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おっさんずラブ LOVE or DEAD

2019-08-28 08:10:38 | 銀幕

このポスターに映画のすべてが入っている(笑) 

 

感想はネタバレを含みますのでご注意ください

 

去年みたドラマ「おっさんずラブ」。恋する牧君が涙ぐみながら春田君のおでこにキスするシーンがとてもせつなくて、それで一気にはまって見てました。

春田君の表情がくるくる変わり変顔をするのもむしろ好感を持てたし、牧君はかなり色っぽくて女性陣を凌駕していました。二人が一緒にいるとキュートでお似合いで見ていてとても楽しくなりました。

紆余曲折の末、無事に恋が成就して二人が泣きながら抱きしめ合っているシーンでは思わず「良かった!」と声にでてしまいました。

でも春田君は33歳、牧君は25歳なので二人はまだ若くておっさんじゃないです。50歳代の黒澤部長がいて春田君に恋するから「おっさんずラブ」が成立する。この場合、おっさんずの「ず」は英語で言う所有格なのでしょうね。言い換えれば「おっさんの恋」。このドラマのキーマンは間違いなく黒澤武蔵部長でした。部長がいなければ二人の恋は空中分解していたかもしれません。もちろん複数形の「ず」も、主任の恋を含めると成り立ちますね。

 ドラマは二人が出会って恋して1年後に恋が成就して結婚を誓い合い、春田君が上海に転勤する直前で終りました。

映画ではさらに1年後、上海と香港の勤務を経て日本に戻る直前から始まります・・・ということは春田君は35歳、牧君は27歳になっているのね。

 

相変わらずおっちょこちょいでドタバタで変顔満載の表情豊かな春田くん、香港でもドタバタでお人よしでトラブります。

そのため日本に戻っても牧君と気持ちのずれが生じてしまう・・・牧君は結構なやきもち焼きですよね

久々の古巣である東京第二営業所に戻ると牧君は栄転していて、新人の山田ジャスティス君と仲良くなって一緒に仕事します。ジャスティス君は明るくてちょっとへらへらした感じの青年。

そんな時、務めてる天空不動産に大きな変革が起きて、東京第二営業所は厳しい立場になる。さらに黒澤部長が転落して入院してしまう。

しばらくして部長が復帰したのはよかったけど、笑ってしまうような都合のいい記憶喪失になってしまうのです。もう、ここはフィクションでコメディの世界ですもんね、何でもありです。医学的根拠など気にせずおおらかに受け止めるのが一番♪そして改めて春田君に恋をしてしまう。

そんな黒澤部長が現れると、俄然闘争心を沸かすやきもち焼きの牧君、二人は土壇場までキャットファイトします

二人とも春田君を心から好きなんだけど、表し方が違う。部長はひたすらストレートに恋を表現する。明るく既存の常識を蹴散らし飛ばすようなおおらかさがあります。その大らかな愛情表現に促されて春田君も自分の本当の気持ちを受け止めることができたんだと思います。牧君は表面は強がっているけど内面はちょっと臆病で屈折している。それはきっと生まれつき同性愛者として生きてきたこれまでの人生の葛藤がそうさせているのだろうな、と想像できるのです。

 

ドラマに現れたいろんな登場人物は、映画でちょっとずつお馴染みの顔を出します。首をひねるのは春田君のお母さん。母子家庭で一人息子なのに知らなすぎではないかな。そしてせっかくだからお母さんのパートナー「あたる君」も登場してほしかったです。できれば単発ドラマで春田君に恋したハセ君役の人が良かったのですが・・・

それから春田君の行きつけの飲み屋「わんだほう」の店が変わってこじゃれてしまったのが残念。ロケーションしたお店が無くなったと聞いてるので仕方なかったのだろうけど、ひなびた感じがとても良かったので。これは、不動産会社に勤めるマイマイが探してくれたお店、と思う事にしました。

あと新人ジャスティス君の登場で、ドラマでの新人類だったマロ君のアクの強さが薄まってしまったと思いました。

武川主任がちょっと不憫で気になりました。

牧君の浴衣姿はかなり美人さんでした。ほんと、この物語の牧君こと林遣都さんはとても色っぽいんです。花火大会で春田君が牧君の手をギュッと握る様子が「好き」「誰にも渡さない」の想いが溢れていてとても微笑ましかったです。

本当は春田君と牧君の何気ない日常風景が見たかったのですが、映画ではそうはいかず、劇的な展開になります、何せ副題が”LOVE or DEAD" ですからね。

 

春田くんの優しい気持ちと正義感が怒涛の修羅場へと巻き込まれてしまい、むしろ登場人物にいろいろな転機をもたらしていきます。

 

拗ねてしまった春田君にジャスティス君は言います。その言葉こそがこの映画のメッセージだと感じました。そしてジャスティス君がへらへらしているように見えるのは理由があったのです。

黒澤部長は煮え切らない態度の牧君に甘えをズバリと指摘。黒澤部長に心の中で拍手。部長の言葉もやはり映画のメッセージだと思いました。さらに部長の人間的な器の大きさも見せます。そしてまたキャットファイト(笑)

 

プロジェクトリーダーの狸穴(まみあな)氏はよく考えれば騒動の元を作った人。それがあっさり転換してしまうのでちゃっかりした調子のいい人に見えてしまいました。

 

個人的に驚いたのは天空不動産の社長が、あの柔道一直線の人でした。これがわかる人は、同年代ですよ!( ̄- ̄)ゞ

 

そんな中でも春田君と牧君が二人仲良くする場面に癒され幸福感がありました。

演じる二人がきっと相性が良いのでしょうね。お互いの良さが引き立ちあうんです。同性でも異性でも相性がきっとあると思うけど、二人はベストパートナーだと思いました。

さて

ジャスティス君と黒澤部長が二人に投げかけたこの映画のメッセージを二人はどう昇華してゆくのか・・・

 

・・・では、タイトルのおっさんの恋はどうなるのでしょう。それは・・・(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

そして最後に「あら、まあ」。うんうん、(*^^*)

 

ドラマで話題になったシーンも折り込み、突っ込みどころはあるけど、見るとほっこりする愛すべき映画でした☆

 


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