
街なかでは、季節の移ろいを感じるのが難しいのですが、肌をなでる風のさわやかさで、もうすっかり夏が終わったことを実感します。空は高く深く透きとおり、薄い雲が所々に泳いでいます。やっと秋になりました。
学校では、公務員科は秋休みですが、中旬の公務員試験を受ける学生は補習を受けて、最後の踏ん張りどころです。
1次試験の結果の報告が届き始めました。幸いなことに予想に反して、たくさんの学生のうれしい報告を聞くことができています。国家公務員では、関東まで業務説明会に参加したり、急ぎ福岡まで出向いたり慌ただしくなりました。
先週の土曜日、学校創立以来の全体同窓会が「九十九島フラッグス」にて開催されました。ふた月前から準備に取り掛かり、当日は、おかげさまで200名の方々が参加してくれました。
今は、大きな仕事をひとつ終えた安堵感と、たくさんの卒業生に会えた喜びで、今週はなんだか力が入らずにいます。
本校は、昭和63年4月に設立され、来年で30周年を迎えます。30周年記念祝賀会ではなく、今年開催するのには訳があるのです。
主催側の私は、せっかく来てくれた卒業生とゆっくり話すことはできずに残念でしたが、一堂に集う皆の笑顔を見ることができて、それだけで満足でした。感無量です。
当日は、九州北部は豪雨に見舞われ、関東からの航空便は2時間遅れ、福岡から参加の人もやっとのことで佐世保まで来てくれたようでした。
第1回生の乾杯から宴がはじまりました。もう立派なおじさん、おばさんですが、同窓会では、不思議とその当時の精神年齢に戻ってしまいます。童心に返って大きな声で笑いおしゃべりは尽きません。抽選会でもそこに30歳の差があるとは考えられないくらい、はしゃいでいました。現在校生のお母さんも本校の卒業生で、この同窓会に参加してくれました。これを機会に、みんなには縦横の繋がりを作ってほしいと思います。
私は、第10回卒の女性たちとは20年ぶりの再会でした。あの時遅刻や欠席ばかりして、卒業できるかどうか、私は大変心配をしたものでしたが、相変わらずケロリとして、2児の母になっていました。
最後の万歳三唱の後、やっと解放された私のまわりに、代ごとに次々と卒業生が集まってくれて、「先生、一緒に写真撮りましょう!」と声を掛けてくれました。一人で福岡から来てくれた女性とも、久しぶりの再会でした。今は福岡の「第九」を歌う合唱団に入っていて、「年末にぜひ見に来てください。」とチラシを置いていきました。彼女とも、特別の思い出があります。
担任でなくても、帰るときにそれぞれ声をかけてくれて、また会いましょうと握手を交わしました。また近いうちに会えたらいいね。
在校生は、この日、受付から見送りなど、スタッフとしてたくさんお手伝いしてくれました。この日の盛会は、準備から協力してくれた卒業生たちや、九十九島フラッグスのスタッフ(この中にも卒業生がいるのですが)、たくさんの方々のサポートのおかげでした。
「ありがとうございました!」と何回言っても言い足りないくらいです。
夜遅く、2次会に繰り出した女性から、笑い声が聞こえそうな写真がメールで送られてきました。みんなも楽しんでくれてよかったです。
今日は学校で、1次試験に合格して2次試験の面接練習をしてもらえないかという外部の方から電話がありました。毎年このような電話があるのですが、独学で勉強して1次試験に合格したけれど、面接の対策が解らないということなのです。
私は、地元の人の助けになるならと、毎年その依頼を受けています。
これからもこの学校が、地域の人や卒業生の拠り所となって、存続し発展していけたらと思います。地域の人が頼りにしてくれる学校でありたいと思います。そのためには、この学校を卒業した、今では各分野で活躍している方々の応援が必要なのです。そのための同窓会でした。どうぞこれからも本校を盛り上げていただきますよう、よろしくお願いいたします。
Photo by Mizutani