「人生写真館の奇跡」を読んで
ネタバレになってしまうが心に残る部分を少しだけ
この世とあの世の狭間の写真館のお話です
案内役の平坂
ハツ江と写真を通じて人生を振り返る
写真を見ながら・・
「いろんな事を自分が忘れ続けてきたことに気付く。忘れてきた事さえ記憶にない。
当たり前なのだけれど。写真を見るまでそんなものがあったとか、こんな風だったとかまったく記憶にないのだが、ひとたび見ればいろいろなことを思い出す」
「しかしさ。本当、いろんなことを忘れてばかりだ。自分ではしっかり覚えているつもりだったけど、実は片っ端から忘れていってたんだね」
「覚えていなければ存在しなかったのも同然だ」
「そういうものです。人生は少しづつ記憶を手放しながら行く旅です」
この狭間ではどんな偉い人でもどんなお金持ちでも持っているのは思い出だけです
あの世に行く前に人生を振り返る
忘れていたことを思い出す
よく死の間際に人生が走馬灯のように見えるといいます
両親とも死を看取った私
決していい点数をあげられる両親ではなかったが
父の満足した笑みを浮かべた死に顔
母の安らかな最後
不器用な二人だったのかもしれない
しかし必死に生きたからこその最後の姿かもしれない
そんな事を思い出した