「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

旧ソ連崩壊の一つの原因⇒牛肉国産政策<2025・02・02

2025-02-02 18:42:05 | ロシアと周辺国

ソビエト連邦の食事情
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E9%80%A3%E9%82%A6%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E6%83%85
Ⅰ.ソ連崩壊後のロシアの農業構造、食生活の変化
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_syokuryo/h21/pdf/h21_russ2.pdf
-215-
体制移行期ロシアの食料市場
https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/slavic-studies/46/pdf/yamamura.pdf
ソ連の崩壊と食糧問題
愛媛大学 細川隆雄
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jarees1972/1992/21/1992_21_58/_pdf
④ソ連崩壊で炭素排出量が激減していた!
(原因は、ソビエト連邦崩壊後の不景気により人々が肉を食べなくなり、畜産物の生産が減少したことだった。)
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v16/n9/%E3%82%BD%E9%80%A3%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E3%81%A7%E7%82%AD%E7%B4%A0%E6%8E%92%E5%87%BA%E9%87%8F%E3%81%8C%E6%BF%80%E6%B8%9B%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%EF%BC%81/100086
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⑤ロシアの農業・農政-世界最大の小麦輸出国となった背景-
2019年2月19日
https://www.maff.go.jp/primaff/koho/seminar/2018/attach/pdf/190219_01.pdf
⇒ソ連時代にロシアが穀物の大輸入国だった理由は、穀物生産量を上回る大量の飼料需要
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『旧ソ連崩壊の一つの原因⇒牛肉国産政策かも❓』
旧ソ連が崩壊した原因の一つに農業政策の誤りを上げる説があります。
ソ連共産党のお偉方が、西側の市民は牛肉を沢山食べているのに、ブチっと来たのだそうです。
偉大なるソ連が、負けるわけには行きません。
「ソ連市民は西側より沢山牛肉を食べるべきだ!」
大体、こんな背景で牛肉大量生産計画が立てられ、牛肉増産に邁進したようです。
その結果、ソ連財政は傾いているのにソ連市民は、西側市民より牛肉の消費量が増えました。

この無理な計画が、旧ソ連の後期にあってソ連が穀物の大輸入国に転落した理由です。
その結果、ソ連では主食用の穀物すら不足するに至りました。
もちろん、旧ソ連崩壊の原因は他にも沢山あり、むしろこれは些細な原因かもしれません。

旧ソ連崩壊後、市場経済に移行すると高すぎる牛肉需要は激減し、畜産業では倒産が相次ぎました。
ロシア政府は、それを救済せず市場原理に任せました。
おそらく意図していたことがあると思います。
非効率で採算に合わない畜産業を減らして、本来の穀物生産に農業を戻すことを考えたのであろうと思います。

つまり、牛肉を家禽類や魚に置き換えました。
その結果、飼料用穀物の生産が減少して、主食用の穀物生産が回復しました。
生産量は、ロシア国内の需要を大きく上回ります。こうしてロシアは現在の穀物輸出大国になりました。
※多少、違っている部分があるかもしれませんが、旧ソ連からロシアに至る過程で、このような農業政策の大変更が行われました。

④の記述は、少し違うと思います。これは需要減から自然に起きたのではなく、政府の政策としてやっていると思います。しかし、「炭素排出量が激減」と言う部分は注目に値します。
『畜産由来の温暖化ガスとは 全排出の14.5%占める ▼畜産由来の温暖化ガス 国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の温暖化ガス(GHG)の総排出量のうち、畜産分野は14.5%を占める。2024/05/12』

ロシアの場合は、結果として減少したのですが、これを世界中でやれば、相当な量の炭素排出量を削減することが可能です。しかし、「地球温暖化対策で牛肉を食べるのを止めよう!」と言う話は全然聞きませんね❓
いかに、今の地球温暖化対策が特定の分野だけ狙い撃ちにしたものか分かると思います。
牧畜業を制限すれば、畜産の盛んな西ヨーロッパは大打撃でしょう❓
アメリカだって、猛烈に反対するに決まっています。
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まあ、そう言うのは止めて今日の本題です。
【日本の農業政策】
農業振興の切り札として、畜産業の推進を図ってきました。日本全国どこにでも畜産農家があります。
その結果として、日本は穀物輸入大国です。畜産の条件の乏しい日本で畜産業を推進してきた結果です。
<<<「ソ連市民は西側より沢山牛肉を食べるべきだ!」>>>
こうして旧ソ連農業は、崩壊しました。
今の日本は、全く同じことをしていませんか❓

 

※関連日記目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


ロシアのクリスマス・ツリーの歴史<2024・12・31

2025-01-13 11:20:05 | ロシアと周辺国

TASS通信
「社会と文化」の項目から
新年とクリスマス 2024年12月31日
『ファクトボックス:ロシアの新年の祝い方:すべては木のために』

この記事にロシアの新年の祝い方とかクリスマスの話が書いてあります。

モスクワのクレムリン大聖堂の広場に新年を祝うメイン・ツリーが到着し飾り付けが行われました。記事の先頭に写真があります。飾りつけは、欧米とほぼ同じです。
「新年のお祝い」用の「ツリー」です。

クリスマス・ツリーは、ないのか❓(後に推測を書きました)
ユリウス暦の関係で1月7日が、ロシアでは12月25日に該当します。キリスト教正教の国では、大体1月7日がクリスマスだと思います。新年は❓旧正月の1月14日です。
どうして、1月1日が新年なのか❓
⇒これは理由が見当たりませんから、周辺(西欧)の国に合わせたのだろうと思います。そのため新年のお祝いのツリーとクリスマスツリーが兼用になったのだろうと思います。ツリー-には、両方の意味があると言うことでしょうね❓日本ならクリスマスツリー+門松です。両方、兼用なら確かに便利ではあります。この部分は私の推測です。

ここから旧ロシア帝国の歴史に戻ります。
ロシアで最初にクリスマス・ツリーが登場したのは、ロシアでは「動乱の時代(1598-1613)」のポーランド侵攻後の時代だそうです。これは、すぐには定着しませんでした。全然、習慣がなかったからです。
ピョートル大帝(1672-1725)の時代に暦に関する2つの勅令が出され、大みそかにモスクワの大聖堂広場や今日のショッピングモールに当たる地域で針葉樹のツリーが飾られるようになりました。この習慣は、モスクワのドイツ人街に住んでいた外国人から借用したものである。だから大体、欧米のクリスマス・ツリーの形式を踏襲しているわけです。
ロシアのツリーは、ピョートル大帝の皇帝命令により導入されました。その後は、新年の祝賀行事は1日から7日まで続いたようです。要は、羽目を外してどんちゃん騒ぎが出来るから(こりゃ、いいや!)と言うことで貴族階級を中心にロシアの行事になって行ったようです。(政府公認のドンちゃん騒ぎは、どこの国でも好まれます)それが一般にも普及していったのでしょうね。

以下、クリスマスの歴史が記述されていますが、省略。

ロシア革命後の1920年代・・・・・
『1929年:クリスマスのお祝いは、「異質なブルジュワ的かつ宗教的遺産」として禁止』されてしまいました。
しかしロシア国民のクリスマスへの思いは、共産主義と言えども消し去ることは出来ませんでした。

1935年12月28日
ソ連の老政治家パペル・ポステイシェフがソ連の有力紙プラウダに「大晦日に子供たちのために大きなクリスマスツリーを飾ろう!」と題する記事が掲載されました。これを口火に全国で「クリスマスの祝日を開催する」決議が可決されました。
多分、クリスマスと言うニュアンスは消して「新年のお祝い」と言う名目にしたのでしょうね。
こうして新年のお祝い(実はクリスマスのお祝い)と(クリスマス)新年のツリーが復活しました。
☆ここは凄く面白いところです。共産党政府はクリスマスを、ブルジュア的で宗教だからダメ!と禁止しました。しかしロシア人は巧妙に逆らってクリスマスを復活させました。(ロシア人民、万歳❓)
以下、省略

クレムリンの大聖堂広場のクリスマス・ツリーが復活したのは、1996年12月からだそうです。
ツリーの木の選定は、大統領府から調査団が派遣され厳密に選ばれるのだそうです。

読めばすぐ読めますが、書くのは大変なのでごく一部だけ抜粋引用。
共産主義時代のソ連にも、こんな事があったのか・と思うと興味深いものがあります。
まだまだロシアは、近くて遠い国で日本人が知らないことばかりです。
お互いに相手のことを知り合う・と言うのは大切なことだと思います。

「鬼畜米英」は、全然ダメでしたね❓
それはロシアであろうと中国であろうと北朝鮮であろうと同じです。
ろくに相手のことも知らずに一方的に批判するのも、おかしなことだと思います。
ロシアに関していえば、ウクライナと戦争をしているだけで特に日本に害を与えた訳ではないですよ。
それを「極悪非道」のように罵倒するのは、考えなくてもおかしいでしょう❓

※私が時事日記を書いているうちに思うようになったこと。【⇒2024年の総括】
相手のことや事情も知らずに、一方的に誹謗中傷・否定するのは、よろしくない!
そうする前に相手を知り理解する努力をしなさい!
知りもしない相手を、勝手に誹謗中傷・否定することに何の意味があるんだ❓
判断は、相手をよく知った上でするべき事です。
「鬼畜米英は」は、ダメです!


