世界一周の記録

2006年8月から2008年9月まで2年1ヶ月の世界一周放浪の旅をしていました。その旅の記録です。

まさかのインド人だらけ。UAE

2008年01月10日 22時49分22秒 | アジア

前のブログで書いたように、イランのテヘランからアラブ首長国連邦(UAE)経由でインドへ飛びました。本当はアジアはトルコから全て陸路で旅して日本へ帰りたかったけど、イラン東部が誘拐事件などもあり危険なのと、当時パキスタンで非常事態宣言が出ていたりしたので、イランからインドへ飛ぶことにしました。ネットでフライトを検索してみたところ、最も安いのがUAE経由だったので、どうせ寄るならついでにUAEに少し滞在してみることにしました。UAEと言っても有名なドバイやアブダビではなく、シャルジャという第3の町(というか首長国)ですが。

テヘランからのフライトでの車窓風景。月面のような感じ。

写真では判りにくいけど、広大な砂漠の中に小さい町があります。

ガイドブックも事前情報も全くない状態での入国だったけど、幸い空港に地図つきのシャルジャ観光ガイドの冊子が無料配布されていたので、なんとかなりそうです。しかし、いきなり宿探しで大きく路頭に迷うことになりました。ガイド冊子を頼りに安めのホテルをしらみつぶしに当たったのですが、どこもフルもしくは料金がガイド冊子の数倍という状態なのです。バックパックが僕を置いて先にインドへ飛んでしまっていたので(これはこれで結構焦ったけど)身軽な状態だったので良かったですが、イランと違い25度はあるかという暑い中2時間以上町を歩き続けて疲れ果てました。時間は夜の10時半です。こりゃもう野宿するしかないか、人生始めての町中での野宿だけど、寝袋はないけど、暖かいしなんとかなるだろう、と公園を探しました。すぐ近くに芝生のある公園があり、そこで何人か芝生で寝転がっていたので、僕も寝転がって寝心地を確かめ、まあ悪くないな、と思っていたら、近くのブランコでぶらぶらしながら暇そうにしている三人組が声をかけてきました。

暇そうな出稼ぎインド人3人組


「公園で寝たらあかんよ。12時を過ぎると警官が来るんやで。ホテルならそこら中にいっぱいあるやないか。」

「いや予算オーバーやねん。」

「そしたら、ローラ広場に行けば安いところがあるで。まあ、なんか困ったことあったら俺の携帯に電話してや。うちに泊めたげるで。」

と言って電話番号を教えてくれました。少し話をすると彼らはインドから出稼ぎに来ているらしく、UAEで裕福に暮らしているみたいです。インドは人が溢れて職がないけど、UAEは逆に人不足で職が溢れているらしいです。今までアフリカやカリブの国でインド人移民と接してきて、彼らの傲慢で外国人見下したような態度や目つきに接してインド人が嫌いになっていた僕にとって、彼らの親切さや人懐っこさはとても新鮮でした。彼らはイスラム教徒でした。この後も町のいたるところでインド人を目にするのですが(道行く人の4割以上がインド人。アラブ人は半分ちょっとくらいしかいない。)、やっぱりみんなムスリムのようです。話しかけてくる人も多く、みんな人懐っこくてフレンドリーで、同じ出稼ぎインド人でもムスリムの人はやっぱりいい人みたいです。
そうして、彼らのアドバイスどおりローラ広場(実は空港からのシャトルバスが着いた場所)に気力を振り絞って歩いて戻り、無事インド人経営の安宿にチェックインできたのでした。(バックパックが無いので、シャワーは浴びれませんでしたけど。)

UAEとえいばドバイの都会っぷりというイメージがありますが、シャルジャもやはりオイルマネーで潤ってる感じがとてもしました。建物や道路はだいたい新しくて綺麗だし、走っている車はほとんどが新しい高級車です。商店やレストランも多数あり、大型ショッピングモールもたくさんあって物が溢れている感じです。人も多くて町には活気があります。夜の11時を過ぎても賑わいは続いていました。ただ、道行く人はほとんどがアラブ人の着る例の白いドレスなのが、唯一アラブっぽさを残している感じです。(インド人は白ではなくて、色や柄の入ったものを着ていたのが面白かったです。)



シャルジャの繁栄の象徴クリスタルタワーと巨大ショッピングモール(左手前)

象徴というわりにはタワーは低いですが、三本も建っているし外も中も非常に綺麗でした。

アラブのヨドバシカメラEMAX


夕暮れ時は海辺に集まって和みます。


モスクと公園


UAEでは、インド人と会話をし、インド人経営の宿に泊まり、インド料理を食べ、目前に迫っているインド旅行の予行演習となったのでした。もちろん、インドはそんな甘いものではなかったと今は痛感しているのですが。。。

※どうでもいいことですが、できればこれを最後の空路移動にしたいと思っています。理由は南北アメリカや日本一時帰国で飛行機を使いすぎてお金が無くなってきたからです(強盗や盗難も大きいけど)。飛行機はやっぱり高い。それに、空路移動は事前にチケットを買うのが面倒くさいし、陸路移動に比べるとなんだか味気ないですしね。ミャンマーなどの陸路移動が難しい国にどうしても行きたくなった場合はまた飛んじゃうかもしれないけど。