安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

タスキをつなぐ

2017年02月20日 | 月刊ブログ

 立春をすぎても、各地で積雪のしらせが入ってきます。ここ九州でも山間部ではうっすらと雪が見られ、交通にも支障を来たしています。春は、まだまだ遠いようです。

 

 本校では、今年で3回目の、5時間リレーマラソンに参加しました。諫早の陸上競技場周辺を、一人1キロ以上、10人で5時間走り続けるという競技です。今年も学生の中の有志たちは、早くから名乗りを挙げ、楽しみにしていました。

 当日は雪交じりの小雨が降って、選手や応援の学生には、体調を崩さないだろうかと案じていましたが、途中から雨も止み、日差しも射してきて気温も上がったようで、少しほっとしました。しかしながら、競技場の裏手の山から吹き下ろす寒風は、凍えるくらいでした。

 毎年、本校副理事長も参加しての10名の選手は、本当によく頑張ってくれました。しとしと雨の時間帯もありましたが、5時間タスキをよく繋いで、過去2回を大きく上回る326チーム中20位というすばらしい結果を出すことができました。タスキを渡す人は最後の力を振り絞り、受け取った人は、「自分にまかせてくれ!」とばかりに猛ダッシュで次々と走者を追い抜いていきます。応援席は、ちょうど受け渡しゾーンの前だったので、その瞬間、そのシーンには、感動で胸が震えました。

 残り1時間では全員でランナーの名前と頑張れコールで声を張り上げ、ゴールは選手10人一緒にラストランで最後をかざりました。興奮と感動が冷めやらぬ間に、帰りはあっという間に学校に到着し、心地よい疲れと無事に終了した安堵感で「お疲れさま!」と皆と声掛け合い、別れました。

 

 1月末には、恒例の長崎デュアルシステム専門学校の卒業論文発表会が行われました。実は、私は毎年この発表会を楽しみにしています。この学校に入学して、本当に密度の濃い時間を過ごしてきた学生の、ブライダルの現場実習でのひたむきな様子が目に浮かんでくるからです。

 今年は、佐世保校のデュアルシステム科の1年生も、一緒に発表を聞きました。

 発表のあと、佐世保校の1年生は、今やっている自分の実習と照らし合わせて、先輩の仕事に対する気づきに驚き、もっともっと頑張らなければならないことを痛感したと感想を述べていました。1年生は先輩の話を聞くことで、これから先をどのように動いて行けばいいのかを展望できたようでした。先のことが見えず、不安を抱えたままで進級するより、どれだけ先輩の言葉が心強いか。

 私たち教員も一言ずつコメントしました。私は、彼女らの話を聞いていて、自分自身に当てはめていくと、仕事は自分との戦いだと改めて思いました。休みたいとか、これくらいでいいだろうとか、誰にも見えない自分の内の声が、仕事への意欲を萎えさせたり、それにより完成度が落ちてしまいます。やるべき事以上のことがどれだけやれるかが、その人の成長の指標でしょう。そのようなことを、これからの社会人としての一歩を踏み出す彼女らに伝えました。

 

 私事ですが、先日、通勤途中で転倒し骨折をしてしまいました。右足でもあり、松葉づえも十分に操れず、何とも情けない状況です。職場にも多大な迷惑をかけ、家族にも相当な負担を与えています。私は不自由さと痛みと、動けないもどかしさで自分自身のことで一杯でしたが、気が付けば周りが段取りよくいろんなことを進めてくれています。

 公私ともに忙しすぎた私に、家族は、不幸中の幸いと思って、しばらく休養すればいいと言ってくれました。職場では、協力して、いつも通りの業務を滞りなく行ってくれています。職員の労りの声掛けや、エレベータのボタンを押しに離れたところから駈けて来てくれる学生、私の代わりに朝のお茶入れや、朝食の支度をあたふたとやってくれる夫、仕事から帰ってすぐに夕食の支度をしてくれる娘たち。みんなに迷惑をかけてしまっていることを深く反省しながらも、私が今までやってきたいろいろなことを、これを機に、引き継いでいけたらとも思いました。

 

 学校では、卒業に向けてのアルバム作成に取り掛かっています。本校では、学生の手でアルバムを作っていきます。また、卒業式後の祝賀会の準備も進められているようです。

 昨日は、卒業式に読む送辞の原稿を見せてもらいました。

 寒い冬から、タスキをつなぎ、梅だよりが聞こえてくる春も、そう遠くはないような気がしてきました。

 

 Photo by mizutani

 


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