安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

長崎のこと

2008年06月03日 | 月刊ブログ
 九州北部も梅雨入りし、本格的に雨とおつきあいをしなくてはならなくなりました。
 熱戦を繰り広げた高校総体も一段落して、3年生はいよいよ進路決定の時期になりましたね。
 今まで、親元で特に不自由なく暮らしてきた人は、卒業を機に家から離れて一人暮らしをしようと考えている人も多いと思います。独立して自分のことは自分でやろう、そして夢を叶えるために都会へと出て行く人もいます。
 それはそれで、とても有意義なことで、困難を乗り越えて夢が実現したときは、その後の人生にプラスの要因として大きく作用します。お金では買えない貴重な体験となるでしょう。
 時として、私たちは、つい、現状を見つめることを忘れて、過去のことを悔やんだり、将来に悲観的になったりしますが、でも、今おかれている環境や周りの人たちとの関係は決して悪いことばかりではないはずです。
 今年も、私は、4月5月、週に1度、当校の姉妹校デュアルシステム長崎校に授業を行うために通っていましたが、こんなに近くに住んでいるのに、長崎のことを何も知らなかったことに気がつきました。
 江戸時代唯一の開港地として、禁教時代のキリシタン迫害の地として、唯一の被爆地として、また、世界に誇る造船の町として、さまざまな顔を持つ長崎のことを、私たちは実際どれくらい知っているのでしょうか。
 先日、友人に案内してもらって、西彼外海町の隠れキリシタンの里に行ってきました。初めて行くその地は、山に囲まれた断崖絶壁の土地で、当時はとても人が豊かに暮らしていけるところではなかったそうです。丘から見る東シナ海の水平線は、梅雨のどんよりとした曇り空に霞んで見え、一層もの悲しさを醸し出していました。そういうところだからこそ、禁教のなかひっそりと、強い意志でおのれの信仰を貫くことができたのでしょうか。
 
 当校は、長崎県の専修学校各種学校の連合会の一員として、長崎県の若年者の育成に努めています。地元長崎、佐世保にも、皆さんがまだ知らない進路選択の場所があるのかもしれません。
 私は、一県民として、もう一度この長崎のいいところを見つめ、すばらしいところを他の人にも知ってもらい長崎を盛り上げていきたいと思いました。
 それと同時に、日々暮らしている自分の周りの環境や、家族や、友人たちのことを振り返り、本当に恵まれているんだと感謝しようと思います。それは、決して、他人と比べるのではなく、それぞれの価値で判断することだと思います。幸せは、相対評価ではなく、絶対評価だから。
 「しあわせは いつも自分のこころがきめる」
私の好きな作家「相田みつを」さんの言葉です。
 皆さんには、ときおり見せる梅雨の晴れ間のように、きっと、明るく輝かしい未来が待っているはずです。
 その場所は、長崎であっても、他の地であっても、変わることはなく、同じです。

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