安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

10の約束

2016年11月15日 | 月刊ブログ

 小春日和の中、大村湾沿いに車を走らせると、キラキラと水面が輝いて、思わず「きれい」と声に出してしまいます。山肌にはすすきが風にそよぎ、道端にはところどころにピンク色のコスモスが群生しています。

 昨日まで半そでだったのに、今日はマフラーやコートが必要なくらいに、瞬く間に晩秋となりました。

 

 先日、長崎校では、来年度入学の入試が行われ、私はその試験官として面接を行いました。ブライダルプランナーと、葬祭ディレクターを目指しこの学校を選んでくれたのです。

 面接では、一人ひとり、入室から退出までの立ち居振る舞いがとても素晴らしいものでした。自然な笑顔で、発言もはきはきしてやる気が感じられます。

 質問の中で、校長が全員に、「今日特に気を付けてきたことはありますか?」という質問をしていました。すると、ある人は、靴を磨いてきました、ある人は髪をきちんと束ねてきました、と答えていました。

 いつもの自分より、もっといい自分を見てもらいたいと、この学校への期待をそんな行動に映していたのです。出がけのそんな行動が目に浮かぶようでした。

 もう一つ。いつもの朝食はどんなものを食べていますか?誰と食べていますか?という質問がありました。高校生には、お昼はお弁当ですか?誰が作っていますか?

そんな質問から日常の家庭の様子が見えてきました。その人の人格形成の場である家族関係は、その後の社会人としての人間関係に大きく作用していくのです。

 ハツラツとした高校生の明るい笑顔は、長時間の面接の疲れも忘れさせてくれるようでした。

 

 ずっと前に、小学生の発表の仕方のポイントを書いた記事を何かの本で読みました。その簡潔かつ要領を得た表現に、私たち大人にもすぐ使えそうな言葉ばかりだったので、コミュニケーションの取り方に共通するものがあって、これは使える、とメモしておきました。

 「10の約束」という学級会で発言するときの、最初の言葉です。

 まず、発言するときには、手を挙げて1.「自分の考えを言います」または、2.「思ったことですが、」 さらに続けて3.「似ていることですが」 同じようなことでも発言できます。このような出だしだと、自分も他者も受け入れることができます。4.「付け足しです」もちょっとだけ違う部分があるのだなと期待します。

 前の意見に対して、5.「賛成です」6.「いい発表です」は、肯定的に容認する言葉です。

このような発言は、次の発言を促してくれます。

 ともすれば一人の発言で終わる問題が、次から次へと賛成、もしくは反対意見が積極的に発言されるのです。この教室のこの時間は全員が参加できる活気があふれる時間になること間違いなしです。

 さらに、7.「自分で確認したことですが、」や、違う意見だったけれど、8.「意見換えです」と同意に換える発言もありです。

 最後には、9.「まとめです」と今までの意見を総括する人がいれば、素晴らしい学級会になります。たまには10.「みんなに質問です」と投げかけると、先生が質問するより何倍も生徒たちは答えたくなるでしょう。

 大事なことは、他の人の意見を「うん、うん」「そう、そう」と聞くことです。

 この「10の約束」は、なかなか本音で話をしたくない若い人たちの、本音を引き出す手段になるのではないかと思いました。

みんなが思っていることを口に出して言うことができたら、そして言ったことを素直に別の意見として周りの人が受け入れてくれたなら、アイディア満載のディスカッションになることでしょう。

 

 皆の前での発言は、この意見を言うと笑われるのではないかとか、間違っていると恥ずかしいとか、マズローの「承認の欲求」がでてくると途端に発言が減少します。

発言者の言うことをきちんと受け止め、消化し、自分の意見として発言する勇気が必要です。その中にその人らしさや、新しいアイディアが生まれ、いつの間にか自分をアピールできているのだと思います。

 

 面接でも討論会でも、すべてはその場の共感から始まる自己PRと協調性の表れですね。

 

 佐世保校では、今日、初級公務員試験の国家一般職2次合格がでて、合格者は官庁訪問に一斉に飛び出していきました。うまく試験官との間に共感が生まれ、自分をアピールしてきてくれることを願っています。

 Photo by mizutani


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