航空万能論
2025.03.6
ウクライナ軍がポクロウシクで領土を奪還、ロシア軍は南ドネツクで前進
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-forces-retake-territory-in-pokrovsk-russian-forces-advance-south-of-donetsk/
※ウクライナの地名については、いくつか表記があります。私は、メデイアが使う事が多い表記を使います。そのため航空万能論の表記と違う場合があります。
最近、いくつかの方面でウクライナ軍が若干、反撃しています。クルスク州でのウクライナ軍の劣勢と時期が重なっていますので、推測ですがウクライナ軍はクルスクに増援部隊を送るのを止めたのでは、ないかと思います。ドローン部隊は撤退させてポクロフスク(Pokrovsk)の防衛に投入している・と言うような噂もあります。実際、この方面でロシア軍は進撃できなくなっています。
他でもクピャンスク方面やトレツクなどでもウクライナ軍が若干押し戻して領土を奪還している地域があります。
やはり、アメリカとの衝突が影響しているのかもしれません。「ウクライナ軍はアメリカの支援なしでも戦える!」と言う面を見せたいのかもしれません。反撃するには、兵力が必要です。軍事的に無意味なクルスクを段階的に放棄して、東部戦線に増援部隊を送るのは合理的です。だから、やがてクルスクからは全面的に撤退するのだろうと思います。もしくは全滅するか、どちらかです。
とは言え、クルスクを放棄するとその分の兵力を転用できますので、それが東部戦線でのウクライナ軍の部分的な反撃になっているのかな・と思います。
まず、ポクロフスク(Pokrovsk)の南西方面。
ここをそのままロシア軍が進撃すると、西のドニプロ市から来る幹線道路E-50と鉄道を完全に遮断されます。今でもドローンで攻撃されている思います。ポクロフスク(Pokrovsk)方面の補給が苦しくなっています。
そこでロシア軍の突出部を押し戻す攻撃をしています。
ウダチネ(Udachne)、コトリーネ(Kotlyne)、ウスベニフカ(Uspenivka)、ビシュチネ(Pishchane)など西・北・東の主に三方向から攻撃してロシア軍の突出部を切り取ろうという動きです。これが成功すると、幹線道路E-50と鉄道のリスクは軽減されます。
ポクロフスク(Pokrovsk)の直接攻撃も、やりにくくなります。攻撃目的は単純ですが成功すれば効果は大きいと思います。
この方面では、デイミトロフ(Мирноград)のやや東の方でも反撃しています。
大動脈の高速道路T-0504のインターチェンジ付近まで戦闘範囲に入っていましたが、やや南に押し返してエリザベテイフカ付近まで押し戻しました。
増援部隊を送り込めば、このように反撃も可能です。これを阻んでいたのがゼレンスキーのクルスク侵攻作戦への思い込みです。やるのはロシア軍を混乱させて、短期的な効果はあったと思います。しかし、すぐ撤退するべきでした。その兵力を一番必要としていたのは、中部ドネツクと南部ドネツクの戦場でした。今となっては、奪還できる見込みは、ほとんどありません。
最後に残ったのが、中部ドネツク西部の最大拠点のポクロフスク(Pokrovsk)とデイミトロフ(Мирноград)の要塞地域です。ここを抜かれると北部ドネツクと西隣のドニプロペトロウシク州へのロシア軍の進撃を止められるような地形や都市は、相当離れています。ここでロシア軍を止めておけば、後方に防衛ラインを作るなどの対応をする時間は稼げます。
反撃して領土を奪還するような話ではないですが、ロシア軍の進撃を止められるかもしれないという可能性は出てきました。
2枚目の広域略図が、クラホべ(Kurakhove)とヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)方面です。
限られた兵力でどこを守るかの話ですから、要塞や大きな拠点の陥落した、この方面は守りようがありません。
特にヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)方面では、拠点になる集落が少ないこともあってロシア軍は主に北方面に大きく進撃しています。
ヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)の市街地はウクライナ軍の拠点でした。
北東方向に延びるルートT-0518の西側はウクライナ軍が支配していました。
西に延びるルートO-0510の北側はウクライナ軍が支配していました。
このエリアがヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)陥落後、ウクライナが失った土地です。
ヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)とクラホべ(Kurakhove)、あるいは東南にあった最強と言える要塞のヴフレダルVuhledarは、増援部隊を送っていれば陥落しなかったと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その増援部隊をゼレンスキーは、次々とクルスクに送り込みました。
クルスクで失った人員だけでロシア国防省の発表では、6万人を超えています(死傷の意)。
それだけの兵力があれば、中部ドネツクも南ドネツクも有利にはなりませんが防衛は出来ていたと思います。
その状態でロシアに停戦交渉を申し込めば、今よりは遥かにウクライナに有利な条件を獲得できたと思います。
ゼレンスキーが、どれだけバカか分かると思います。
ゼレンスキーがいなければ、この戦争自体起きなかったと思います。
あるいは、もう少し「まとも」な人間が大統領であれば、2022年4月にロシアと和平条約を結んでいると思います。この時点で停戦すれば、当時の東部独立派の支配地域とクリミア以外からは、ロシア軍は撤兵する条件でした。政治的な妥協は必要でしたが、領土的にはロシア軍侵攻前の状態に戻すことが可能でした。
本当にゼレンスキーは、亡国の大統領です。
「こいつが(とバイデン)、いなかったら・・・」と思わざるを得ません。
まだ英雄を気取って大統領の座にしがみ着いています。
最悪の亡国コメデイアンです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27