ロシア恒例、年末のプーチン大統領の年次会見<2024・12・20

2025-01-13 01:49:29 | ロシアと周辺国

☆追記
BBC 動画(年次会見の模様)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c0q07jej1z7o 

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TASS通信 12月19日
『ロシア、プーチン大統領との質疑応答に200万件以上の要望を提出』

※Google翻訳なので多少、違う部分があると思います。
西側のメデイアは、記者会見部分しか報道しません。
本来は意味が違っており、1年に一度プーチン大統領が国民の疑問(質問)や要望に答える形で行われます。
ロシア国民にとっては、1年に一度プーチン氏に自分たちが聞きたいことを要望できる場です。
当然、寄せられる件数は膨大に多いです。どれくらいの数かな❓と思ってタス通信を覗いてみました。
記事の時点で200万3千件少々。電話が多く(年寄りからでしょうね)110万7549件。これを全部オペレーターが対応するようです。
これだけ見てもロシアの一大イベントであることが分かります。どれだけの数のオペレーターを用意したんでしょうね❓

2023年は、284万件以上。電話170万回。
どうして去年は、飛びぬけて多いのか❓
ロシア国民が聞きたかったのは、追加動員があるかどうかです。
プーチン大統領が、「兵士は足りているので、ないです」と答えたのでロシア国民は内心(万歳!)を叫んだと思います。

※実は、ここにそれまで知られていなかった情報がありました。
ウクライナ領にいるロシア兵 約61万人
2023年の応募兵 約50万人弱(実際は46万人だったようです)
これは、特にウクライナ領に配備されているロシア兵の数は分かっていませんでした。応募兵の数も途中で37万人くらいの数が発表されたことがあり真偽不明でした。実際には、はるかに多かった訳です。これをプーチン氏は年次会見で明らかにしました。

タス通信の記事では、今年はどんな質問が多かったのかは書いていません。
質問が多い案件を選んで数十件にプーチン大統領が直接、答えていいるはずです。
こうすればロシア政府は、国民が何を考えて何を望んでいるか分かると言う仕組みだろうと思います。
だから、もし西側がロシアの考えや方針を知りたければ、この質疑応答の内容に注目するべきです。
プーチン氏の回答は、国民との約束とも言えるからです。ロシア政府が何を考え、どうするのかを推測するには、大きな材料のはずです。

去年は、BBCがある程度、国民との質疑応答の内容を書いていました。
今年は記者会見の方に集中して、国民との対話の部分には全く触れていません。
その意味で残念です。プーチン氏が国民に何をどのように答えたのか、知りたかったです。

もっとも、ロシアの考えは政府高官のコメントを読むと大体分かります。プロパガンダと少しフェイクの部分を除いて読むと「そのまんま」をコメントしていることが多いです。特にプーチン氏の発言は、ロシア政府が慎重に考えた上での内容を発言している場合が多いので、ロシア政府が何を考えて、どうしようとしているのかは分かると思います。
この点は、西側とは大きく違います。西側は、プロパガンダとフェイクばかりで中身が無いことが多いです。その典型がバイデンさんとゼレンスキーです。他にあるとすれば「願望」です。

ロシター 2024年12月20日
『プーチン氏「トランプ氏と協議し妥協の用意」、ウクライナ紛争終結巡り』
時事通信 2024年12月17日
『ロシア大統領とウクライナ停戦協議へ 「ベストを尽くす」ートランプ次期大統領』

トランプ次期大統領とは、ウクライナ停戦協議に臨む用意があるとの発言です。これまでは原則論だけを言い、「妥協の用意」とは一切言いませんでした。つまり、ロシアも本気で停戦交渉に臨むと言うことです。


着々と進むロシアから中国への天然ガス輸出(パイプラインが全線完工)<2024・11・20

2025-01-11 10:10:51 | ロシアと周辺国

AFPBB
2024年11月19日
『中ロ天然ガスハイプ(ライン)の東区間が全線完工』

https://www.afpbb.com/articles/-/3549712

ロシアから中国への天然ガス・パイプラインのうち未完成だった中国側の東区間の敷設工事が完成しました。
東区間は全長8000kmに及ぶ長さです。(中国側5111km)
ウクライナ紛争が勃発してヨーロッパが禁輸した後、建設を開始してとうとう完成しました。工期2年くらいでしょうか。

ロシア産の天然ガスは、他の国より割安ですから中国はヨーロッパに代わって、その安い天然ガスを長期にわたって大量に購入することが出来ます。
仮に戦後、ヨーロッパへの輸出が再開されたとしても以前の量は輸出されないでしょう。
ロシアに友好的な(あるいは中立の)東ヨーロッパの国々への輸出が中心になるでしょうね。

ロシア産天然ガスの大口の輸入国であったドイツは、おそらく失った格安の天然ガスを、以前と同じだけ輸入することは、出来ないと思います。

つまり、脱原発後電気の供給が不安定になり電気代が高騰してドイツの輸出競争力を低下させている原因は解消されないでしょう。

確かにEUが、ロシアとの対決を決めてしまえばドイツもそれに追随するしかなかったと思います。しかし、ロシアと敵対するべきでは、なかったと思います。
終戦後のロシアとの関係復活の余地を、残しておくべきでしたね。

これは、日本にも同じことが言えます。
アメリカの尻馬に乗って、日本がロシア制裁に参加する必要は、全くありません。付き合い程度で最低限にしておくべきでした。
日本は、東アジアの国でありヨーロッパは、ほぼ無関係です。他人のもめごとには、首を突っ込まない程度の知恵は必要だと思います。

もっとも日本もサハリン天然ガス開発の権益は、まだ放棄していないと思います。
欧米の企業は、ロシアの石油や天然ガスの権益を放棄している国もあります。再び、そこに参加することは難しいでしょうね。
代わりに権益を得るのは、中国企業だと思います。

何のためにヨーロッパが、全部参加してウクライナ紛争に加担したのか、意味が分かりません。
ハンガリーのオルバン首相のように冷静に対応していれば、ここまでウクライナ紛争が激化して長期化することは、なかったと思います。

今回のヨーロッパは、ほとんどアメリカの衛星国のように振舞いました。アメリカのお先棒を担ぐ政治家ばかりが多かったようです。
その結果が、ヨーロッパに何をもたらしたか❓
長期的な政治的不安定と経済的な不利益だけです。

そして全面的に加担したウクライナが負けそうでは、大きなマイナスしかありません。
余りにも「バカすぎる!」と思います。


ロシアとドイツの首脳が電話会談<2024・11・16

2025-01-11 03:49:08 | ロシアと周辺国

時事通信 2024年11月16日(AFP)
『独ロ首脳が電話会談 ウクライナ和平協議』

ロイターの記事

https://jp.reuters.com/world/ukraine/4UQJW4TUBJPR7AM4CEA2FRC7CM-2024-11-15/

15日に電話会談した模様です。
両国政府が発表しているので事実でしょう。
驚いたことに、これが2022年12月以来だそうです。
もっとも内容は、話したと言うだけで双方がプロパガンダを主張し合って終わったのだろうと思います。

