会議室

  入場無料
  定員100人(先着順)
  ※ 先着順にご入場いただきます。


■唐津市近代図書館■
TEL (0955)72-3467
〒847-0816 佐賀県唐津市新興町(JR唐津駅南口すぐ)
ホームページ http://tosyokan.karatsu-city.jp/


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