産経新聞 2025/1/17 09:13
『英、新型の防空システムをウクライナに供与へ 黒海などの海洋軍事協力も強化』
https://www.sankei.com/article/20250117-VXYSQKPMZRIGBOHBKL2AIG63IQ/
1月20日が、トランプ氏の大統領就任式です。
その直前の1月16日に英スターマー首相が、キエフを訪問し「100年パートナーシップ協定」に署名しました。
範囲は、軍事や経済、技術など幅広い分野に及びます。英労働党政権は、全面的にウクライナ支援を継続する強い意思の表明と言えます。
ボリス・ジョンソン以降、イギリスの絶対的なウクライナ支援政策には微塵の変更もないようです。それは、それで結構なのですが❓
次期トランプ政権は、ウクライナ紛争の終結を公約にしています。
場合によっては、ウクライナへの関与を減らすことも有り得るでしょう。
半年ぐらいは、調停工作をするでしょうが、その後のアメリカの政策は未知数です。
英労働党は、アメリカの大統領選挙で民主党ハリス候補陣営に労働党職員を送り込んでハリスの選挙運動を支援しました。それに加えて今回は、トランプ次期政権の政策に真っ向から逆らう動きを示しました。
大英帝国の誇りをかけて、ウクライナを支え続けると言うことだろうと思います。
前にも書きましたが、ここまでイギリスがウクライナに深く関与し続ける理由が分かりません。
善意や正義のためでないことは、確かです。
何か大きな利益を狙っているのでしょうね❓
(実質財政破綻していて巨額の海外債務を抱えるウクライナを傀儡化してもメリットはありません。巨大不良債権を引き受けるようなものです。ウクライナのどこに「かねめ」の利権があるのか分かりません。)
ともあれ英労働党政権は、次期トランプ政権との対決姿勢を鮮明にしたと言えます。
アメリカがウクライナから手を引いたなら、イギリスがそれを肩代わりすると言うことなのでしょうね。
(だから、手を引くな!)
長いこと、英米同盟は世界最強の同盟関係でした。
その同盟関係は、維持されるのか、亀裂が入るのか・は、微妙になってきました。
これは、イーロン・マスクの内政干渉じみた動きに対する答えでしょう。
ロイター
『英首相批判のマスク氏、退陣も画策か 関係者と協議の報道』
2025年1月9日
https://jp.reuters.com/world/us/MZJXKGEFHRJZXCJQXSVIJ2TSSM-2025-01-09/
イーロン・マスクが独自の判断で勝手に行動することはないと思います。次期トランプ政権の政策の予告であろうと思います。
やはり、米大統領選の経緯もあり、トランプ氏は英労働党潰しを考えているのだろうと思います。それに対して英労働党が先手を打って対決姿勢を示したという流れです。
中々他人が見ていると面白くなってきました。
果たして、トランプ氏に挑戦する英労働党政権は、どうなるのか❓
英労働党政権が、軽く見落としていることがあります。
トランプ政権の目は、太平洋と中国に向いており、ヨーロッパは軽く見ています。
場合によっては、ウクライナ支援はヨーロッパに丸投げして、一抜けする可能性もあります。
イギリスがウクライナ支援を肩代わりしてくれるなら、大助かりです。
イギリスの反旗を利用して、一抜けしたらどうするのか❓
アメリカは、ウクライナ支援の半分を負担しています。その分をイギリス政府が負担するなら貧乏なイギリスの負担は、巨額になります(英財政に占める割合)。やれば、ウクライナと黒海で「抱き合い心中」でしょうね❓
解決策は、総選挙をやって新政権を作って前政権の政策を変更するしかないでしょう。
トランプの虎の尾を踏んだ英労働党政権の運命や如何に❓
BBC 2025年1月6日
『【解説】 2025年の英政界が始動 大きな影を落とすのはマスク氏』
https://www.bbc.com/japanese/articles/cvgp9yg574wo
★このような経緯があり、イギリスではトランプ氏は「思いっきり!」嫌われています。
イギリスは外交に優れた国だと思っていましたが、最近は外交でドジばかり踏む傾向が目立ちます。
中々、目が離せない展開ですね❓
※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d