安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

今こそ

2012年02月02日 | 月刊ブログ
 今日はこの冬一番の寒さです。日本列島各地でも積雪やなだれの被害の報道がなされ、四季折々の美しさよりも、自然の厳しさを感じずにはいられません。
 普段雪にはあまり縁がないここ長崎でも、一時期にはこのように凍え上がってしまうときもあります。暦の上ではもう立春。春がそこまで来ているはずなのですが・・・。
 
 今、県南の長崎市では、中国の春節祭(旧正月)を祝って、長崎ランタンフェスティバルが開催されています。
 長崎は、1571年のポルトガル船の入港以来海外貿易が始まり、西洋との交流によって発展してきた街です。鎖国の時代でも、日本で唯一開港を許され、オランダと中国とは貿易を行っていました。オランダ人が居住した出島は市内に現在復元され、観光地として長崎の名所になっています。一方、中国の人たちは、唐人屋敷で生活を強いられていましたが、開国して唐人屋敷から埋立地の長崎新地中華街に移り住むようになったそうです。
 その華僑の人たちの伝統行事が、長崎の冬を彩る一大風物詩となりました。期間中は、長崎新地中華街はもとより、市内中心部に、約1万5千個にも及ぶランタン(中国提灯)が飾られて、まるで異国にいるようです。
 長崎市は、歴史上、天領でありながらオランダや中国、また、キリシタン文化など他に類を見ない国際的な町であり、さらに被爆地としての平和への役割も、常に市の施策に織り込まれている存在意義の深い町なのです。時代を重ねるごとに、今の生活に新しい文化を取り込み、吸収し、長崎独特な文化を作り上げてきました。長崎の人はみんな、この地を誇りとしています。

 当校では、この4月から新しい取り組みを始めることになりました。文部科学省が行っている高卒認定試験の対策講座です。
 ふとしたことから、この試験のことを調べていくと、高校生人口が減少する中、この数年、コンスタントに約3万人の人がこの試験を受験していることがわかりました。
当校では、職業訓練など国や県の委託を受けて就業推進事業に参加しているのですが、その受講生の中にも、高卒の資格を持たない人もいらっしゃいます。
 文部科学省の調べでは、この試験を受けている人の割合は、高校中退者60%、中卒者10%、それに高校在学中の人が25%くらいいるそうです。最高齢者は81歳の方です。

 人生の送り方進み方は、人それぞれですが、やり直すことはいつでもできると思います。そこに1,2年の寄り道があったとしても、そのことが生きていく肥料になっても、マイナスには決してならない。なりたいもの、やりたいことが見つかったときこそ、やり直しができるチャンスです。
 夢は計画です。一段一段階段を上がるように、自分のできるところ、できる時間からはじめればいいのではないかと思います。何年かかっても夢に向かっていれば、少しずつでも近づくはずだからです。
 
 この対策講座を考えたとき、私は、この長崎の地域の人に、いつでも夢を追いかけることができるということを知っておいてほしいと思いました。そして、その場所を提供しサポートすることが、この私ができること、この学校ができることではないかと思い、これからはこのことに力を注いでいこうと思っています。
 
 周りの人がそれぞれ自己実現する手助けをして、他己実現できることが、もしかしたら私の自己実現なのかも知れません。

 公務員になりたい人も、高卒の認定を受けることによって警察官や消防士などの試験を受けることができます。
 大学への進学はもちろん、いろんな資格試験も受験できます。夢は広がるばかりです。
 私たちIBAは、地域の人たちの可能性や将来が、希望に満ちていくことをいつでも願っています。

 Photo by mizutani

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