安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

めざせ、プロフェッショナル!

2012年03月07日 | 月刊ブログ
 3月になりました。気温が少しずつ上がって、春の陽気が予感できます。

 4年前、娘が就職をするときに庭に植えた一本の梅の苗木は、少しずつですが、確実に成長し、1年後小さな白い花を4、5輪付けました。思いもかけず、それは大きな感動でした。
 2年後、枝も伸び、幹も太くなり、付ける花の数が増えていきました。今年は、たくさんの白い花を付けて、小さいながら、一本の木の形となって、誇らしげです。
 その梅の木を見るたびに、社会人となって成長していく娘の姿を重ね合わせてしまいます。
 1年目は、何度辞めたいと言ったか知れません。職業柄、伝染性の病気をもらってきて、高熱を出して寝込んだり、腸炎になったり、なれない仕事と人間関係で心も体もヨレヨレになりながら、職場に通いました。それに比べ、今は、なんと逞しくなったことか。
職場の先輩からの頼まれごとには快く引き受け、後輩の悩みを聞いてあげたり、体調管理もできるようになり、職場の中堅として周りからも頼られているようです。
 今日一日、職場であったことをいきいきと話す様子は、もうすっかり仕事に習熟していることを想像させられます。
  
 先月、公務員模擬試験の提携先、実務教育出版の研修会に参加するため上京したときのこと。二日目、佐世保に帰る前に少しだけ時間が取れたので、せっかくだからと、国会議事堂の見学ツアーに行きました。案内してくれたのは、参議院衛視という職種の方。参議院内の警備をしたり巡視をしたりする仕事です。その方が議事堂内の参議院を約1時間掛けて案内してくれました。
 私は、ただ建物をぐるりと回るだけかと思っていましたが、その方は国会議事堂の歴史から、建物の構造、使われている素材、また国会の運営など、詳しく説明してくれました。警備服を着た長身の青年は、そのすべてを熟知しているように、流暢に、資料など何も見ないで、それも興味深く話してくれるのです。だから聞いている私たち10人くらいでしたが、つい何でも質問してしまうのですが、その質問に、待ってましたとばかりに、すべて的確に答えてくれました。そして最後に議事堂をバックに、写真も撮ってくれました。その青年は、この仕事がとても楽しそうでした。
 この青年は、自分の仕事に誇りを持っている、プロなんだと思いました。
  
 私たちの学校では、昨日は、長崎校の卒業式、今日は佐世保校の卒業式でした。いよいよ社会人としてスタートを切るのです。
 長崎校の学生は、冠婚葬祭の仕事に就きます。お客様との関わりが大事な仕事です。ブライダルの仕事は、外から見るのとは大違いで、とてもハードです。体力もいるし、お客様の要望に応えながら仕事に向かっていかなければなりません。葬祭の仕事も、人の一生の最後に関わる大切な仕事です。
 佐世保校の学生たちは、公務員になります。国家公務員や地方公務員、警察官や消防士など職種はさまざまですが、住民のために働く大切な仕事です。そして、なおかつ、厳しい試験を突破して勝ち取った仕事なのです。

 どんな仕事も、人には言えない苦労や努力があるのだろうと思います。それは悠々と泳ぐ水鳥が、水面下で一生懸命足を動かして水をかいていることに似ています。弱音を吐いたりできません。
 特に1年目は、心と体のバランスが取れずに、つらいことも多く、投げ出したくなります。しかし、それを乗り越えてこそ、一人前の仕事人になるのです。がんばってほしいです。
 
 私は、この学校を巣立つ学生たちに、その道のプロになってほしいと思います。この仕事のことなら誰にも負けないと誇れる、自信が持てる人になってほしいと思うのです。
 今、社会へ羽ばたくとき、どうか、これからの試練に耐えていってほしいと、願わずにはいられません。
 夢を叶えて、これからまた、次の夢に向かって階段を上るのですね。

 卒業生にとっては、ここが最後の母校です。いつまでもいつまでも、私たちは応援しています。たまには、元気な顔、見せてくださいね。健闘を祈っています。

 photo by mizutani

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