これに先立ち、トランプ氏がプーチン氏と電話会談したという観測気球ニュースが流れました。
これは、ロシア政府が嘘だとコメントを出しています。

何しろ西側は、ロシアとの交渉を一切拒否しています。
アメリカなどひどいもので、バイデン氏はプーチン氏を放送禁止用語で罵ったり、CIA長官がプーチン氏を「チンピラ・・・」と呼んだり、どっちが「チンピラ」なんだか分かりません。

西側でロシアに行ったりプーチン氏と話しているのは、ハンガリーのオルバン首相だけです。EUからは、裏切り者扱いです。
他では、親ロシア派はスロバキアのロベルト・フィツオ首相です。こちらは2023年総選挙で親ロシアを主張して政権交代が実現した首相です。
その後、暗殺未遂事件が起き一時は生死不明の重体でした。当然、この暗殺未遂には裏があります。しかし、それに関しては解明できていないのか、あるいは背後関係を伏せるためか詳細の公表は、ありません。

と言うように西側で親ロシアやウクライナ支援中止を主張するのは、場合によっては暗殺のリスクを伴います。

これまで西側は、首脳のロシアとの接触を一切拒否していましたから、電話会談をしたというだけで、一応の進歩ではあります。

西側のこれまでの態度は交渉は絶対拒否する立場でした。
交渉を拒否すると言うことは、戦争で決着を付けると言うことです。
しかし、ここにきてマスコミは全然報道しませんがウクライナの負け戦であることが、はっきりしてきました。
今後、戦争を継続してもウクライナが弱体化していき、最後はロシアに無条件降伏するしかないでしょうね。

戦争の流れは、2024年に互角からウクライナ劣勢(敗勢に近い)に変化しました。
2025年は、劣勢から敗勢に変化するのは止めようもない流れです。国力の差は、どうにもならないと言うことです。いくら西側が支援しようと、流れを変えることは不可能に近いほど困難になりました。

こうなった以上は、もうこれ以上戦争を継続することには、何の意味もありません。
戦争を継続すればする程、ウクライナが弱体化するだけです。
今ですら、戦後現在の領域でキエフ政府が存続することは、事実上不可能だと思います。戦後の財政破綻は必至ですから、西側が支えるにしても現在の中央~西ウクライナの領域で西ウクライナを維持するので精いっぱいだと思います。
東部と南部は、西ウクライナから切り離してロシアの傀儡になるかもしれませんが、別の政府にしてロシアに再建を委任するしかないと思います。

もう西側だけでは、現在のキエフ政府の支配する領域全体を再建するのは事実上、不可能だと思います。
理由は、キエフ政府が西側から膨大な借金をしているからです。戦争が終われば返済不能です。そんな状態で国家再建など不可能な事情が分かると思います。

だから東部と南部は、切り離してロシアが資金を出して再建するしかありません。むしろ東部と南部の住民にとっては、その方が幸せだと思います。
キエフ政府は、東部と南部を植民地扱いしているからです。再建するにしても西部と中部が先で、東部と南部は事実上、再建を放棄すると思います。

このような「まじめに」戦後を考えると、今の状況ではウクライナの再建など不可能だと思います。

そうなれば西側とロシアが話し合って戦後の再建を考えなくてはなりません。
そうなれば出てくる答えは、私が上記に書いた内容にしかならないと思います。
それすら戦争が終わらなければ、始めることが出来ません。
実際には、ロシアが占領した地域では既に前線から遠い地域を中心に復興事業が始まっています。

いつまでも寝言のようなプロパガンダや机上の空論を言うのは止めて、現実をどうするのかを考えるべきでしょうね。
それには西側が「嘘を言う」のを止めなくては、なりません。「西側のウソ」が分かりますか❓
分からない人は、西側のプロパガンダとフェイクニュースに洗脳されています。
そういう人たちが、戦争遂行の手先に利用されます。

※シュルツ首相は、なぜプーチン氏と連絡を取ったのか❓
一つには、トランプ氏の米大統領就任が決まったからだと思います。アメリカは、トランプ大統領の就任後、停戦に動くでしょう。その時、ドイツとロシアに外交チャンネルがなければ、ドイツは動きようがありません。

もう一つは、来年2月にドイツの総選挙が決まっており、政権交代は確実な情勢です。
次の政権にロシアとの外交の余地を残そうと言うことでしょうね。
もう首相の座からシュルツ氏が去るのは決定事項です。
今更、失うものはないから泥をかぶりに行ったのだろうと思います。シュルツ氏も内心の本音は停戦賛成だと思います。

シュルツ首相は、その前の11月10日にトランプ氏と電話会談しています。その時の印象は、「ウクライナ紛争に関して案外、細かな立場をとっている」と受け止めたようです。
AFPBB
2024年11月16日
『トランプ氏の対ウクライナ政策「案外、細やか」独首相』

https://www.afpbb.com/articles/-/3549197


BRICSがパートナー国を創設13か国が参加<2024/10/2

2025-01-10 22:00:05 | ロシアと周辺国

読売新聞

いくつか気になる記事があります。
2024/10/24
①『習氏、首脳会議でプーチン大統領に停戦要請か・・・ウクライナへの北朝鮮派兵に懸念』

https://www.yomiuri.co.jp/world/20241024-OYT1T50023/
(中国とブラジルの共同提案のウクライナ和平案のポイントが書かれています)
②2024/10/23
『BRICS首脳会議、欧米への対抗軸明確に・・・13か国の「パートナー国」も創設・プーチン氏は「影響力の高まり」に自信』

https://www.yomiuri.co.jp/world/20241023-OYT1T50163/

非常にロシアに対する悪意に満ちた書き方だと思います。ロシアだけでは、BRICSは成り立ちません。
主な国を言えば中国とインドが参加していることが骨子です。陰の主役は中国とインドであり、ロシアは第三世界に昔からの知名度がありますから、表の看板と言うべきです。
そもそもBRICSの中心がロシアと見ること自体が、間違いだと思います。アメリカの横暴に耐えかねた第三世界の有力国が、アメリカの影響を受けない経済的な枠組みを構築しようというところに眼目があります。

BRICSを政治的な色眼鏡で見ようとする西側は、決定的な間違いを犯していると言えます。

まあそれは脇に置いて・・・・
従来の中心メンバー
中国、ロシア、インド、南アフリカ、ブラジル
2024年1月加盟国
イラン、UAE、エジプト、エチオピア
今回創設の「パートナー国」参加国
トルコ、ベラルーシ、ウズベキスタン、カザフスタン
インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム
アルジェリア、ナイジェリア、ウガンダ
キューバ、ボリビア

余り政治的な要素がないことが分かります。
ロシア~中央アジアから中国、中東
アジア
アフリカ
南米
ほぼ全地球的と言っていい顔ぶれです。

西側とは明らかにメンバー構成が異なります。
どちらかと言うと西側から差別されていたり排除されている国が多いです。そのような国が増えて経済力を持ち政治力を持った結果、逆に差別されたり排除されている国々が集まったようなイメージです。
ここに新たに東南アジア諸国が4か国パートナー国として参加しました。
アフリカや東南アジアは、国の数が多いです。
このエリアからの参加国が増えて行けば、BRICSは大きな組織に発展していくと思われます。

これは時代の流れであり止めることは出来ないと思います。
欧米中心の世界支配の構造が崩れつつあると言うことです。経済成長の過程にある国々が、ほとんど参加しています。
逆に欧米の国々、特にヨーロッパ諸国がここに参加しなければ時代に取り残されて、落ち目の昔の金持ちクラブになるでしょう。
G7など笑えるでしょう。
G7が出来たころは、世界の有力7か国が集まって意思決定をリードしていました。

今もし、新G7を編成するとすれば、中国・インド・ロシアの参加は不可欠です。
3つ抜けていますからオールドG7は、せいぜいG4と言ったところです。
しかも2番目から4番目の抜けているG4です。
形骸化したほぼ何の意味もない組織です。
アメリカ中心の旧金持ちクラブ程度の意味しかありません。

世界をリードするという意味では、今はG20の方が余程重要です。ここにはG7から抜けている有力国が、全部参加しています。

このような時代の流れを、日本政府は知るべきでしょうね。

 

※関連記事目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


BRICS首脳会議でロシアが「代替SWIFT」提案<2024/10/21

2025-01-10 21:51:37 | ロシアと周辺国

産経新聞
https://www.sankei.com
2024.10.21
『ロシア、「代替SWIFT」提案へ BRICS、22日から拡大後初の首脳会議』
https://www.sankei.com/article/20241021-E5KM3XKPUJIQFDTHNTAZRJFEYI/
国際決済システム「SWIFT」の利用をアメリカが政治的に制限する(政治的に利用する)ために締め出されたロシアが、かねてから構想されていた代替システムを提案するようです。
「SWIFT」は別の意味ではドル支配の構図があります。
ドルの利用を制限したため、逆にドル以外の通貨を貿易決済で使う動きは、既に出ています。
もっと便利にしようというのが「BRICS共通通貨」構想です。
参加国も増えたので具体的なシステム構築を話し合っていこうと言うことです。

BRICSの参加国は・・・
従来
ブラジル、ロシア、中国、インド、南アフリカ
今年から参加
エジプト、UAE、サウジ、イラン、エチオピア
参加申請中
タイ、マレーシア
参加検討国には、ASEAN諸国が多いです。
30か国以上の国の代表が参加する予定だそうです。

もう西側対ロシアなどと言う枠は、とっくに超えていて貿易決済をドルに支配されたくない第三世界の国々が最終的に参加するのでは、ないか・と思われます。

本来、貿易決済の手段(=ドル)は世界の公共財と言えます。だから政治的には中立であり全部の国に公平であることが求められます。
アメリカが、これを政治の武器として度々使うので、このような世界的な動きが起きました。

外貨準備で見ると一層はっきりした傾向が見えます。
(IMF)
1991年以降、中央銀行の外貨準備におけるドル資産の割合は71%から59%に低下している。
2020年第4四半期

ドルは、今後ゆっくりと基軸通貨の地位を失うという見通しを持っている著名人は、結構います。

その動きの中の一つが「BRICS共通通貨」構想です。
それ以前の動きとして2国間でドルを使わない貿易決済が徐々に始まっています。

「SWIFT」を政治的武器として使ったアメリカは、かえって脱ドル化の流れを促進してしまいました。
ロシアだけでは、こうはなりません。
しかし、中国やインドなど第三世界の主要国が参加すれば大きな動きになります。

私個人は、イギリスのポンドが基軸通貨の地位を徐々に失ったのと同じことが起きると思います。
と言って、ポンドやドルのような支配的な通貨は生まれないと思います。
それに代わるのが「BRICS共通通貨」構想だと思います。
もちろん、これからシステムを創っていくのですから時間はかかるでしょう。
しかし第三世界の脱ドル化の流れは変わらないと思います。

日本政府もよく考えるべきでしょうね。
ASEAN諸国は、大体賛成のようです。
多分、近い将来構想に参加するでしょうね。
日本はアジアの仲間であることを忘れるべきではないと思います。

 

※関連記事目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


臥薪嘗胆(がしんしょうたん)30年のロシア<2024/09/09

2024-09-09 19:27:31 | ロシアと周辺国

1989年の東欧諸国での革命

ソビエト連邦の崩壊
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E9%80%A3%E9%82%A6%E3%81%AE%E5%B4%A9%E5%A3%8A

こうして東西冷戦は、終わりを告げました。
その後、ロシアでは経済は破綻し旧ソ連ルーブルは紙屑になりました。社会は荒れ果て治安も秩序も失われました。
その後、10年くらいがロシアにとっての最悪期です。
2000年プーチン氏がロシア大統領に当選しました。
その後ロシアは治安と秩序を取り戻し安定期から回復期に向かいます。

どの程度の落ち目度合いかと言うと❓
(世界経済のネタ帳)
https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html
世界の名目GDP(USドル)ランキング
2000年ロシア20位
2010年ロシア10位
2020年ロシア11位

偉大なる旧ソ連の影は消え失せ、旧ソ連の崩壊後ロシアは「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」の歳月を送ること30年、やっと多少は元に戻りました。

ドン底まで落ちたと言えるでしょうね。
ロシアの安定期から回復期の時代をリードしてきたのがプーチン大統領です。
プーチン大統領の評価は、ロシア国民と欧米では正反対と言えます。欧米の色眼鏡でプーチン氏を見るのは止めた方がいいと思います。事実(または現状)を見誤ることになります。

国際環境の面から見てみます。
当然、国力の衰えたロシアからは、かつての衛星国は離脱していきます。特に鉄のカーテンで囲い込んでいた東ヨーロッパ諸国は、次々にNATOに寝返りました。
国力の衰え果てたロシアは、見過ごすしかありませんでした。

NATOとの国境は、ベラルーシ国境とウクライナ国境に迫りました。ベラルーシはロシアの勢力圏に残る決断をし、今もロシアの同盟国です。
ウクライナは、独立時中立を宣言しロシアに敵対的な軍事同盟(NATO)非加盟を約束した上で独立しました。
だからウクライナは、2013年までは中立でありNATO非加盟路線です。

ロシアもウクライナが中立地帯であれば、特段異議はありませんでした。もちろん親ロシア外交を期待してはいました。何が何でもと言うほどでは、ありません。

ところが❓
アメリカがウクライナのNATOへの取り込み工作をします。2013年ごろから西ウクライナ過激民族主義者や極右、ネオナチなどをポーランドなどのCIA基地に集めて組織化し訓練を施します。もちろんクーデター実行の訓練です。
当然、ウクライナ国内の新興財閥の主だってメンバーや政府・軍・情報組織にも根回ししたと思います。
2014年クーデター実行部隊が送り込まれ、民衆の不満に紛れ込んでデモから暴動へと騒乱を拡大し、最後はクーデター実行部隊が国内の同調者と協力して、大統領以下政権幹部を追放して政府を乗っ取りました。
これを「キレイ」に言うと2014年革命です。
実際は、謀略を用いた暴力クーデターです。
こうしてアメリカの傀儡政権が成立しました。

アメリカの傀儡のキエフ政権と東部独立派との間で内戦が勃発します。その後に続くドンバス戦争の始まりです。
同時にロシアは、この時クリミアを武力制圧して支配下に置きました。ウクライナが敵に寝返るならクリミアを渡すわけには、行かなかったからです。

国際環境の視点から見ると、中立地帯のウクライナが失われることで、NATOの国境線がロシアの西の国境まで迫りました。

2014年、即座に軍事介入に踏み切らなかったのはロシアの方にその準備がなかったのと、やはりロシアの国力自体がまだ戦争に耐えられるほど強くなかったからだろうと思います。
ロシアは、ここでも「堪え難きを耐えた」ことになります。
敵の勢力圏が自国の国境に迫る恐怖は、今のEU諸国の恐怖によるヒステリーぶりを見れば、よく理解できます。
ウクライナの東国境に行ったはずのロシアとの境界線がウクライナの西国境に来そうだから恐怖から恐慌を起こしています。
だったら❓
元の通りウクライナを中立地帯にしておけば、いいだろう❓
こう思いませんか❓

自分たちの方が強いと思ってアメリカのロシア潰しに加担したら、考えていたほどロシアは弱くなかったというわけです。

これがロシアの「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)30年物語」です。

このような自分勝手なことをしてウクライナ戦争を引き起こしたくせに、ロシアを極悪呼ばわりする西側の「極悪ぶり」が理解できますか❓

2013年までの通りウクライナを中立地帯のままにしておけば、この地域では戦争など起きるはずもありません。
散々、引っ掻き回して戦争にしたのはアメリカでありEUです。その尻馬に乗ったのが、西ウクライナの過激民族主義者とウクライナの新興財閥です。

これを西側政府とマスコミは、声をデカくする事で胡麻化そうとしているわけです。
胡麻化しすぎだろ!

※このような不正義を正すためには・・・
何だか(西側の)世間が期待していることとは正反対のことが必要な気がしますが❓
第三世界の主要国がほとんどウクライナを支持しない理由が分かりますか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


プーチン政権幹部人事(資料)<ロシア2024.05.15

2024-08-17 09:21:10 | ロシアと周辺国

ロシア大統領府人事、プーチン氏側近パトルシェフ氏を降格
By Guy Faulconbridge、 Andrew Osborn
2024年5月14日午後 10:27 GMT+94時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/FPX5N33A45MDRGHPZAWSRCRQEI-2024-05-14/

ロシアのショイグ国防相の交代、プーチン氏が提案 後任に経済学者のベロウソフ氏
2024年5月13日
https://www.bbc.com/japanese/articles/ceve99d48dqo


◎トゥーラ州のアレクセイ・デューミン知事1972年8月28日(51歳)
大統領府に入った
元大統領府顧問のセルゲイ・マルコフ談
「デューミン氏は新しい補佐官だ」
セルゲイ国防相の副国防大臣の経験あり、軍歴豊富
2016年プーチン氏の肝入りでトゥーラ州の知事


◎マクシム・オレシキン氏は経済顧問⇒副長官 就任1982年7月21日(41歳)

アレクサンドル・ノバク副首相は留任 1971年8月23日(52歳)
エネルギー相+経済担当も兼務・役職追加


セルゲイ・ショイグ1955年5月21日(68歳)少数民族のトゥバ人出身
国防相退任、安全保障理事会書記就任
2012年11月6日国防相就任
軍人として一切の経験が無い、非常事態省の手腕を買われた異例の大抜擢
就任後はロシア軍の近代化と専門性を高める改革に着手した
移動に際し・・・
FSMTC(連邦軍事技術協力庁)防衛産業と輸出事業を担当する部署
国防省傘下⇒安保理事会傘下 ジョイグ議長が引き続き監督
※ロシアの国防相は、軍歴が無いのは異例ではない。
◎アンドレイ・ベロウソフ新国防相
経済が専門

大統領府のアントン・ワイノ長官 再任1972年2月17日(52歳)
外交官、儀典
アレクセイ・グロモフ第1副長官首席補佐官 再任1960年5月31日(63歳)報道官
セルゲイ・キリエンコ第1副長官 再任1962年7月26日(61歳)
2005年11月30日に今度はロシア原子力庁長官
2007年12月3日、「ロスアトム」代表取締役社長
2016年10月5日に新設された大統領府第1副長官
スピン報道やイメージ操作を取り仕切っている

※ニコライ・パトルシェフ(72歳)
大統領補佐官として造船業を監督
腹心幹部から閑職に移動

焦点:ロシア新国防相は「ソビエト的」、プーチン氏盟友の経済学者
By Guy Faulconbridge、 Darya Korsunskaya、 Andrew Osborn
2024年5月14日午後 4:48 GMT+910時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/QJLWWO3MJZNT7MQKQGJ2E4ZPVM-2024-05-14/
ロシア、最小限の兵力損失で勝利達成へ=ベロウソフ次期国防相
By Guy Faulconbridge、 Mark Trevelyan
2024年5月15日午前 2:14 GMT+912分前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/3663VW2WRBPGPFTP6OFU7NZ7C4-2024-05-14/


※関連記事目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


インドとロシアが二国間貿易におけるインドルピーとロシアルーブルの直接決済について話し合いを再開<2024/08/15

2024-08-15 21:11:24 | ロシアと周辺国

印ロ中銀、二国間貿易拡大へ通貨交換レート設定などの協議再開=関係者
By Nikunj Ohri, Manoj Kumar
2024年8月15日午前 8:59 GMT+96時間前更新
https://jp.reuters.com/markets/commodities/5RLEX5VYLROBBGHPUGIBQ5BSZM-2024-08-14/

『 インド政府筋は14日、インドルピーとロシアルーブルについて対ドルレートを介さず、直接の交換レートをどう決めるかが話し合われていると述べた。
 銀行業界筋によると、RBI幹部が今週ロシアに入り、二国間貿易のための決済手続きについて議論するという。
 関係者は「直接の交換レートがあれば、(貿易決済水準を)ドルを含めた別の通貨に連動させずに済む。だがそれにはルピーとルーブルが同じ外為プラットフォームでより大規模に、より長期間取引されなければならない」と課題を指摘した。』

ロシアは中国とは「物々交換方式」の決済方法を話し合っています。中国とは双方にそれなりの輸出量があり「物々交換方式」が成り立ちます。

インドが相手だとインドの輸入量の方が圧倒的に多いですから、自国通貨決済になります。
それには記事にある通りの課題はあります。
しかし事前に一定の交換レートの決定が出来れば、成り立つ話です。双方が納得する妥当な交換レートを決められるかどうかが一番の課題だと思います。

ドル外しの動きでもあります。
理想は、『BRICS共通通貨』構想が実現することです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICS
話し合いは行われていますが、実際に行うにはそれなりの大きな枠組みが必要であり簡単には実現できません。
この通貨構想に参加するため近年、BRICSの参加国が増えています。

基軸通貨は、世界貿易の決済手段であり公共財産と言えます。ところが近年アメリカは、ドル決済を政治的な武器として使う傾向が鮮明になりました。
アメリカに逆らう国は、ドル決済から排除して潰そうという狙いです。

しかし、これをやてしまうとドル決済は世界の公共財産としての地位を失います。アメリカが恣意的にコントロールするドル決済を利用したくない国々が増えてきました。
第三世界の世界貿易に占める割合が、昔に比べると大幅に拡大したことが背景にあります。

アメリカのドルを利用した世界支配の構造は、徐々に縮小していくでしょう。
ドル経済圏では、投機筋の通貨投機の弊害も大きいです。投機筋の暗躍により通貨危機に見舞われた国も多いです。
ドル経済圏から離脱することは、このような投機筋の魔手から小国の通貨を守ることもできます。

完全に離脱しないまでもドル経済圏以外の決済手段があることは、多くの国にとってメリットがあります。
今後、ドル決済以外の決済手段を模索する動きが加速すると思います。

つまりアメリカは、基軸通貨を政治的に利用することでドル経済圏の縮小と言う事態を招きつつあると言えます。
それはアメリカの世界に対する影響力の減退でもあります。
余りにも愚かなアメリカの政策と言わざるを得ません。


※関連記事目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


そもそもロシアが、どんな国か知っているのだろうか❓<2024.06.20

2024-06-22 19:19:15 | ロシアと周辺国

『彼を知り己を知れば百戦殆からず』
永遠のベストセラーです。
こんなことを紀元前の大昔に考えた人がいたことに驚きます。余りにも真実すぎて、現在にも通用する考え方です。
人間がいて戦争がある限り、価値を失うことはないと思います。

であるのに❓
現在の人間は、愚かに過ぎますね❓

西側の敵(彼)がロシアであるなら、どれほど西側がロシアを知っているのか❓
ほゞ、ステレオタイプのロシアの漠然としたイメージしかないと思います。
日本も同じですね❓
単にプロパガンダと色眼鏡の決めつけしかないから、「鬼畜米英!」的なスローガンで済ませようとします。

ロシアは、単にロシアであってロシアでしかありません。
複雑なことは、私にも難しすぎるので書きません。

ごく大雑把に書くと共産主義ロシアは、東西冷戦に敗北し政治的に崩壊しました。
その後、10年近く混乱と悲惨な社会が出現しました。
第二次大戦に負けた日本の戦後の混乱期と大体同じです。
ギャングと新興財閥が支配する法も秩序も失われた貧しい社会が出現しました。
プーチン氏が政治権力を握ったのが、2000年です。
その後、政治基盤を固めるとともに混乱したロシア社会の秩序を取り戻しロシアの再建に取り組みました。
大混乱のロシアを掌握するには、強権的な手段を用いるしかありませんでした。

そこからロシアの再建が始まりました。
今、2024年です。
混乱し無秩序だったロシアをたった20年少々で再建したのが、プーチン氏です。
ロシア人の目から見れば、ロシア中興の祖と言えます。
最悪の時と現在を比較するなら、ロシア人は誰も最悪の時期に戻りたいとは思わないでしょう。

