連日の猛暑で、見上げた入道雲にも、ちょっと遠慮してもらいたい感じがしてきました。しかし、8月も中旬になると、夕方の時折吹く風に、ハッと秋の気配を感じたりします。
学校では、デュアルシステム科は前期試験を終え、夏休みに入っています。実習先のホテルで引き続きアルバイトを頑張っている学生もいます。長崎校の2年生は、就職内定の報告が続々と届いています。公務員科では、上級コースでは2次試験のための面接練習に、初中級コースでは9月本試験に向けてさらに勉強に取り組んでいます。
この毎月のブログも、学生や保護者の方に向けて発信して11年目に入っています。学校のホームページにのみ掲載しているので、どれくらいの人が読んでくれているのかわかりませんが、先月のブログ「素敵な出会い」に卒業生の保護者の方からコメントをいただき、感激しました。
このブログを度々読んでいただいていて、「親や子供たちについても共感するところが多々あります。」と書いてありました。以下原文の一部を掲載させていただきます。
『ところで、昨年末に近畿の採用を頂き1月には、別れ惜しむ間が無いほどバタバタとして新しい環境へ行った息子の近況をお知らせします。
子供が手を離れて送り出すのは初めての事で、あっという間だったので、嬉しさと寂しさは、人知れず、きっと今春も沢山の子供達が世の中で新しく旅立ち、そんな思いをしている親が一杯いるんだと思いました。
大阪の一番のオフィス街で、田舎では経験したことも無いような通勤ラッシュ、初めての1人暮らし、あくせくしながら頑張っているようです。幸いさすがに公務員となると、住居等、勤務時間恵まれた環境で毎日を送っているようです。
何よりも本人の目指した道でこれからの人生を送っていく事、夢を叶えられた事、とても嬉しく誇らしく私達も未だに~毎日のように実感しております。月始めに親子三人で息子の所に行って来ました。うちには次男坊がおり兄の恵まれた環境にも、多少影響をうけたようです。そして知り合いの息子さんも話を聞き是非夢をと、貴校へ通われているようです。
今の時期これから本格的に学生さん達が夢に向けての頑張っていく頃ですね。夢の先には大きな未来があることを、夢を現実にするために、ありったけの力を出して胸をはり、頑張っていってと伝えたいです。沢山の子供達が夢を叶えられますように。
そして、息子の未来を手助け頂いた、貴校に心から感謝をしております。・・・』
有難くて、何度も読み返しました。夢を叶えるためこの学校を選んで来てくれて、このような言葉をいただき、私たち職員も感謝でいっぱいです。私は、このコメントを、朝のホームルームで読んで、学生に聞いてもらいました。この時期を乗り越えれば夢が叶い、その先にある大きな未来のために、今頑張ってほしいと、みんなの家族もそう思って応援してくれているんだと、話をしました。今は苦しいときもあるだろうけれど、周りにはたくさんの応援してくれる人がいることを忘れてはいけないと、伝えたかったのです。
就職試験の2次試験では、よく家族のことについて質問があります。本人の背景にある家族や家庭のことから、表面からは見えにくい「人となり」を知ることができるからです。
先日は、プレゼンテーション・ゼミで「私の尊敬する人」を発表してもらいました。半数の人が自分の家族のことを挙げていました。特に「お母さん」は、普段の面接練習の時もよく回答として表れます。身近な人、特に家族のことを尊敬の対象と見ることができるのは、家庭環境や家族の関係が、とてもうまく機能しているからなのだと思います。そして、その人の考え方の柱がきちんとできているように思われます。自分が成長してきた過程を振り返るのも、この時期、自己分析の一つとして、これからの人生を考える時に必要なことだと、私は思います。
今また、甲子園では、高校野球の頂点目指して、連日熱戦が繰り広げられています。幼い時から、家族の支えなしには続けてこられなかった野球中心の生活を送ることができる幸せを、選手には忘れないでいてほしいと思います。試合が終わるごとに選手たちは、インタビューでしっかりと今の気持ちを答えています。そして、周りへの感謝の言葉を発しているのを聞くと、やはりここには、いろんな面で選ばれた人たちが来ていることを感じます。一つのことを達成するためには、あらゆる困難を乗り越え人間的にも成長できていることを感じ取ることができます。
お盆の近くになると、就職して他県で働いている卒業生がたくさん来てくれています。どの顔も明るく生き生きとしています。頑張っていることが手に取るようにわかる瞬間です。きっと今夜は大好物のお母さんの手料理で、食卓もにぎやかなことでしょう。
Photo by mizutani