安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

働く喜び

2008年05月02日 | 月刊ブログ
 山々の新緑が目にまぶしい季節になりました。
 この大型連休を皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
 毎年、この時期になると、この春晴れて公務員になったばかりの卒業生が訪ねてきてくれます。
まだ、1ヵ月しか経たないのに、すっかり大人の顔になって、ちょっと照れながら「帰ってきました!」と職員室に入って来ます。
 「仕事は大変です。ちょっとやせたんです!ストレスですよ。」と言いながら、この学校でがんばったことを思い出すかのように、ロビーのいつもの席に腰を下ろしていました。
一人暮らしで、朝起きるのが大変だったり、通勤に時間がかかって6時に起きなくてはならないと愚痴を言ったりしながらも、どこか誇らしげに自分の職場の話を私たちに語ってくれました。
 ある時期、短い期間であっても、それまでのどの時期よりも密度の濃い時間をこの場所で過ごしたことは、学生たちには決して忘れることのできない思い出なのでしょう。今までにやったことがないくらい一生懸命勉強をして、自分の夢を叶えて巣立った学生たちに、私たち教員も思い入れがひとしおです。
 
 2次試験の面接練習には、時間を忘れて特訓をしました。全くしゃべることのできない学生には、中学や高校の時から詳しく話を聞いて、そこからその人の長所とアピールするところを探し、話し方のヒントを与えます。その人の考え方やちょっとした体験を聞きながら、「そこはスゴイよ。そのことを話してみよう。」と話を引き出すとともに、自信を持たせながら繰り返し練習をします。
 そのような時間は、教員と学生だけが共有する時間となり、本音で話ができる時間にもなるのです。学生一人一人の良さは、私たち教員が一番知っているのかもしれないと思っています。 
 そうやって勝ち取った最終合格は、私たち教員にとってもその学生を抱きしめたくなるくらいうれしいことなのです。
 
ゴールデンウィークは、立派な社会人となって、仕事ができる喜びを全身で表現している卒業生に会える時期でもあります。
 我慢して辛抱して苦しんだからこそ、待ちに待った社会人となって、働ける喜びを何倍にも感じているのかもしれないと、この季節を迎えるたびに、思います。

 「今度は、お盆休みの時にまた来ます。」と言って、まだ慣れていない職場に帰っていく姿に、「がんばってね。あなたにならできるよ!」と声をかけてあげたくなるのです。

 夏休みにまた来てくれるのが楽しみです。

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