西側が極悪非道と中傷するプーチン氏は、ロシア人から見れば英雄です。

プロパガンダの色眼鏡とは、随分違うでしょう❓

その過程でプーチン氏がロシア国民結束の手段として用いたのが、ロシアの誇りです。
それは、何か❓
第二次大戦でナチスドイツと独ソ戦(大祖国戦争)を戦い勝利したロシア民族の誇りです。
ロシアでは大祖国戦争と呼びます。
『大祖国戦争に勝利した父祖を思い出せ!
今、我々は困難な状況にある。
しかし団結して勝利しよう!』

大体、このようなイメージで国内の結束を取り戻し再びロシアを一つの国にしました。

そのようなロシアの国内事情は一切無視してアメリカは、NATO東方拡大戦略を決めてウクライナを抱き込み、ロシア国境に迫りました。

ほぼアメリカ=NATO=ウクライナは、ロシア側から見るとナチス・ドイツと同じです。
だからロシアは、それを防止するためにウクライナへの軍事介入に踏み切りました。
ロシアにしてみれば正当防衛と同じ感覚です。
罪の意識などあるはずもありません。

それを歌で知ってほしいと思います。
「カチューシャ」
ほとんどロシア民謡と書いています。
これは戦時流行歌でロシア民謡ではありません。
大祖国戦争の中でロシア国民が愛唱してロシアの国民歌になりました。第2国歌と言っていいでしょう。
大祖国戦争をロシア人が思い出せば、まず「カチューシャ」を思い出すでしょう。
そんな歌です。

もう一つロシア人にとって神聖な歌があります。
「聖なる戦い」です。
独ソ戦の勝利を祝う歌です。
独ソ戦でどれだけのロシア人が犠牲になったか知っていますか❓
民間人も含めて2000万人から3000万人と言われています。
それほど過酷な戦いを戦い抜いてナチス・ドイツの勝利しました。
「聖なる戦い」は1941年6月22日に新聞に歌詞が掲載されその後すぐに軍歌になったそうです。
まさに独ソ戦を戦って勝利したソ連軍のための歌です。

①Елена Ваенга - Песни Военных Лет ✬ LIVE ✬ Elena Vaenga - Songs of the War Years
https://www.youtube.com/watch?v=Hl0myzExUaY
Священная война (Концерт "Песни военных лет"). Поёт Елена Ваенга.
https://www.youtube.com/watch?v=8Y4_2Qa0QQs

これは赤軍合唱団のステージの風景です。
見て欲しいのは客席の風景です。①では高齢者が招待されていて勲章を沢山つけたおじいちゃんとおばあちゃんがいます。
独ソ戦に参戦して生き延びた元軍人たちです。
特に高齢者には、こうまでして守ったロシアが再び侵略されるのを許せるひとはいないでしょう❓

つまり❓
ウクライナとNATOは、ロシア人から見ればナチス・ドイツと同じだと言うことです。
ロシア人からウクライナ紛争を見れば、こう見えると言うことです。
民主主義のための戦いなど笑い話でしょう❓
侵略のための戦争に決まっています。

見る立場が違えば、見える風景は全然違うと言うことです。こんなロシアに戦争を仕掛けたウクライナは、愚かと言うしかありません。

もっと気軽にカチューシャ
【和訳付き】カチューシャ(ロシア民謡)"Катюша" - カナ読み有
https://www.youtube.com/watch?v=LH6gREvUhlc
Katyusha dance War Army solo Военный танец Катюша сольный
https://www.youtube.com/watch?v=YoB4Vkvceo0

Катюша-Марина Девятова и Катя Рябова.
https://www.youtube.com/watch?v=rnt-7MWxb8M

③Sisters Tolmachevy Katyusha, Катюша Den pobedy 2007
https://www.youtube.com/watch?v=ivASIwtHALM

③は可愛らしいですよ。
幼い双子の女の子が、上手に歌います。

☆私の大好きなカチューシャ
これはシンガーが歌手としてデビュー前のステージです。
所属する歌謡団が応援でバック・コーラスを務めています。もう、ノリノリでひたすら楽しいです。
Katioucha - Tatiana Bulanova & Chœur Piatnitski -- English & French subtitle
https://www.youtube.com/watch?v=ngK_Cj5bH9I&list=PLYRpau8yECtTIHPM3ALRaQKTj8ooOGAPT&index=2


☆これはロシア民謡です。今風の「カリンカ」
Marina Devyatova - Kalinka Malinka
https://www.youtube.com/watch?v=cfg-PeG7pOE&list=PLYRpau8yECtTIHPM3ALRaQKTj8ooOGAPT

平和な時代には、こんな風景もありました。
平和は、尊いですね❓
André Rieu - Kalinka
https://www.youtube.com/watch?v=VuF9N0VFcfk

☆結論、私が言いたいのはロシアのステージでは必ず赤軍がバックにいます。
プーチン氏が目指すロシア、ロシア国民がイメージするロシアが分かるような気がします。
西側の感覚とは、全然違うでしょう❓


※関連記事目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


2024年プーチン氏の北朝鮮訪問が朝鮮半島の軍事バランスを変える<2024.06.19

2024-06-19 20:47:27 | ロシアと周辺国

「朝露親善は永遠」「不敗の朝露親善団結 万歳!」 平壌でプーチン露大統領を歓迎
2024/6/18 18:39
https://www.sankei.com/article/20240618-5QH4BMS4BZN5JLTNOFAHQ4FJGY/
「ロシアは得るもの多きナンバーワン国家」金正恩氏は後戻りしない露朝関係構築急ぐ
2024/6/18 18:25
https://www.sankei.com/article/20240618-G4JOII5I5VNWPLWDBHES3XQT4A/
中国はプーチン露大統領の訪朝を静観 報道官「2国間の往来」
2024/6/18 18:03
https://www.sankei.com/article/20240618-ZKV4G6NZTZJRDBS2P25GHL2PK4/
「地域安定妨げるな」韓国、プーチン氏訪朝を牽制 宇宙分野の協力に「鋭意注視」と警戒感
2024/6/18 19:24
https://www.sankei.com/article/20240618-UGOTN3Z4KZP2NJBBWIJY5FPHDE/
北朝鮮、非武装地帯で地雷埋設中に爆発事故 「死傷者多数」と韓国軍
2024/6/18 14:45
https://www.sankei.com/article/20240618-JOB7V4HKWRM37PHDGJ5QOGAM54/

中韓初の次官級2プラス2、韓国が露朝の軍事協力への憂慮示す、中国に建設的役割要請
2024/6/19 08:30
https://www.sankei.com/article/20240619-52HD5665AVLOHCNNHQ4YQ4RA5U/

予定されていたことですが、プーチン氏の北朝鮮訪問が実現しました。
会談後、包括的提携条約が調印される見通しです。
去年のウラジオストクでの会談後、北朝鮮はロシアへ砲弾とミサイルを大量に売却しました。
ロシアのほうからも様々な見返りがありました。
今後、その関係を深めて行こうと言う狙いだと思います。

これまで北朝鮮の主要な相手国は中国でした。
しかし、中国と北朝鮮の関係は蜜月と言うには程遠いものがあります。
中国は北朝鮮が中国の傘下に入るべきだと考えていた節があります。一方で北朝鮮は、それを拒否していました。中国と協力はしても指図は受けないと言う立場です。
中国も北朝鮮と韓国を競わせるような態度も見せていました。

ロシアは、これまではアメリカに配慮して北朝鮮に深入りするのは避けてきました。中国に対する遠慮もあったと思います。

それがあったから、6カ国協議も機能してきました。
北朝鮮に対する経済制裁もそうです。ロシアと中国の協力がなければ、成立しません。
ウクライナ紛争をきっかけにロシアはアメリカとは、完全手切れになりました。
そうなると北朝鮮の軍事力と武器生産能力はロシアにとって重要なものになりました。
それがウラジオストクでの首脳会談になりました。

その結果、ロシアと北朝鮮の強い協力関係が出来上がりました。ロシアは、その後アメリカの北朝鮮封じ込めに対する協力は拒否して、今年3月には「北朝鮮は独自の核の傘を備えている」と発言し事実上、北朝鮮の核兵器の保有を認める立場に変化しました。
中国は、この点には反対の立場です。

ロシアにとっては、北朝鮮との関係を深めて準軍事同盟的な関係を作ることは、アメリカと完全手切れになった以上、極東のロシアの安全保障には重要なことになりました。
元々北朝鮮は、完全な反アメリカでアメリカと対立していますから、反アメリカに外交方針を変更したロシアには都合が良いです。
アメリカとの極東での紛争に備える意味でも、ロシアにとって北朝鮮との準軍事同盟関係は、今後重要になります。

一方で北朝鮮は、ロシアとの関係を深めることで様々な支援が得られます。同時に朝鮮半島有事の際には、後方に強力な支援基地が得られます。

双方の利害が、ここで完全に一致しました。
そしてロシアの北朝鮮に対する態度は、親分子分の関係ではなく対等の立場です。
これが北朝鮮がロシアとの関係に前向きになった、最大の理由だと思います。

アメリカの愚かすぎる世界戦略は、アメリカの言う「悪の枢軸」の団結の東側を完成させてしまいました。西のイランもほぼ完成しています。
全部、弾圧すれば弾圧された者同志が、やがては協力関係を作ると言う単純な理屈です。

今年になり北朝鮮は、韓国を「第1の主敵」と宣言しました。南北統一路線は、完全に放棄しました。

https://www.sankei.com/article/20240618-JOB7V4HKWRM37PHDGJ5QOGAM54/
非武装地帯には、壁の建設を始めたようです。
新朝鮮半島冷戦時代の始まりです。

今後は、韓国はアメリカとグルになって北朝鮮を煽りすぎるとかなり強烈なリアクションがあると思います。跳ね返りはまず韓国に来ますから、間違えると痛い目に会うのも韓国です。

そして北朝鮮も主にロシアへの武器輸出で経済が楽になってきました。軍事面だけでなく民生面でもロシアの支援が受けられると思います。
悲惨な境遇に置かれてきた北朝鮮国民も多少は、政府が生活支援を行えるようになると思います。

まあ、そのほうが朝鮮半島の安定には良いと思います。生活が向上すれば、普通は戦争などしないと思います。

現在、北朝鮮は新たに多連装ロケット砲の生産と配備に力を入れています。従来の大砲に代わる攻撃兵器です。大型のものは射程300km程度あると思いますので韓国がこれまでと同じように考えていると、とんでもない間違いを犯すことになると思います。
ロシアと言う後背基地を得た北朝鮮は、これまでとは比較にならないほど強力だと思います。

そのような意味で朝鮮半島の軍事バランスは、大きく変化したと思います。
これまでは、アメリカ+韓国VS北朝鮮でした。
これからは、アメリカ+韓国VS北朝鮮+ロシアです。
軽々しく朝鮮半島で緊張を高めれば、国境紛争くらいは簡単に起きる可能性があります。

お互い自重してよい緊張関係の下、仲良く?喧嘩して欲しいものだと思います。
(永遠に仲良しには、なれません)


BRICSについて<2024.06.19

2024-06-19 20:45:57 | ロシアと周辺国

Hara Blogの記事を見るまで、全然気にしていませんでした。
2024年06月16日10:21
『米国の経済学者「BRICSの脱ドル化は米国に対する戦争である」』
https://hara.livedoor.biz/archives/52339713.html

グローバル・サウスの仲良しクラブか?
この程度の認識でした。
BRICS
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICS

BRICSという言葉自体がアメリカの経済学者の造語で単に参加国の頭文字を、くっつけただけです。
だから当初は、会議の趣旨が分からなかったのだろうと思います。
あるいは、西側があえて無視していたのかもしれません。
始まりは、2009年のようです。
最初にブラジル、ロシア、インド、中国の首脳が集まり会議を開きました。
2011年に南アフリカが参加して5カ国になります。

2014年7月15日
「新開発銀行」を設立
BRICSが運営する国際開発金融機関で、国際通貨基金(IMF)の国際金融への対抗する位置付けです。
これが、具体的な最初の成果のようです。
形になるまで随分、時間がかかっています。

2015年
偶発準備金協定2015年に設立
通貨危機に備えたものだろうと思います。

主にウクライナ紛争後、参加を検討する国が増え・・
2024年1月、BRICSに正式に加盟
サウジアラビア、UAE、イラン、エチオピア、エジプト


BRICSに正式に加盟申請国(多分、予定国)
カザフスタン、ベラルーシ、パキスタン、ベトナム、タイ、マレーシア、バングラデッシュ、アルジェリア、ナイジェリア、ギニア、キューバ、ホンジェラス、ベネズエラ、ボリビア

最近、正式に加盟申請を行った
タイ、マレーシア

『BRICS加盟に34カ国が関心表明、今年はロシアが議長国』
2024.02.04 Sun posted at 15:47 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35214806.html

加盟に関心を持つ国は、第三世界を中心にかなりあるようです。
ウクライナ紛争勃発後、西側がロシアの海外資産の全面凍結を実行したのが、大きな原因となり加盟の動きが急に広がりました。

現在の検討課題
「BRICS共通通貨」の創設
ドルに代わる決済手段としての『BRICS共通通貨』構想が議論されている

と言うような流れと現状です。
「BRICS共通通貨」の創設が実現できるかどうか・が今後の最大の課題です。
暗号通貨の技術と為替レートの妥当な調整方法を決められれば、十分可能なような気がします。

現在の世界貿易では、ドル決済から締め出されるとそれだけで、世界貿易から排除されます。
そのリスクを第三世界の国々が、西側のロシア資産凍結で認識したのが、根本的な原因です。

実際にロシアが行う貿易は、ドル以外の決済手段が用いられています。中国は人民元決済を拡大していますし、他の参加国もドルを使わなくて済む部分は、自国通貨などを利用していると思います。
ここに「BRICS共通通貨」が創設され利用されると、一気にこれらの国々の貿易決済が、ドルから「BRICS共通通貨」に置き換わる可能性があります。

大体、現在の参加国が世界貿易に占める割合が、40%程度のようです。

2009年の段階では、明確な構想はなかったと思います。その後、歴史から見ると瞬間的に「BRICS共通通貨」の創設が検討されています。
必要だから実現に向けた動きが加速していると言うことだろうと思います。

やはり時事日記を書いていると西側のダブル・スタンダードと横暴のひどさが目に付きます。
第三世界の世界に占める政治的・経済的比重が少なかったときは、それでも我慢するしかありませんでした。
しかし、第三世界の世界に占める政治的・経済的比重が大きくなった今は、我慢する必要はなく自分たちが新しい制度を作って利用しようと言うことだと思います。

おそらくこの流れは、進むことがあっても終わることは無いように思います。


プーチン氏が北朝鮮を訪問、何かと心配な韓国<2024.06.18

2024-06-18 20:15:42 | ロシアと周辺国

プーチン大統領18日訪朝、24年ぶり 関係強化の動き鮮明に
By ロイター編集
2024年6月17日午後 11:22 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/JABXOZHLUFKAFB7QR7MVBX5OY4-2024-06-17/
②中韓、18日に外交安保対話 プーチン氏訪朝議論か
2024年06月17日21時18分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061700919&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
③「一線越えるな」韓国、露朝の軍事協力巡り警告 有事に軍事介入し合う条約結ぶ可能性も
2024/6/17 17:44
https://www.sankei.com/article/20240617-6OPIA6WKQRKFJAU5UNE4Q7WFKE/

風船(汚物)爆弾問題でもめていた北朝鮮と韓国。
今度は、プーチン氏の北朝鮮訪問で韓国がジタバタしています。

北朝鮮とロシアは、今後関係を深めて行くのだろうと思います。ともに帝国主義アメリカと戦う同志国です。
アメリカが西でロシアを脅し上げ、東で北朝鮮を脅し上げた結果、脅し上げられた同志が結束してしまいました。

結局、ロシアと徹底的に敵対したアメリカ外交は完全な誤りでした。
それまでは、ロシアもアメリカに配慮して北朝鮮を露骨に支援することは、ありませんでした。
北朝鮮6カ国協議が成立していたのは、ロシアと中国の協力があったからです。
今は、そんなものはなくなりました。
北朝鮮の制裁も安保理で中国とロシアが拒否権を発動するので、決議できなくなりました。

それでアメリカに何か得があったかと言うと、何もありません。
ロシアと北朝鮮、ロシアとイラン
アメリカの敵国同士を結びつけただけでした。
本当にアメリカは、何も先のことを考えていないのが良く分かります。
衝動的に目先のことに反応するだけです。

まあ、それは脇において・・・
ロシアと北朝鮮の関係は、今後も深まると思います。
ロシアも砲弾不足のときに北朝鮮から大量の砲弾を買い付けて急場をしのぎました。
ロシアは、アメリカと違いますから借りを返すだけでなく相手との関係を重視します。
用事が済んだら、ポイ!のアメリカとは正反対です。

そして双方にメリットがありますから、やがて準軍事同盟的な関係になると思います。
だから北朝鮮の金正恩氏は、今年になりやたら強気です。
韓国は、「第1の主敵」にされてしまいました。

そんな経緯があり、韓国は心配で仕方ありません。
②、そこで韓国は中国と話し合うことにしました。
意味が一見分かりません。
中国は、朝鮮戦争を北朝鮮と一緒に戦った同志です。
だから、あまり北朝鮮とロシアが親しすぎるのも気に入りません。といって北朝鮮が中国の言うことを聞くわけでもありません。不思議で微妙な関係です。
そこで韓国をダシに使って牽制しています。

③、無駄かもしれないけれど韓国は、一応北朝鮮を脅しました。ほぼ効き目はないでしょうね?
親分がバカだと子分が苦労すると言う話です。

日本もこんな事に成らないように注意したほうがいいと思います。
最近、アメリカは頭が少し壊れて?いるように見えなくもありません。

③の記事には、意味深なことが書いてあります。
『複数の韓国メディアは、露朝が有事の際に互いに自動的に軍事介入する条約を結ぶ可能性があると報じている。』
つまり?
この条約が結ばれると北朝鮮がロシアに派兵する根拠が生まれます。直接、戦闘地域に派兵しなくても中央付近でロシアの国境警備隊が手薄な地域の国境警備を代行することは出来ます。
ロシアは、その付近のロシア軍を戦闘地域に移動できます。

あれあれ?でしょう?


マスコミが報道しない世界の裏側(BRICSの脱ドル化).<2024.06.17

2024-06-17 19:15:42 | ロシアと周辺国

ロシアは6月13日、モスクワ証券取引所がドル建て取引をすべて停止しました。
ロイターの記事は、以下のようになっています。

『モスクワ取引所でドルとユーロの取引停止、米の対ロ追加制裁受け』
By Alexander Marrow、 Mark Trevelyan
2024年6月13日午前 7:59 GMT+94日前更新
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/FFPB64UZZBJSXEIHRYBMX4D5KQ-2024-06-12/

ロイターの記事を読むと、経済制裁の結果のように書かれています。
ところが、どうも違う意味らしいことを「Hara Blog」が記事にしています。

2024年06月16日10:21
米国の経済学者「BRICSの脱ドル化は米国に対する戦争である」
https://hara.livedoor.biz/archives/52339713.html

『BRICSは、ドルに挑戦し、新たな世界貿易通貨を世界に提供する最先端の機関に変貌しつつある。ウラジーミル・プーチン大統領はサンクトペテルブルク経済フォーラムでの演説でこれについて言及した。』
『サンクトペテルブルクで開催された第27回国際経済フォーラムは、新たな世界経済圏形成の初期段階の終わりを告げた。私たちはそれをBRICSとして知っているが、すでに数十の国が参加を待っているため、近い将来その名前は変更される可能性がある。』
『このクラブは単なる発展途上国間の協力体制ではなくなり、BRICSを超えて急速に成長している。この組織は徐々に、ドルに対抗する新たな世界貿易通貨を世界に提供する最先端の機関へと変貌しつつある。』
『「西側の決済システムに対する信頼性と信頼が、西側諸国自身によって根本的に損なわれていることは周知の事実です。この点で、昨年、ロシアの輸出に対する非友好国のいわゆる有害通貨での支払いの割合が半減したことに注目したい。」
大統領は、BRICSに基づくドルに代わる通貨が現在開発中であると述べた。それが開始されると、それは「政治的圧力、濫用、外部制裁の干渉を受けない」完全に独立した決済システムとなる。』
・・・・・・
『新しい取引通貨が実現しないと期待するのは愚かだ。 BRICSの中核国であるブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカは、しばらくの間、ドルに代わる通貨の創設に取り組んできた。新たな二国間貿易協定が非ドルベースで交渉されており、サウジアラビアが石油輸出用のオイルダラーを一貫して拒否していることから、世界貿易からドルを排除しようとする協調的かつ多国間の動きが起きている。』
・・・・・
『もちろん、この動きによって貿易通貨としてのドルが破壊されることは決してないが、世界貿易の大きなシェアを占める恐るべき並行システムを生み出す可能性があることは確かだ。プーチン大統領が指摘したように、新規加盟国の流入により、BRICSは現在世界のGDPの36%を占めることになる。これは、ブロック内の国家間のすべての貿易が新しい貿易通貨で行われることを意味する。これらの国の多くは、例えば米国よりも対外貿易への依存度が高いため、近い将来、BRICS貿易通貨が世界貿易の最大40%を占めると考えるのが妥当だろう。』

<以上、抜粋引用>

BRICSの趣旨は、調べてもよく分かりません。
仲のよくないインドと中国が一緒にいるのは非常に変です。
しかし、新決済制度の創設が目的なら簡単に理解できます。ドル以外の決済手段が欲しいけれど、元・ルピー・ルーブルなどが、それぞれ単独ではドルの代わりにはなりません。しかし各通貨の交換比率を妥当な範囲で決めてそれを表す仮想通貨を創設すれば、これが可能になります。

それを現在、話し合っているということでしょうね。
現実に部分的には、実現しています。ロシアと中国の貿易決済は、人民元です。
他にも個別にドル以外の決済は、あると思います。

『モスクワ証券取引所がドル建て取引をすべて停止する』
意味は、この始まりという説明です。

随分、意味が違うでしょう?
ロイターの記事だと経済制裁の結果のように受け取れます。
実際には、ロシアのほうがドルを自国の証券取引から締め出したという事のようです。

※BRICS共通通貨
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICS
西側のロシア資産凍結と経済制裁が、この構想を具体化させたようです。今後どうなるかは、現時点では不明ですが構想が、後戻りすることはないと思います。

現実的な意味は、この試みが成功するとBRICSに加盟している国と、これから加盟する国のうちアメリカやユーロ圏と大した取引のない国は、ドルが必要なくなるということです。
ドルが余る事になります。
ドル余剰→ドルの価値の減価→ドル経済圏のインフレ

このようなことになります。
特にエネルギーや食料などを輸入に頼る国は、影響が大きいでしょうね?
日本など、もろにそうです。


※これは、全然別の話ですが興味深い話題にも触れています。
2024年06月16日18:48
元国務省サイバー担当官「ブリスマはCIAのプロジェクトだった」
https://hara.livedoor.biz/archives/52339727.html

ややロシアのプロパガンダ的な要素はありますが、西側のメデイアは、ほとんど触れない内容です。

『51人のスパイが嘘をついていたという事実だけでも十分ひどいことですが、実際には驚くべきことではありません。そして、彼ら自身もウクライナでのCIA作戦の真っ只中にいたのですから、その書簡を撤回することは決してないでしょう。ニューヨーク・タイムズは約2カ月前、国務省が米国から50億ドルを投じて民主的に選出されたウクライナ政府を打倒した後、どのようにしてCIAが実質的にウクライナ政府を乗っ取ったかについての記事さえ掲載しました。そのクーデターを支援するために税金が使われています。』

NYタイムスが、2014年ウクライナ・クーデターへの国務省とCIAの関与を記事にしているようです。
残念ながらその記事のリンクは書いていませんが、探せば記事があると思います。

私が、スプートニクの記事を引用してもロシアのプロパガンダだと思うでしょう?
もっと、詳しい内容をNYタイムスが報道していたとするなら、どうです?

2008年のアメリカのNATO東方拡大決定から、現在のウクライナ紛争は、アメリカの東ヨーロッパ戦略の一連の流れだと思います。

2022年2月24日から切り取って流れを見る欺瞞性と愚かしさを感じませんか?