明けましておめでとうございます。
今年も皆様にとって素晴らしい年になりますように。
この二、三日は、寒波が押し寄せ、すぐに大寒を迎える準備ができました。中国地方でも5,6㎝の積雪が見られ、冬の後半に入ってきたことを実感します。
実家の庭には、寒椿だけが場違いのように真っ赤な花を咲かせています。父が元気なころは、それでも地植えのスイセンや、プランターにきれいに整えられたパンジーが、冬枯れの庭に彩を添えていました。今は、老いた母が、暮れに生産者市場で正月用の花と一緒に買ってきた一株のパンジーが、庭の端に小さな鉢に一つ置かれているだけです。
正月を過ぎるとすぐに母の誕生日、娘、息子の誕生日など私の家族は1月生まれが4人もいます。プレゼントを用意したり、誕生日のお祝いなどして新しい年に彩を添えてくれます。
今年は、三日の日に、家族と恒例の初詣に行きました。近くの氏神様に今年の無病息災を祈り、いつものように交通安全のお守りをいただいてきました。その白岳神社は、安土桃山時代に建立され、古事記の日本誕生の神話に出てくる神様を祀ってある由緒ある神社です。今年、一年の計を誓ってきました。
学校では、今年も、年末年始にまとまった休暇を取ってきた卒業生たちが訪ねて来てくれました。もっとも懐かしい人の一人は、高卒認定対策からココに来ているA子さんです。訪れるたびに美しく洗練されていくその姿を見るのは、驚きであり、楽しみでもあります。
仕事の様子を聞くと、外務省という仕事柄、要人が来日した時の応援もあるそうで、先日のロシア大統領プーチンと安部首相との山口での会談のときも長門市に出向いていたそうです。国内だけでなく海外への応援もあるそうで、スケールの大きさを感じます。長崎県北の佐世保の地元では考えられないような仕事内容に、モチベーションは、さらに高まることでしょう。
彼女は高卒認定の授業では、英語が一番の苦手科目で、高卒認定の8月受験では、英語だけがあと一歩で11月に再度受験をすることになりました。受験までのその2か月余りの期間、授業は英語中心で、空いてる時間は、私が「なんちゃって英語」を、高校の参考書を見ながら行ったものでした。
それが、外務省に入ったものだから、英語は定期的にTOEICの試験が実施され、一定基準をクリアしないといけないそうで、人一倍勉強をしたそうです。彼女は、この一年での伸び率が最も顕著だったということで、所属の部署内で大きな評価をいただいたと嬉しそうに話していました。
彼女の未来は、家族が作ってくれたほんの些細なステップアップの機会を生かすことができたことで、これからの人生に思いもかけない彩が添えられていくことでしょう。
その次の日には、昨年4月から税務大学で勉強をしている卒業生が訪ねて来てくれました。もう間もなく修了ですが、この半年はとても苦しいものだったと話してくれました。新しい環境で、加えて寮生活でプライベートの時間が持てずに悩んだそうです。しかしそこで立ち直れたのは、直属の上司の方の様々な配慮だったそうです。自分の味方が一人でもいてくれる心強さや安心感は、不安でいっぱいの彼女の大きな支えになったに違いありません。
彼女は、この学校で学んだことがとても役に立ったと言ってくれていました。パソコンはもちろん、文書の書き方やマナー、お辞儀や言葉遣い、また、税務大学では頻繁に2000字のレポートや報告書を作成するそうで、そんなときココで勉強していて助かったと思ったそうです。このような報告が、私たちには何より嬉しいです。
私たちの普通の生活の中には、ちょっとした喜びや驚きや幸せを感じることがあります。それは、まるでエッセンスのように何気ない日常に彩を添えてくれるのです。
先日は、母と妹と三人で、母の誕生日プレゼントを買いに出かけました。デイサービスに持っていく小ぶりのバッグを三人で一緒に選びました。おしゃれだった母にピッタリのゴブラン織りのバッグを購入しきれいにラッピングしてもらいました。いつまでも当時のきれいな母でいてほしいと、元気でいてほしいと、きっと妹も同じ気持ちで選んだに違いありません。明日からこの新しいバッグを、母はうきうきと持って行ってくれることでしょう。
写真は、冬越ししたアンスリュウムです。冬の景色に彩を添えてくれています。
Photo by mizutani