安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

もう一度会いたい人

2012年05月02日 | 月刊ブログ
 新緑が眼にまぶしい季節になりました。
 この5月の大型連休には、佐世保市の波佐見町や佐賀県の有田町で焼き物市が立ちます。今年は一緒に行こうよと、妹から誘いを受けています。
 そういえばもうずいぶん前になりますが、マイブームのように、この陶器市には毎年必ず出かけて、掘り出し物を見つけたり、ちょっと高価な1点ものを思い切って購入したりしていました。
 ここ数年は、忙しくて行っていないのですが、当時のことを思い出しています。
 買ってきた陶器は、すぐにぬるま湯で洗い、いつでも使えるように食器棚の最前列に飾って置いたものでした。
 我が家は、父が、人を招くのが大好きだったこともあり、結婚してからも、子供たちの友達やそのお母さん、また、行事ごとには、夫の両親や妹夫婦など招いて、お料理を振舞ったりしていました。
 そんなときには、テーブルセッティングから、盛り付ける器を選んだりするのが、とても楽しいものでした。
 桜の季節には、桜模様の器を、など、季節に応じた入れ物にして、おもてなしをするのです。相手の方が、ふと気づいてくれたら、それ以上の幸せはありません。
 せっかくお招きするのですから、楽しんでくれたらという思いからです。そんなことが楽しみの一つでもありました。

 先日、大学時代の仲良し5人で、卒業以来始めて福岡で集まることができました。子育てもひと段落して、やっと広島や大分など各地から集合したのです。
 思い出話や、それぞれの家族の様子や、現在の悩みなど、あのころと変わらずおしゃべりして、話は尽きません。まるで昨日も会っていたような、違和感のない空間です。
 その中でYさんは、若いときから、私が発した言葉やちょっとした行動を、何年もたったときに、「あの時こうだったね」などこちらが忘れてしまっていることを、よく覚えていて、話題に載せて言います。
 そんなときは、私が言ったちょっとした言葉でさえ、気に留めてくれていることに、驚きと感謝の念が湧き上がってきます。自分のことばかりを話したいのが普通なのに、私の話を一生懸命聞いてくれ、気づかってくれているんだなと、暖かい気持ちになるのです。 そして、また会いたくなるのです。
 
 この春、入学した長崎デュアルシステム専門学校の学生は、今、実習に出る前のビジネスやパソコンの授業を受けています。あと一月後には、現場で実習をすることになります。
 ビジネスマナーの授業では、『日本人にしかできない「気づかい」の習慣』という本で、サービス業の基本である、「お客様第一」の考え方、振舞い方の基本となる「気づかい」について考える授業を行っているそうです。
 その本には、自分が大切に思っている人に対して、「この人は何が好きなのだろう」「何をしたら喜んでくれるのだろう」と考え、実際にしてあげること。これが気遣いの本質です、と著してありました。
 相手を大切にする。和を大切にする。四季の変化に心を寄せる感性をもち、細やかな配慮ができることが、日本人にしかできない「気づかい」なのだと。
 耳に心地よい言い方、答え方、人への接し方、仕草。そんなものが、人と人の関係の中には、もっとも大切なのかも知れません。
 「気づかい」のできる人は、なぜかまた会いたくなる、何か魔法を掛けられたような不思議で、懐かしくやさしい気持ちにしてくれるのです。
 そして、こちらもその気持ちに応えたくなるから、不思議ですね。
 
 学生たちにも、そんな素敵な人になってほしいなと思います。

 私たちの同窓会も、第2回目を計画中です。

 Photo by mizutani

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