古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

福岡県医療勤務環境改善支援チームが入って 当院での勤務環境改善の支援が開始されます。

2018-05-30 13:14:44 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

平成26年に医療法が改正され
医療機関の管理者は 医療従事者の勤務環境の改善に
取り組むこととする努力義務規定が創設されました。

医療法第30条の19 
病院又は診療所の管理者は、当該病院又は診療所に勤務する医療従事者の勤務環境の改善    
その他の医療従事者の確保に資する措置を講ずるよう努めなければならない。

厚労省リーフレット
https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/outline/download/pdf/leaflet_20160113.pdf#search=%27%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%8B%A4%E5%8B%99%E6%94%B9%E5%96%84+%E5%8A%AA%E5%8A%9B%E7%BE%A9%E5%8B%99%27

厚労省ホームページ 医療従事者の勤務環境の改善について
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/quality/


当院でも 一昨年、昨年と福岡県看護協会の勤務環境改善支援チームが入って
当院に勤務している看護師について 勤務環境改善を試みました。

一昨年は看護職員アンケート回収率が20%未満であり
看護協会の方に「こんな少ないアンケート回収率じゃ
ものは言えませんね」と言われたので
(結構なお金を払ったのにも拘らず・・・)

昨年は2回も説明会を開いて
職員のアンケート回収率は8割にアップしました。

しかし・・・

「特に大きな問題点はない」

というコメントを残されて、看護協会の方々は去って行かれました・・・

管理者としては、いろいろ学ぶことはありました。
例えば、管理人が一生懸命 当院の制度を告知しているつもりでも

看護師だけに限っても
4分の1ほどの職員は制度を理解していなかった ということや

(一例ですが、当院は就業規則に従って 
該当者に病気休職や育児休暇など取得させており
過去 実際に職員で休職している人が何人もいるのにも拘らず アンケートを取ると
当院では休職が制度として「ない」と思っている職員が一定数おられたなど)

管理人は職員を大事にしているつもりなのですが
過半数の職員が「私は大事にされていない」と答えるなど(笑、女ごころは難しいですね)。

そして今年は全職種の職員を対象に 福岡県の医療勤務環境改善チームが
入って 今日と来週 説明会が行われる予定です。

こんどはどんなことを言われるのでしょうか・・
誰でもない自分からやろうと言い出したのですが。。(笑)

http://komori-hp.cloud-line.com/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医学部ブーム?

2018-05-26 22:31:05 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

最近色んな場面で
学生さんの進路で医学部が
人気(?)ということを聞く機会が増えました。

(業界が泥船とも知らずに・・・(笑))

医療は公的保険で賄われており、規制産業なので
「今のところは」希少価値があるのかもしれませんが
社会保障が膨らみ続ける昨今、
少なくとも収入面の先行きは
明るいとはいいがたいです。
もっともこの話は保険診療の範疇の話であり
社会保険とは関係ない自由診療 
あるいは人造細胞による治療、
遺伝子治療や創薬研究などで
ベンチャー企業などを立ち上げ
上手くいけばストックオプションで
安泰という道を選べば 
経済的な先行きが明るい可能性は
ゼロではありません。

それはさておき

医者に高い偏差値が必要なのか

ということについて 管理人が最近思っていることを
書いてみたいと思います。

医者はまず、患者様の雲をつかむようなお話をお伺いしつつ たくさんある疾患の中から
何の病気なのか どういう処置や投薬が必要か 少なくともその日に家に帰してよいか
家に帰すならどの点に注意を払わないといけないか
ということを考えないといけません。

ですので、優秀な医者になろうと思うのなら 
調べるということを厭わない能力や忍耐力 好奇心が必須です。

外科系や内視鏡治療、カテーテル治療を行う医師であれば、
上記の能力に加え どこに何の血管や神経、臓器があり 
何を損傷してはいけないかという記憶力も必要です。

高等学校までの科目では 英語や
確率統計は医学論文を読み書きする時に必ず必要な知識ですし
倫理学は医学上の人道的な様々な問題に絡んできますし、
化学や生物学(しいて言えば物理学)も 薬学や医学を理解するうえで重要な知識ですが

歴史や地理、数Ⅰ、数Ⅱ(今でもこの分類?)、微分積分などは理解していなくても 臨床医学上はたいして困りません。副教科についても同様です。
国語については、対人産業なので
医学そのものというよりも 仕事をしていくうえで
論理読解力などはある程度はできていないと難しいでしょう。

しかし・・・

同僚や患者様と打ち解けるという点では
古典や歴史や地理や芸術に造詣が深いほうがいいに決まっていますし

数ⅠⅡ微分積分を理解できるなら
物事のポイントをいち早くつかんだり、異なるものを見ても、すぐに共通点を見出すといった
ことも簡単に出来るでしょう。
(微積ができなくても こういうことができる人はいますけれど・・)

医師の中で高偏差値の学歴の人を見ていると
そうでない人に比べて
研究論文を読んだり 
わからないことを調べることを
厭わない人が多いような
気がします。受験勉強の中で、
そういう力を養ってきているからだろうと思います。
試験問題丸覚えで 
たまたま高偏差値の大学を卒業した人もいますが、
そういう人はパターン化された事象しか
強くありません。
本当に頭の良い方は いろいろなことを思いつき
かつそれを速やかに実行するということに長けており、医者でなくても
どの業界でも頭角を現して 
やっていくだろうと思います。

というわけで・・・

好奇心と忍耐力、理解力があれば
(高偏差値の人にこのような能力が高い人が多いが、
必ずしもそうとは限らない) 
優秀な方の医者になれます。
これで謙虚さがあって
コミュニケーション能力が高ければ無敵でしょう。

泥船業界ではありますが(笑)医者をめざす
若い方の参考になりましたら 幸いです。

http://komori-hp.cloud-line.com/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

情報共有のために(視覚支援)

2018-05-26 22:00:38 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

どこの病院(施設)でも患者様の申し送りの
職員間の情報共有化に苦心されていることと
思いますが、当院では入院患者様の大半が
意思表示できないため、職員間の情報共有のために
視覚支援(対職員向け)を多用しています。

このようなことはどこでも行われていると思っていましたが
意外にそうでもないということがわかりましたので
当院におられたある患者様の例をご紹介します。

経管栄養の方は ご自分でご自分の氏名を言えない方が多く
ベッドサイドネームだけでは見えづらいので
経管栄養をかける点滴台に名札を作成(お名前は消しています)、
栄養剤(そしてそのカロリー)が何かということも
栄養剤のパッケージをわざわざ切り取って 貼り付けています。
注意事項も派手に貼っています。





この方は事情があって、ギャッジアップが必要な方なので
わざわざ分度器までつけてあります。
(作ってくださったKさん 有難うございます)







一例ですが
療養病床の工夫を感じ取っていただけましたら幸いです。

http://komori-hp.cloud-line.com/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケアスタッフ研修会

2018-05-20 20:24:34 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

書くことがなく(笑)更新が滞っておりましたが
昨日、九州大学病院百年講堂にて 福岡県慢性期医療協会(抑制廃止とケアの質を高める会)主催の
病院におけるケアスタッフ研修会が開かれ 当院職員が発表を致しました。

福岡県慢性期医療協会
http://www.famcf.jp/


当院職員の発表は 自慢ではありませんが(笑)
少なくとも 管理人が着任してからは初めてです。

初めてでしたので、入念に 3回も院内リハを行い
当日に臨みました。



(演題名「経鼻栄養から経口摂取移行へのアプローチ~当院での日常ケア実践~」)

当院含め、5病院が発表を行いました。

皆さんの発表を聞きながら、いずれの病院も頑張ってるんだなあ  と
感じ入った一日でした。

主催された事務局の皆様、スライドを作ってくれたKさん、ずぼらな
管理人に代わり、細かく発表内容をチェックしてくださった師長さん、
発表する当院スタッフを心配して
自主的に当日会場まで足を運んでくださった当院職員の方々に
御礼を申し上げます。

来年も頑張りましょう。

http://komori-hp.cloud-line.com/




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする