既に日記に何回か書きましたが、日本に伝わるトランプ像はアメリカの米民主党支持マスコミや反トランプで凝り固まっているヨーロッパのマスコミの情報を、そのまま垂れ流したものです。時には、日本のマスコミが更に悪意を持って酷くします。
つまり、「トランプ=独裁者、民主主義の破壊者」のイメージしか報道されません。
去年の大統領選の途中まで私も欧米の米民主党支持メデイアの報道を半信半疑ながら信用していました。
しかし❓と、疑問がわいてきました。
欧米の伝える「トランプ=独裁者、民主主義の破壊者」のトランプ氏が、大統領選を互角か優位に進めています。
日本の米民主党支持のマスコミも「チラホラ」とハリスの実像を、細切れに伝えます。
トランプ氏が本当に「トランプ=独裁者、民主主義の破壊者」であるなら、50%近い支持率があるのは、どう考えてもおかしいでしょう❓
トランプ氏の主張も相当歪められて報道されます。しかし、冷静に読んでみると今のアメリカの抱えている緊急性の高い問題の対処を主張していることが分かります。それが、どうして「トランプ=独裁者、民主主義の破壊者」になるんだ❓
そして、良く考えなくても「バイデン=米民主党」のスローガンは、ワンパターンで同じです。
「民主主義を守るために・・・」
プーチン氏やロシアに対しても、全く同じ論理です。
プーチン氏とトランプ氏が、同じだってか❓
どう考えても違うでしょう。
アメリカの最大の国内問題は、不法移民問題です。
通常の手段では、どうにもならないから第1次トランプ政権時代にトランプ氏は、メキシコの壁の建設を開始しました。これは2016年大統領選の公約でもあります。
それを米民主党は、人権がどうのこうの・と嘲りながら大批判しました。
その後、バイデン政権時代に不法移民が更に急増して、ついには批判したはずの壁の建設を続行することになりました。それは当然間に合わず、一時はメキシコとの間の鉄道を止める事態になりました。
日本で報道されるのは、こんな程度です。しかし、これだけでも大問題では、あります。
一方で、トランプ氏の外交政策で最も重視しているのは中国との関係です。
第1次政権時代、ヨーロッパとの関係を見直そうとしました。簡単に言うと東西冷戦時代から継続していたヨーロッパ優遇政策を対等の関係(主に費用負担)に改めようとしました。ヨーロッパ側の負担額が増える話ですから、ヨーロッパからは拒否と批判の嵐でした。これに関しては、第1次政権時代は変えられませんでした。
ごく少数の例ですが、ここにトランプ氏の政策の本質が見えます。
ヨーロッパの左派的な政権と米民主党(やはり左派)が行ってきた従来の政策の変更を目指すのが、トランプ氏の意図するところだと分かります。内政でも外交でも同じです。
特に第1次政権時代は、EUは中国ベッタリの国ばかりでした。中国に厳しい対応をしようとするトランプ氏とは、バッテイングします。対ロシア関係でも同じです。特にドイツは、ロシアと共存的外交でした。
トランプ氏は、ロシアに対しては結構厳しい態度で臨んでいます。これは当然、当時のドイツ・メルケル首相の反感を招き、ほぼ敵同士のようでした。
簡単な例を挙げると、ドイツとロシアの海底ガスパイプラインの建設です。
余りにロシアの天然ガスに依存しすぎだという理由で、2本目のパイプラインのノルド・ストリーム2の建設をトランプ氏は強引にストップさせました。
次のバイデン政権は、これを許可しました。
ノルド・ストリーム2が完成し、これからドイツにガスが流されようという寸前に、ウクライナ紛争が勃発しました。
ガス供給は停止され、その後ノルド・ストリームは何者かが爆破しました。
この辺りは、スパイ小説の世界です。
しかし、トランプ氏が何をしようとしているのかは分かります。
これまでEUと米民主党が行ってきた政治(政策)の全面的見直しをしようとしています。
特にEU(と言うよりドイツ)の環境極左やジェンダー等の行き過ぎと言うより変態的権利保護などは、トランプ氏が最も嫌うところです。ジェンダーは世界的には否定的な国が多いです。アメリカですらそうです。ほぼ西ヨーロッパと米民主党だけが推進しているマイナーな政策です。
このようにEUと米民主党が行ってきた政治(政策)の全面的見直しをしようとすれば既得権益層と全面的な摩擦が起きます。特に極左的な環境政策には、多くの国で膨大な税金が投入されています。これにぶら下がっている有象無象は数えきれないと思います。世界的な巨大すぎる利権構造が出来上がっています。しかも、その政策は普通に見ても大した効果があるとは思えません。
今の世界を見て(特に欧米)おかしいと思わない人は、相当欧米左派に洗脳されていると思います。普通の人が常識的に考えることを否定して、変態的思想ともいえるジェンダー思想を強制しようとしています。そんなの御免だ!という意見の方が、世界では圧倒的多数です。これは一例にすぎませんが、他にも欧米左派が世界に強要しようとしている政策は結構あります。そして、それを他人に強要するばかりで改善や改革は見られません。
欧米左派が、おかしな方向に変えてしまった欧米の常識を元の正常な位置に戻そうというのが、大雑把に言うとトランプ氏の考えていることだろうと思います。
今、欧米を大混乱に陥れている不法移民問題を考えてください。
一旦、移民を制限して落ち着かせないと社会の大混乱は収まりません。それを制限しようというのがトランプ氏であり欧州の右派政党です。これも「極右」とか「ポピュリスト」とか批判して排斥しようとします。
メルケル氏の始めた移民政策を正当化しようとするのが、欧州左派です。しかし現実には移民制限の方向に動いています。
左派政党の最大の欠点は、自分たちの誤りを認めず自分たちを正当化します。
そして反対するものを排除し、封殺しようとします。これは左派思想に内在する性質であり、やがては言論統制から独裁に移行します。結局、旧ソ連型社会が生まれるでしょう。
ヨーロッパでは、相当言論統制が見られます。特にドイツは酷いですね❓
第2次トランプ政権は、改革政党であると言えます。
J・D・ヴァンス副大統領 40歳
キャロライン・レビット大統領報道官 27歳
イーロン・マスク 53歳
マルコ・ルビオ国務長官 53歳
ピート・ヘグセス国防長官 44歳
もちろん、ベテランも起用しています。
しかし、年齢層が若いです。
年寄りには柵があって改革などできません。
少なくともトランプ氏には、現状を変えようという意思は見えます。
もちろん、それが正解かどうか、成功するのか・は、4年が経過した後でないと分かりません。
しかし、米民主党政権がもう4年続いていたら欧米の変調は修復できないほどになり、変調が乱調になっていたでしょう。今ですら欧米の世界政治に占める割合は低下しています。ウクライナ紛争は、それを加速させました。
その事が旧式の東西冷戦思考の欧米左派政治家には、どうしても理解できません。
東西冷戦思考で頭の中が凝り固まっていて、世界の変化を理解することが出来ないのです。
欧米の世界政治に占める割合の低下を防ごう、あるいは遅らせようと思えば、自分たちが時代の変化に合わせて変わるしかありません。左派の苦手なところは、変化に合わせて自分たちの改革が出来ない点にあります。旧ソ連の崩壊を見れば、それが良く分かると思います。
一方で、中国式共産主義は違います。
どちらにしてもトランプ氏は、現状の大改革を考えており、既得権益(特に政治やマスコミの部分)と大衝突します。現にしていると言えるでしょう。
その既得権益のマスコミが、欧米の米民主党支持のマスコミです。
それが日本にそのまま伝わるのですから、日本まで来るとトランプ像は「極悪」になっているという構図があります。
産経新聞 2025/1/30 09:00
トランプの復讐が始まった 米官僚システムを知り尽くした悪知恵で用意周到 宮家邦彦
宮家邦彦のWorld Watch
ここまで悪く書けるか❓という記事タイトルです。
別にトランプ氏を褒めたたえろ・とは言いません。
しかし中立の立場で公平に伝えることは、「最低限!」必要ではないでしょうか❓
バイデン氏が「極悪」であれば、トランプ氏は「正義の味方」になるんですよ❓
そうであれば、飛んでもない間違いをしているのかもしれませんね❓
異端者は常に既得権益から叩かれ潰そうという力が働きます。だから、異端者が正しくないという分けではありません。
双方の主張を聞いて、よく考えてみないとどっちが正しいかなど分かりません。
※関連日記目次
項目「アメリカ合衆国」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce